さあ!タイに行ったら何をしますか??
大都市バンコクでひたすら楽しむというのはアリですよね。
近年、驚くほどの勢いで公共交通が整備されてきているバンコクは、買い物も、観光も、街歩きも、ナイトマーケットも、食も、何もかも楽しむことができる要素がそろっています。
さらには、バックパッカーが楽しめる街から、セレブな方々までが楽しめる町まで、非常に懐の深い街だなあという感じがしますね。
そして、バンコクで数日過ごすだけでも、この国のエネルギッシュなエネルギーを感じることができると思います。
しかし、それでもなおまだまだタイを広く楽しみたい!となることでしょう。
そんな時に多くの人々が選択するのが、世界遺産都市アユタヤの観光です。
実はバンコクから非常に近いアユタヤの町。
連日のようにバンコクから日帰りツアーが敢行されています。
ところが、日帰りツアーがほとんどであるため、せっかくのアユタヤ内でも見ることができるところは限られます。
そのため、アユタヤで見て回るところは、団体客が密集。
日本人もたくさんいることでしょう。
しかし、アユタヤとはこれだけの町なのでしょうか??
地元の人の聞いてみると、とある寺院の名前が出てきました。
『ワット・プッタイサワン』
はて?それってどこにあるのでしょうか?
実は、アユタヤの観光の中心であるアユタヤ島から、チャオプラヤ川をはさんですぐ南にある寺院です。
このワット・プッタイサワンですが、ツアーに組み込まれていることはほとんどありません。
しかし、地元タイの人々はこの寺院を積極的におすすめしてくれます。
では、この寺院にはいったい何があるのでしょうか。
今回は、アユタヤにある寺院、ワット・プッタイサワンについて紹介していきたいと思います。
というわけで、今回のわきみちは、
アユタヤ関連の記事です。





ワット・プッタイサワン
ワット・プッタイサワンは、アユタヤの中心地からチャオプラヤ川挟んで南側にある寺院です。
このワット・プッタイサワンですが、600年以上の古い歴史をもつ寺院です。
現在は寺院となっており、多くの僧の方々が生活をする場所になっていますが、実はかつては用途の異なった場所なのでした。
実はそれは、アユタヤ王朝をひらいたウートン王が、王朝の創設期に3年間宮殿として利用していた場所なのです。
ウートン王はその後、宮殿を現在のアユタヤ島へと移し、そこを中心とした治世を進めていきますが、宮殿が移されたときに、残されたこの場所はワット・プッタイサワンという名前に改名され、寺院としての歴史が始まったとされています。
その後、アユタヤはビルマ軍によって壊滅的な被害を受けます。
このワット・プッタイサワンもその痕跡はありますが、それでもまだ大きな被害ではないようであり、かつての遺構が状態よく残されています。
そして、現在でも現役の僧の方々が修行を行っている場所であり、観光客というよりかは地元のタイの人々に信仰されている寺院なのです。
このワット・プッタイサワンですが、古い宮殿時代の遺跡と、その後設けられていった寺院部分とが融合した、他では見られないような建物となっているのです。
特に中央にあるクメール様式パゴダのプラ・プラーンが有名であり、この寺院のシンボルとなっています。
そして、そのプラ・プラーンを囲む回廊を抜けると、目の前には世界遺産アユタヤでよく見かけるような遺跡地帯の光景が広がります。
遺跡と寺院とが融合した、なかなか他では見られない光景を拝むことができる貴重な場所なのです。
アクセス
有名なワット・チャイワッタナーラームから東に2kmほどのところにあります。
ワット・プッタイサワンへ行ってみた
それでは、ワット・プッタイサワンへ行ってみましょう。

こちらワット・プッタイサワン入り口あたりです。
こちらには新しい尖塔(パゴダ)が出迎えてくれます。
こちらはラーマ1世のパゴダです。
境内内部には、この寺院を代表するもう一つの真っ白なパゴダがありますので、こちらは横目に進んでいきます。
また、このワット・プッタイサワンは非常にいろいろな表情を見せてくれる寺院です。
新しい一面から、歴史を感じさせてくれる一面まで、寺院をまわっているだけで、時代を越えたような感覚すら与えてくれる場所なのです。

こちらは建物の中に黄金の仏像などが並べられています。
こちらでお祈りをしてからスタートでもいいかもしれませんね。

そしてそのすぐ横には、過去の5人の王の像が立っています。
この5人の王とは、左から
・アユタヤ王朝滅亡後にトンブリー王朝の王だったタークシン
・アユタヤ王朝第21代王ナレースワン
・アユタヤ王朝初代王ウートン
・アユタヤ王朝第22代王エカトッサロット
・トンブリー朝滅亡後に始まった現王朝であるチャクリー朝第4代王ラーマ4世
が並んでいます。

敷地内に入っていきます。
メインのパゴダであるプラ・プラーンへの案内があります。
なお、他の観光客は・・・、ほんの数名いるだけでほぼ皆無です。
さらに、入場料は不要です!


