052【インドネシア紀行】インドネシアのろうけつ染め『バティック』

インドネシア(Indonesia)
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今回はインドネシアの伝統工芸品バティックです。

2009年にユネスコの無形文化遺産に登録されてからずいぶん有名になってきたのではないでしょうか。
インドネシアでは、フォーマルな場ではこのバティック生地を使ったバティックシャツを着ることがほとんどです。

今回は、このバティックを作る体験をインドネシア ジャワ島中心部にあるジョグジャカルタで体験してきたので、その時のことを中心にバティックができるまでを紹介していきたいと思います。

【今回のわきみち』
  • インドネシアのユネスコ無形文化遺産『バティック』ができるまで。

インドネシアの世界遺産プランバナン遺跡群の記事です。

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ユネスコ無形文化遺産バティック

では、そもそもバティックって何なの?
わたしも実際に体験するまでは何か知りませんでしたw

バティックとは?

このような柄を見たことはありませんか?

インドネシアっぽい柄ですよね。これがバティック生地になります。
この生地がいろいろと加工されて、製品が作られていきます。

じゃあ柄のことをバティックというの?
となると思うのですが、

ろうけつ染めされた布地のことをバティック(Batik)と言います。

ろうけつ染め?

突然聞きなれない言葉が出てきました『ろうけつ染め』。
元々は中国から伝わった技法のようですが、日本でも京都などでつくられています。

高温で溶かしたを使って、布に模様を描いていきます。
そのあとに、染料でその布を染色します。
すると、蝋を塗ったところは染色されないわけです。

最後に布をお湯にいれて蝋を溶かして落とします。
すると、蝋を塗った部分は元々の布の色が残り、染め抜かれます。
個の工程を何度も繰り返して、多色にすることもできるそうです。

バティックの歴史

インドネシアでのバティック産業の歴史ですが、18世紀頃から盛んになってきたということで、それほど古いものではありません。

当初は、王族の人たちだけが着る服などにこのバティックが用いられていたようです。
しかし、オランダ統治時代に、インドネシアの産業として育てられ、現代に至ります。

日本統治時代には、日本からも綿花の輸入などをしてバティック作りが為されていたそうです。意外なつながりがある産業なのですね。

現在、インドネシアのどこの洋服店に行ってもバティック生地を用いた服が手に入ります。
しかし、値段はかなり幅があります。

一着1万円近くするものから、数百円のものまであります。

もちろんそれには理由があるのです。

バティック・トゥリス

トゥリスとは(Tulis)と書きます。
インドネシア語で”かく”ですね。

つまり、手がきバティックです。

単に文房具で絵を描くのではなく、蝋をつかって絵を描くため、かなり熟練の技術が必要な作業です。(後述しますが、かなり難しいです。)

一枚一枚手作業で作られていきます。
だから、値段がそれ相応な値段なのです。

プリントバティック

一般的に安く手に入るのがこちらです。

その名の通り、蝋を用いず、染料をローラーなどで直接プリントした生地のため、大量生産ができ、かつかなり安価で手に入れることができます。

数百円~数千円ぐらいで手に入るものは全てこのプリントバティックです。

とにかく安いので、何着か持っておきたいときには重宝します。

バティック生地を使った製品

バティックを用いた製品は、バティックシャツが有名ですが、それ以外にもいろいろとあります。

バティックシャツ

一般的なのがこちらですね。
仕事着としてもインドネシアでは普通に着ます

毎週金曜日はバティックデーらしく、みなさんバティックを着て生活・仕事をしています。

バティックワンピース・スカート

女性はこちらを着用することが多いですね。
バティック柄と一概にいっても、様々な柄があります。
ワンピースやスカートにふさわしい柄もたくさんあるのです。

バティックの小物

そのほかにも、バティック生地を使った小物入れや財布など、年々様々な小物が増えていっているようです。

バティック・トゥリス体験

では、ここからいよいよ、ジョグジャカルタで実際に体験したバティック・トゥリスです。

今回お世話になったお店『Batik Winotosastro』です。
体験自体は一人500円ほどです。

鉛筆で下絵を描く

まずは鉛筆で下描きをしていきます。
下描きに使える下絵もたくさんあるので、それを選んで、布の下に敷き、トレースしていくこともできます。

ロウで下絵を描く

次に蝋で下絵を描いていくのですが、これがとてつもなく難しい工程です。
まわりでプロの方々が作業をしているのですが、あまりにも簡単そうに描いていくのを見ていると、自分もできそうに錯覚します。

もちろんイメージ通りには行きません。さすが職人さんです。
布の裏側にまで染み出るくらいしっかりと蝋を塗り込んでいきます。

なお、布の蝋へのつけかたですが、大きく2種類あります。

ロウをインクのようにして描くペン(チャンティン)を用いる

パイプ?のような蝋を使って線を描く道具(チャンティン)を用います。

体験だったからかもしれませんが、このチャンティン、当たりハズレがかなりあります。

あたりならばまあまあ細い線や太い線なども描けます。
しかし、ハズレのチャンティンにあたると、蝋がなかなかでなかったり、突然ダマになって垂れたりと、なかなか上手に描けません。

まあ、体験で貸し出しているものなので贅沢は言えませんが、自分で買って持っていってもいいかもしれませんね。

チャンティンは街中のお土産屋などで50円ぐらいで買えます。

金属製のスタンプ(チャップ)にロウをつけて使う

もう一つの方法は、金属製のスタンプ(チャップ)にロウをつけて布に模様をつける方法です。

元々たくさんスタンプは用意されているので、こちらを用いると簡単にバティック柄を布につけることができます。

特殊な溶液につける

描きあがった布地を、特殊な溶液につけています。
次の工程の染色がしやすくするためなのでしょう。

染色する

染色したい色に染めます。
ここでは赤か青かを選べました。

この段階ではまだ蝋がのこっています。
だから、蝋を塗った部分は染色されないわけなのです。

お湯につけてロウの部分を溶かす

最後に、お湯の中に入れることで、布地に残っている蝋を溶かします。
するとその下からは、元々の布地の色が出てきます。

多色刷りをしたいときは、乾燥させて、再び蝋を塗る工程を繰り返しますが、今回の体験では単色のため、この後は感想の工程です。

乾燥させて完成

乾燥させると完成です。

今回はハンカチを作ったので、この後、ふちの始末と、アイロンがけまでやってもらいました。

どうでしたか?かなり手間暇かけて作られていますよね。
高いのも頷けます。


工房では、ショップも併設されていて、小物から服までいろいろ購入することもできます。
また、インドネシアでは個々のようにバティック・トゥリスを体験できるお店が数多くあります。
予約もできるので、旅の行程に入れても面白いかもしれませんね

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