鎌倉で最古とされる神社である甘縄神明神社。
源頼朝や北条政子の時代よりもさらに400年以上古い神社とされ、鎌倉幕府の著名な人物たちも参詣したと伝えられている神社です。
鎌倉観光の中心である大仏や長谷寺などに比べると訪れる人は圧倒的に少ないなあと思うところはあるのですが、知る人ぞ知る鎌倉の散策スポットの一つなのです。
ところでこの甘縄神明神社へは、江ノ島電鉄の長谷駅で下車してすぐのところにあります。
メインストリートである藤沢鎌倉線から東に少し外れたところに行くことになるのですが、甘縄神明神社につながる小道を歩いていると、その途中にふと気になる住居がありました。
訪れたときには改修工事?を行っていたようなのですが、それであってもまわりの家とはかなり趣の異なるこの家。
実は、鎌倉市景観重要建築物等に選ばれている家なのです。
その家を加賀谷邸といいます。
一見すると和風建築物のように見えるのですが、洋風な趣もある目を引く洋館なのです。
これはどういった建物なのか調べてみないといけませんね。
というわけで今回は、鎌倉は長谷にある加賀谷邸について紹介していきたいと思います。
というわけで、今回のわきみちは、
鎌倉に関する記事です。

















加賀谷邸
加賀谷邸は神奈川県鎌倉市、長谷にある住居です。
江ノ島電鉄の長谷駅から徒歩で数分。
鎌倉最古の神社といわれている甘縄神明神社のすぐ目の前にあります。
この加賀谷邸なのですが、住宅街の中にありながらそのデザインがひときわ目を引きます。
この加賀谷邸がある地域は長谷の中でも旧市街地にあたります。
洋館のようでありながら、その中に端正な和風建築物の要素が見え、現在日本各地で新たに作られる建築物では見られない建物となっています。
それもそのはずで、この加賀谷邸が建てられたのは大正14年と、今から100年ほど前のこと。
当時としては、このような和風建築物と洋館をと組み合わせた住宅というものが流行したのだそうです。
その作りとしては、和風建築物ではあるものの、そこに洋館の部分を加えた造りとなっています。
洋館部分は天井が高い平屋建てとなっており、屋根の上部につけられた細部のデザインが特徴的となっています。
特にこの洋館部分が背の高い建物となっており、周囲の中でもひときわ目を引きます。
そのため、この地域のランドマークにもなっているのだとか。
そういった建築物であることから、鎌倉市景観重要建築物等に選ばれるほどの建物となっています。
この鎌倉市景観重要建築物等とは、鎌倉市の洋風建築物穂の損のための要綱が定められたうえで鎌倉市都市景観条例が施行されました。
その中で、鎌倉市の中でも明治から昭和の初めごろに建てられた洋風建築の数々が選ばれ、保存されるようになっています。
なお、鎌倉市景観重要建築物とは他には、鎌倉市長谷子ども会館や鎌倉文学館、白日堂、様々な邸宅が登録されており、その数は37か所となっています。
この中でも長谷子ども会館も元々は諸戸邸という住居であり、この諸戸邸を加賀谷邸は設計の際に参考にしたのではないかと言われています。
なお、この加賀谷邸なのですが、現在も住居として使用されていることもあり一般公開はされていません。
むしろ100年以上経った現在であっても、まだまだ住居として安定して使用されているということが悪露時の建築物でもありますね。
アクセス
江ノ島電鉄の長谷駅から北へ400mほどのところにあります。
加賀谷邸へ行ってみた
それでは、加賀谷邸へ行ってみましょう。

長谷駅から歩いていくと、小道の奥に甘縄神明神社が見えてきます。
鳥居の先の階段を上ると甘縄神明神社があります。
この鳥居の手前側に、気になる邸宅がありました。

こちらがその邸宅です。
現在工事中ではあるのですが、周囲の家とは全く趣が異なるこの家。
否が応でも目に入ります。
さて、この家は一体何なのでしょうか。

案内が立てられていました。
こちらは加賀谷邸といいます。
鎌倉市景観重要建築物等として選ばれていいる建物であるらしく、最初に建てられたのはなんと大正14年のことなのだそうです。
どうりで現代ではなかなか見られない趣の建物ですよね。
洋館のようでありながら和風建築のようでもある。
この造りは、明治大正期に住宅建築で流行したスタイルであるのだそうです。
残念なことに現在も住居として使われているため、一般に公開は行われていません。
そのため、内部の状態は見ることができないのですが、その外観だけでもこの地域の歴史を感じさせてくれる建物の一つなのです。
いかがだったでしょうか。
約100年ほど前の建築様式である加賀谷邸。
鎌倉の地ではなかなか他に見られない建物なので、ひときわ目立つ建物になっているのです。
1000年以上の甘縄神明神社の目の前にあり、近代様式を今に伝えるこの加賀谷邸。
様々な時代の移り変わりを、訪れる人に見せてくれているのです。