入り口のそばには、お墓が立ち並んでいます。
タイのお墓には、亡くなった人の写真が墓石に貼り付けられています。
その奥には白い建物がありますよね。

これは高僧の方の居住区と書かれていました。

ワット・プッタイサワンの高僧の方々の写真が貼られていました。

こちらがワット・プッタイサワンの全景です。
お寺のエリアと、遺跡のエリアがあるのがわかるでしょうか。

さらに進むと説教ホールがあり、読経が聞こえてきました。
このホールは回廊のようになっていて、奥まで入っていくとお坊さんのありがたいお話を聴くことができるようになっているそうです。

そして、このワット・プッタイサワンの特徴なのですが、比較的新しいお寺の建物の中に、アユタヤ遺跡のような古い建造物が点在しているところなのです。

お寺の銅鑼ですね。

するとそのすぐ横には遺跡らしい仏塔が。
なんか、この段階でもワクワクしてきますね。

こちらは礼拝堂です。

奥に回廊の入り口が見えます。
あそこを越えると、この寺院のメインであるプラ・プラーンのパゴダがあります。

だんだん見えてきました。

その手前にも時代を感じさせる仏塔があります。

ここから回廊に入ります。
さすがにこの先には数名、観光している先客がいました。

回廊内には、黄金の仏像がずらーっと鎮座しています。

こちらプラ・プラーンのパゴダです。
かなり大きいですね。
近年、改修・塗装工事が行われていたようです。

パゴダの中には入ることができます。

中はこのように仏像が置かれているのですが、どこから入っても妙なにおいがします。
このニオイ・・・、知っています。

上を見てみると、やっぱり。
パゴダ内はどこもコウモリの巣になっています。
そのため、足元はコウモリのフンだらけ。
そのニオイだったのですね。

パゴダから回廊を見てみると、きれいな回廊の途中にレンガ造の遺跡部分があります。
もともと遺跡があったところに新たに寺院を増設していったような感じでしょうか。


こちらもパゴダ内の仏像です。

こちらもコウモリがすごいですね・・・。

両サイドにも仏像が置かれているので、見落とさないように。


さらにパゴダ中央部に入っていきたいと思います。

短い廊下の両サイドには、仏足が置かれています。


さらにその奥には・・・?

ここは仏像ではなく、小さな塔が飾られていましたが、ここのコウモリは数が多く、現在進行でフンが降ってきていたので早々に退散しました。

なお、壁面には涅槃像が。

そしてなにより、この回廊の一部のレンガ造の遺跡部分が気になりますよね。

回廊内ではこのようにつながっています。
おそらく、元々このかつて王の宮殿だッとされる遺跡部分があるところに、新しく寺院を増設していって現在のようになっているのでしょう。

遺跡部分からパゴダを見たところです。

では、気になるパゴダの先に行ってみましょう。

回廊を抜けると、一転してこのような光景が!!
ここまでの寺院の光景から、一気に遺跡エリアに入ってきました。

こちらにはまずこじんまりとした仏塔が数多く並んでいます。



これらの仏塔ですが、登ることができますよ!

仏塔に登ると、すぐそばを流れているチャオプラヤ川が見えます。

仏塔と共にこのような建物も。
説明には聖域と書かれていました。
何らかの修行などを行う場でしょうか。


そして、中央には縦長の宮殿?大聖堂??跡があります。
その先には、プラ・プラーンのパゴダがあります。
こちらからの光景もなかなかのものですね。

近づいてみると、アユタヤのほかの遺跡と同じように首のない仏像が。
おそらくここもビルマ軍に攻め入られたのではないでしょうか。

なかなか巨大な宮殿だったようですね。


さらに進んでいくと、お堂だったと思われるところが。


こちらの中にはとあるものがあるのです。

おっと!涅槃像ですね。

こじんまりとしていますが立派なものです。
バンコクの涅槃像は、人の雑踏の中で見ることになりますが、ここは自分一人だけでじっくりとお祈りすることができますよ。

敷地内には小さなお堂があり、その中にも仏像があります。

こちらもお堂ですね。

ここはオープンな造りになっており、他のお堂と比べると日常で利用されているような雰囲気をしていました。


いかがだったでしょうか。
かつての宮殿跡の寺院ということで、一つの寺院の中におどろくほどの見どころをもった寺院でした。
このワット・プッタイサワンに訪れたい場合、どうしてもアユタヤに自力で訪れた訪問する必要があるかと思います。
ツアーで行くところだけではなく、アユタヤにはまだまだ可能性を秘めた場所があるのですね。
自分だけのわきみちてきな行先を見つけたい!
というときは、まずは自力でその場所に行って、地元の人々の意見に耳を傾けるというのが大切なことなのですね。