飛行機での旅。
短時間で世界各国を訪れることができるこの交通手段は、近現代においては欠かすことができない交通手段となっていますよね。
しかしその反面、一旦事故が起きてしまうと取り返しがきかない事態に陥ってしまうのです。
そのため、飛行機に乗るときには何度乗ったとしても緊張感はありますよね。
飛行機の事故といってもいろいろあります。
機器類の故障。
飛行機同士のニアミス。
離着陸の失敗。
などなど。
そして、エンジンの中に鳥が入り込んでしまうことによってエンジン故障が起きてしまうバードストライクなどです。
これらの事故が起きてしまったらもはや一巻の終わり。
命が無事に助かる可能性というのは、他の交通機関に比べても非常に低いわけなのです。
そんな飛行機の事故なのですが、様々な事故がこれまでにも起きていました。
そして、2009年とある事故が起こったのです。
その飛行機とはUSエアウェイズ1549便。
ニューヨークを飛び立ったUSエアウェイズ1549便は、飛び立った直後にバードストライクを受け両エンジンが停止。
その後、離陸からわずか5分後に不時着をしたのです。
その不時着をした先がなんとハドソン川なのです。
本来、川に着水するというのは自殺行為。
その判断は非常に難しいものだったのではないかと思います。
しかし、その時の機長はこの決断を下し、誰一人の命を失うこともなくこれを成功させたのです。
ところが、その後の事故調査にってその行動が正しかったのか、それともそうではなかったのか。
果たしてこの行為はハドソン川の奇跡と呼ばれるにふさわしい出来事だったのか。
この事実が映画化されているのです。
今回はこの『ハドソン川の奇跡』について紹介していきたいと思います。
というわけで、今回のわきみちは、
ドラマ『ハドソン川の奇跡』

映画『ハドソン川の奇跡』は、2016年に公開されたアメリカ合衆国で制作された映画です。
この映画は、2009年に実際に起きたUSエアウェイズ1549便不時着水事故を取りあげた映画であり、川に不時着水するという事態になってしまった大事故であるにもかかわらず、一人も犠牲者を出さなかった奇跡的な生還劇としても有名な出来事を映画化しているのです。
この事故が発生したのは2009年1月のこと。
ニューヨーク発でシアトル行のUSエアウェイズ1549便が、離陸直後にバードストライクにより両エンジンが停止し、航行不能に陥ってしまいました。
近隣の空港への緊急着陸が不可能と判断した機長は、ハドソン川への不時着水を決断します。
川への航空機の着水とは非常に危険なもの。
まして季節は1月。
その水温だけでも人々の命を危険にさらしてしまうことは明白でした。
そのため、大きな被害が出てしまうことも覚悟しなければいけないほどの重大事故につながってしまう可能性大であるのです。
しかし、実際に不時着水を行った結果、乗客乗員のすべてが無事に生還したという奇蹟が起こったのでした。
この出来事が、ハドソン川の奇跡と呼ばれているのです。
非常に美談として人々に伝えられるこの出来事。
機長のギリギリの判断と、操縦技術とが多くの命を救ったのでした。
しかし、この事故の後日に行われた事故調査の際に行われたフライトシミュレーションによって、エンジン停止後であっても緊急着陸することができたのではないかという可能性が示されました。
そのため、物議をかもしたところがあったのですが、実際に起きたことを時系列で正確に確認し、そのうえで再度シミュレーションすることによって、最終的には機長の判断が正しかったという結論に至っています。
この一連の流れが映画化されたのでした。

両エンジンが停止し、絶体絶命の事態を迎えた飛行機。
しかし、機長は無事に期待をハドソン川に着水させ、乗員乗客の命を救いました。
しかし、国家運輸安全委員会からの尋問で、空港まで戻り緊急着陸できる可能性が示され、さらにはフライトシミュレーションによってそれが証明されてしまうのです。
機長は、多くの命を奪った英雄から一転して、多くの命や機体をあえて危険にさらしたのではないかという疑惑にさらされることになります。
そのような事態に陥ってしまったため、機長は自らが行った判断が本当に正しかったのか、この事故の全貌を振り返ります。
機長の操縦する飛行機は離陸後直後にカナダガンの群れに遭遇し、バードストライクを受けます。
その影響で両エンジンが停止し、近隣の空港への着陸を模索します。
しかし、空港へたどり着くことが不可能と即座に判断した機長は、空港へたどり着くことから、近くにあったハドソン川への着水を決断します。
そして、このとてつもなく難しい判断を機長は無事に成功させ、乗員乗客の命全てを救います。
しかし、機長は国家運輸安全委員会に呼ばれることになります。
事故当時の状況をフライトシミュレーションによって再検証すると、飛行機は空港までたどり着くことができたという結論になっています。
しかし、そのフライトシミュレーションには、機長たち生身の人間が、事態を認識してその後の行動を決定する人的な意思決定の時間が考慮されていないことが発覚します。
そのような要因を考慮してあらためてシミュレーションを行うと、機長の判断が正しかったことが証明されることになったのでした。
やはり、機長たち乗員の瞬時且つ正しい判断があったからこそ、このような奇蹟が起きたのだということが証明されたのでした。

いかがだったでしょうか。
航空機事故というと、その被害の大きさからどんな人々にとっても恐ろしい出来事ですよね。
そういった航空機事故でありながら誰一人の命も失うことがなかったこの事故。
そこには、多くの人々のぎりぎりの判断があったのです。
事故の直後にすぐに映画化されるほど、人びとの脳裏に焼き付いた事故だったのでしょうね。