117【大阪紀行】鶴見緑地公園にそびえたつ謎の塔『いのちの塔』その内部を公開!

近畿地方(Kinki)
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1990年、大阪ではとある博覧会がありました。

国際花と緑の博覧会」通称花博です。
このときにパビリオンの一つとして建築されたのが、今回紹介する『いのちの塔』です。

今でも大阪の鶴見緑地公園に行くと、高さ90mの巨大な塔が目に入ってきます。
しかし、今ではこの塔からの眺めを見ることはできないのです。

というわけで、今回のわきみちは、

【今回のわきみち】
  • 最後の最後に撮影した風景が、今では貴重なものとなりました。

入れないところつながりでは、こんなところもありますね。

020 【大阪紀行】今は無き旧生駒トンネル旧線と廃駅を求めて
今は使われなくなった廃線。往年の雰囲気を今もなお残し続ける貴重なスポットがまだまだ日本にはあるのです。

いのちの塔

いのちの塔とは

いのちの塔は1990年に開かれた「国際花と緑の博覧会」通称花博のときに生命の大樹・いのちの塔というパビリオン名で建築された塔です。
高さが90mあり、地上から54m地点にある展望台からは、近隣の市街地を一望することができました。

国際花と緑の博覧会終了後1992年からは、2010年3月31日まで塔内部には入場でき、展望台からの景色を楽しむことができました。

2010年3月22日に、閉館直前に訪問した時の写真です。
いよいよ閉館されるということで、初めて訪問してみました。
自分たち以外には人は誰もいませんでしたが・・・。

では、いのちの塔の内部、閉館直前の姿を紹介していきたいと思います。
今では見ることができなくなった貴重な様子です。

花と緑の博覧会

国際花と緑の博覧会は1990年に大阪市鶴見区と守口市にある鶴見緑地にて、「花と緑と人間生活のかかわりをとらえ 21世紀へ向けて潤いのある豊かな社会の創造をめざす」をテーマとして行われた国際博覧会です。

上の写真のキャラクターが花博のマスコットキャラクター「花ずきんちゃん」です。

花博の理念や、いのちの塔誕生についての説明がありました。

いのちの塔 内部

鶴見緑地公園内には現在でも国際庭園と呼ばれる場所があります。
こちらでは、世界のいろいろな国をイメージした建造物があります。
小学校などのオリエンテーリングでよく使われているようです。

大阪にある公園施設について紹介がありました。

いのちの塔のイメージキャラクター「ふしぎちゃん」です。
今となっては、別の捉えられ方もしかねない名前ですけどねw

いのちの塔 展望台

いのちの塔の展望台にのぼってきました。
54mなのでそこまで遠くが見えるわけではありませんが、鶴見緑地公園の全景や近隣の市街が良く見えますね。

西側に見えるのは大広場ですね。
思いっきり走り回ることができますよ。

この特徴的な形の建物は、『咲くやこの花館』です。

咲くやこの花館は、日本最大の温室屋内植物園です。
「国際花と緑の博覧会」で大阪市のパビリオンとして建造され、こちらは現在も営業されています。

花博と言えば、世界最大の花『ラフレシア』が有名でしたが、こちらでその展示があったことで有名ですね。
館内では、世界の様々な気候帯をイメージした展示室が設けられており、5500種もの植物が展示されています。

こちらは南を眺めたところです。
鶴見区の街をながめることができます。

こちらの下を大阪メトロの長堀鶴見緑地線が走っています。
1990年当時は、京橋ー鶴見緑地間だけしか走っておらず、鶴見緑地線と言われていました。
唯一大阪市営地下鉄の中で、地下鉄間の連絡乗り換えができない路線でした。

しかしその後、1996年に延伸され、現在では長堀鶴見緑地線と呼ばれ、大阪メトロの他の路線とも連絡できるようになっています。

東側には生駒山が見えますね。

手前にあるのは、花博時には「水の館ホール」と呼ばれていて、現在は「ハナミズキホール」と呼ばれている施設です。

北側にある国際庭園を眺めたところです。
池の向こうに広がっているのが国際庭園です。

いのちの塔の現在

いのちの塔 取り壊し予定

2010年から内部には入館することができなくなったいのちの塔。
鶴見緑地公園のシンボルともなっていましたが、この度2019年10月に大阪市が撤去を予定していることが報道されました。
2010年からずっと倒壊の可能性もあると言われていましたが、修繕する費用も、撤去用もかなりかかることから棚ざらしになっていましたが、とうとう動き出すようですね。

実際にいつ撤去になるのかはわかりませんが、一つの時代が終わってしまうようであり残念でもありますね。