1071【高知紀行】町はずれの商店街名にある古民家が驚きのお宿に『まちの別邸 緝 shu』

四国地方(Shikoku)
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旅のスタイルというものがずいぶん多様化してきましたね。
当たり前のように、ツアーやそれを取り扱う会社などから、一方的に提供されるだけの旅を利用者が選ぶ、というだけではなく、それぞれ個々がどのような旅をしたいのか、それを選んで自分たちだけの旅のスタイルを作り上げる。
そういったことがとても簡単に行える世の中になったものだなあというのを強く感じます。

それは旅先だけに言えることではなく、旅を構成する様々な点で表れてきているのではないでしょうか。
その一つがお宿です。
旅といえばお宿、といっていいぐらい旅の良さを左右する要素です。
素晴らしいホテルで過ごす体験は、何ものにも変えられない素晴らしい時間となることでしょう。
しかし、それだけが旅の醍醐味なのでしょうか?
本当にそれが全ての人を満足させることができるのでしょうか?
その答えは、お宿の種類が多岐にわたってきた昨今の状況が解答となるのではないでしょうか。

お宿の一スタイルとして非常に定着してきたゲストハウスという選択肢
決して至れり尽くせりではありません。
決して設備が申し分ないということでもありません。
決してスタッフのサービスがあらゆる痒いところに手が届いているわけではありません。
しかし、ゲストハウスにはゲストハウスにしか出せない良さがあるのです。
それは、豪華絢爛なホテルをも凌駕してしまうものもあるのです。

今回紹介しているのは高知県にあるとあるゲストハウス、『まちの別邸 緝 Shu』です。
このお宿、さぞかし豪華絢爛な・・・ところはありませんww。
それどころか、お部屋はたった2つだけ。
そんな小さなお宿が、どれだけ大きな体験を宿泊客に与えてくれるのでしょうか。

というわけで、今回のわきみちは、

【今回のわきみち】
  • 小さなお宿、まちの別邸 緝 Shu。しかし、ここでしか得られない素晴らしい体験は、お宿の大きさだけでは決まらないのです。

高知に関する記事です。

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まちの別邸 緝 shu

まちの別邸 緝 shuは高知県高知市にあるゲストハウスです。
元々は古民家だった建物をリノベーションし、2022年4月にオープンしたばかりのピカピカのゲストハウスです。
このゲストハウスがあるのが、菜園場商店街という古い商店街。
なんと150年もの歴史がある商店街なのだとか。
しかし、長い年月をもっている反面、かなりさびれているような・・・。
そんな歴史ある商店街にあった古民家を生かしたのがまちの別邸 緝 shuなのです。

実際、外観だけ見るとこれが古民家だということには気がつかないかもしれませんが、実際に泊まってみて部屋の中に入ってみると、古民家だったということが納得できることでしょう。

ところでこのゲストハウスですが、客室はたったの2つしかありません。
それだけに、自分だけの秘密基地のように利用できるゲストハウスなのですね。
小さいので一棟借りもできてしまいます。
中の良い仲間達で集まって、一棟丸ごと借りて楽しむというのも気軽にできてしまいそうです。
元々は古民家だけど、リノベーションした後の設備はとてもキレイなものばかり。
この空間の滞在を楽しむ人にとっては、ベストな選択肢なゲストハウスなのです。

アクセス

とさでん菜園場駅下車、徒歩すぐにある菜園場商店街内にあります。

まちの別邸 緝 shuへ行ってみた

それで、まちの別邸 緝 shuへ行ってみましょう。

こちらが、まちの別邸 緝 shuです。
全面ガラス張りのおしゃれな外観ですね。
ここが元々は古民家だったというのは、外から見ているだけでは信じられないですね。

商店街内にあるので、店の前はちょっとした屋根がついています。
菜園場商店街内にあるのですが、残念なことにこの商店街かなり寂れています。
そのため、周囲で買い物を、というのは少し満たされないかもしれません。
少し歩いたところにコンビニはあるので、困ったときはそちらに駆け込みましょう。

スタッフの方は日中帯はいましたが、夜間はいないのかな??
泊まった人だけにロックナンバーが教えてもらえるので、それを使って出入りはします。
ゲストハウスではよくあるシステムですね。

今回泊まったお部屋は1階のお部屋です。
中に入るとここが元々は古民家だったことが初めてわかります。
天井に注目してみると、古民家の梁などが剥き出し
リノベ物件なのだなということがわかりますよね。
そして、部屋の中には2段の巨大なベッドと、洗面設備などが設けられています。

あとは机と椅子など。
お湯を沸かすことができるので、コーヒーや紅茶などをいただくこともできます。

テレビはないのですがなんと小型プロジェクタがついています。
そのため、このプロジェクタとWiFiスポットとを繋いで、オンデマンドの番組を楽しむことができます。
この設備がついているゲストハウスは初めてでした。

その他共用施設としてはトイレやシャワールームも1階に設けられています。
2022年開業のゲストハウスなので、設備はどれも非常にキレイなものでした。

いかがだったでしょうか。
菜園場商店街自体はなかなか満足できるところではないのですが、高知市で有名なはりまや橋や、ひろめ市場といったところまで徒歩圏内にあるお宿であるまちの別邸 緝 shu。
お手頃価格で、且つ自分自身で旅を組み立てたい人にとっては、かなりアリなお宿の選択肢ではないでしょうか。
一室借りたり、一棟借りしてしまえば、家族で利用しても満足できると思います。
高知市中心部を楽しむときには、お宿の選択肢としては大いにアリな場所でした。