先日紹介した鎌倉巡りのとある場所。
鎌倉幕府の御家人であり、幕府創設期に名を残した人物の眠る場所。
大河ドラマ『鎌倉殿の13人』で、大人気となった登場人物である和田義盛。
幕府のために尽力した人物であったものの、最後は北条義時との対立によって和田合戦を誘発され、討ち取られてしまった人物です。
そんな和田義盛が眠る場所である和田塚は、江ノ島電鉄のとある駅の近くにあります。
その駅とはそのままで『和田塚駅』と言います。
駅名になるほどの史跡なのですよ。
この和田塚駅ですが、鎌倉駅を出発した江ノ島電鉄が次に到着する駅。
数多くの人が利用する鎌倉駅の隣にある駅であるにもかかわらず、この和田塚駅を利用する人の数は一日わずか1000人前後。
これは、江ノ島電鉄全駅の中でも、下から二番目の利用客の少なさなのだそうです。
それもそのはず、和田塚という史跡があるものの、それ以外は住宅地と、中学校があるぐらいの閑静な場所なのです。
そのような駅なので、駅舎もなんと単式のホーム1面1線を有するのみ。
当たり前ですが駅員もいない無人駅です。
さて、そのような小さく利用客が少ない駅ではありますが、その歴史は深いものがあります。
1907年の江ノ島電鉄延伸の際に設けられた駅舎ということであり、その歴史は何と100年越えの由緒ある駅でもあるのです。
今回はこの江ノ島電鉄にある小さな駅、和田塚駅について紹介していきたいと思います。
というわけで、今回のわきみちは、
鎌倉に関する記事です。


















和田塚駅
和田塚駅は、神奈川県の鎌倉市にある駅です。
有名な江ノ島電鉄の一つであるこの和田塚駅。
塚というと、墓のことですね。
ここでいう和田氏というのは、大河ドラマの鎌倉殿の13人でもそのコミカルなキャラクターで大人気になった和田義盛の墓なのです。
和田義盛というと鎌倉幕府の重鎮であったにもかかわらず、2代執権の北条義時との対立によって失脚させられ、最終的に和田合戦にて滅ぼされた一族です。
合戦によって葬られた和田義盛は、この和田塚駅近くにある和田塚に葬られていました。
そして、時代は明治に入り、この辺りの道路開発のために発掘が行われると、おびただしい数の人骨が発掘されたといいます。
これらの人骨は、鎌倉初期の最も大きな市街地撰でもあった和田合戦で亡くなった人々の亡骸であると考えられています。
そういった数多く見つかった人骨も共にこの和田塚へと埋葬され、今日に至っているわけなのです。
そして、同じく明治時代の後期。
江ノ島電鉄が鎌倉まで延伸されることとなり、その際に同時に開業となったのが和田塚駅なのです。
開業が1907年。
つまり、もうすでに100年以上を余裕で越える歴史をもつ駅にまでなっているのです。
駅舎だけ見ると、単式ホームであり、駅員が一人もいないこの駅の様子を見ると、そこまでの歴史がある場所なのか!?とも思ってしまいますが、そんな目立たない駅ではあるものの驚くほどの歴史を有しているのですね。
そんな和田塚駅ですが、この駅から行くことができる場所というと和田塚が出てくることはもちろんですが、それだけではありません。
実は、いろいろな食べ物のお店が隠れ家の様に存在しているのです。
甘味処からおしゃれなカフェ。
パン屋さんやドーナツショップなどなど。
決して派手なお店の数々なのではないのですが、きらりと光るお店の数々があるのです。
そういったお店をぶらぶらと探してみるのも、和田塚駅を楽しむ方法なのです。
アクセス
江ノ島電鉄の鎌倉駅から1駅のところにあります。
和田塚駅へ行ってみた
それでは、和田塚駅へと行ってみましょう。

こちらが和田塚駅です。
江ノ島電鉄の数々の駅の中でも、際立ってこじんまりとした駅ですね。
単式のホーム1面1線のみの駅であるため、上の写真に写っているところだけですべてなわけです。
今ではなかなか見かけることができなくなった駅のスタイルですよね。

住宅街に溶け込むように存在するこの和田塚駅。
確かによほどの用事がなければ下りないような駅かもしれません。
しかし、鉄道沿線のところに点在する数々のお店巡りは、この和田塚駅周辺の楽しみ方の一つなのです。

そして、駅名の由来にもなっている鎌倉幕府の重鎮だった和田義盛を祀る和田塚は、和田塚駅から徒歩すぐで到着します。
和田塚についての記事は、当ブログでも別記事にて紹介しています。
いかがだったでしょうか。
和田塚へとアクセスすることができる和田塚駅。
確かに江ノ島電鉄の駅の中では乗降客数が非常に少ない駅ではあります。
しかし、利用者が少ないからと言って、ここの歴史を侮ってはいけません。
周辺にある歴史的な史跡はもちろんのことながら、和田塚駅そのものの歴史も目を見張るものがあります。
こういった一つ一つの駅の良さを知ったうえで江ノ島電鉄の各駅を訪れてみると、また違った角度からこれらの駅の数々を楽しむことができそうですね。