日本各地には数多くのお土産があるわけですが、その地域を代表するお土産というものも根強くあるわけです。
そして、その中には驚くほど長い歴史をもつようなものも少なくないわけですよね。
しかし、それだけその地域に根差してきたものは、その商品の名前を言っただけでどこにいったのかが万人に伝わるようなものもあるわけです。
今回紹介しているものは、三重県のとあるお土産です。
三重県といえば伊勢神宮。
この伊勢神宮に参るお伊勢参りに行ったならば、このお土産を買わないわけにはいかないでしょう。
それは何だと思いますか?
おそらくもうすでに頭に浮かんだことだと思いますが、もちろんそれは”赤福“です。
餅を餡でくるんだこの伊勢名物は、もはやお伊勢参り土産としては他に並ぶものがないほどの定番商品ではないでしょうか。
しかもこの赤福。
数百年の歴史があるとんでもないお土産なのです。
持ち帰ってももちろんお土産にピッタリな赤福ですが、実際に現地に行ってみると、できたての赤福や、赤福をアレンジしたメニューなどまったりして、また違った楽しみ方ができる一品でもあるのです。
今回はこの伊勢参りの定番土産である”赤福”について紹介していきたいと思います。
というわけで、今回のわきみちは、
赤福
赤福(赤福餅)は三重県伊勢市の和菓子店、赤福が販売する菓子です。
白く丸い餅の周りをこしあんでくるんだお菓子となっており、その餡の色から赤福と名づけられたと言い伝えられています。
その形が特徴的であり、餡には筋が付けれています。
この筋は、伊勢神宮を流れる五十鈴川の川の流れを表しているのだそうです。
そんな赤福が誕生した年月ははっきりとはわかっていませんが、江戸時代1700年頃には赤福という屋号の餅屋があったと言い伝えられています。
現在は甘さ抜群の餡でくるまれた赤福ですが、当初の赤福の餡は塩味だったのだそうです。
それもそのはず、江戸時代となると現在のように砂糖が広く流通していたわけではありませんでした。
その事情を考えるとそれも当然なのかなと思います。
ところが、江戸時代中期になってサトウキビを原料とした砂糖が流通するようになってくると、赤福の餡も砂糖を使ったものになり、現在のような甘いお菓子となったわけなのです。
赤福の原材料は北海道を原材料とした小豆。
そして独自の基準を設けた砂糖をりようして作られています。
餅の原料となるもち米も全て国産のものです。
北海道と熊本で生産されているもち米を用いて作られています。
これらのこだわりある原材料を、衛生管理された工場で赤福は作られます。
なお、赤福の本店だけでは、店舗飲食用で提供されている手作りの赤福製造が行われており、その実演の様子を見ることができるようになっています。
そんな赤福ですが、近鉄沿線の主要駅であれば、ほぼどこでも手に入れることができるようになっています。
また、空港や百貨店、高速道のサービスエリアなどでも手に入れることができます。
お土産を買い忘れた!というときにでも、最後の最後に立ち寄ったこれらの場所で赤福をゲットすることができれば、関西、お伊勢さんに行ってきたぞ!ということを盛大にアピールできますね。
そして、お土産としても優秀な赤福なのですが、ぜひとも試していただきたいのが、現地に行って食べることです。
どこで食べても一緒でしょ?
と思うかもしれませんが、やはり本場で出来立てを食べるのは意味が違います。
赤福の本店ですが、伊勢神宮内宮前にあるおかげ横丁の前に位置しています。

この本店は茶店となっており、店内で赤福とお茶のセットを楽しむことができます。
さらには、夏の間のみここでしか楽しめないメニューということで、抹茶のかき氷の上に赤福を入れた『赤福氷』なる限定商品が提供されているのです。

また冬になると、赤福に使われている餅と餡でできた『赤福ぜんざい』の提供があります。
これらの限定商品を楽しみに、赤福本店はいつも多くの人々で溢れかえっているのです。
慣れ親しんだ赤福をアレンジしたこの限定商品。
試してみたくなりませんか?
いかがだったでしょうか。
もうすでに万人が知っているお土産になった赤福。
そんな赤福を2007年に商品期限と原材料表示の偽装事件が発覚します。
この事件によって一時期世の中から赤福が消えてしまうという事態が起こりました。
長年王座に君臨し続けると、どこかに驕りがでてきてしまうのはどんなものに対しても言えるのかもしれません。
しかし、この事件につながった問題の改善を図り、その後再出発することができた赤福。
現在では安心して品が購入できることでしょう。