139【ミャンマー紀行】バガンにある不気味な言い伝えの残る寺院『ダマヤンジー寺院』

世界の世界遺産(World Heritage)
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今回はいよいよミャンマーのバガンにある寺院を紹介していきたいと思います。

バガンといえば無数のストゥーパ(パゴダ)と寺院が有名ですが、有名どころだけでもかなりたくさんあるので、見ごたえがたくさんです。
そんなバガンの中でまずはこの『ダマヤンジー寺院』について書きたいと思います。

ダマヤンヂー寺院は、その大きさではバガン一とされていますが、実は完成できておらず、未完成な寺院としても有名なのです。
そして、その建造に至るさまざまないわくから、地元の人は夜になったら近づかない寺院でもあるのです。

というわけで、今回のわきみちは、

【今回のわきみち】
  • 未完成の巨大寺院『ダマヤンジー寺院』。実際に入った人しかその不気味な雰囲気は実感できないでしょう。

バガン

行ってみたら予想以上だったのがこの世界遺産『バガン』です。

709【ミャンマー紀行】有名どころもいいけれど、無数にある名もなき仏塔・寺院群も気になるバガン2
今回もまたミャンマーのバガンにある名もなき仏塔・寺院群について書いていきます。前回だけで終わるかなと終っていたのですが、写真がけっこうたくさんあったので2回に分けて紹介することにしました。
688【ミャンマー紀行】有名どころもいいけれど、無数にある名もなき仏塔群・寺院も気になるバガン
当ブログでもたびたび取り上げている、ミャンマーの世界遺産バガン。東から西に流れてきたエーヤワディー川が大きく向きを変えて南に向かう場所にあるバガン一帯は、ミャンマーの仏教の聖地として有名な場所です。ここには大小さまざまな仏塔や寺院が点在しており、有名な物から名も知られていないものまですさまじい数があることが確認できます。
655【ミャンマー紀行】今後はバガンの仏塔の上から、サンセット。足元には十分に気をつけよう
サンライズと同じく、仏塔から見るサンセットも見どころの一つだったバガン。今回はシュエサンドー・パヤーから見るサンセットの様子を取り上げていますが、こちらも同じく世界遺産になるに伴って、今回紹介しているような写真を撮影することはできなくなってしまいました。
472【ミャンマー紀行】バガンの仏塔の上から、夜が明けるサンライズをゆっくりと見てみませんか
数多くの寺院やパゴダ(仏塔)の立ち並ぶ、ミャンマーの世界文化遺産バガン。見渡す限り数えきれないほどの史跡のあるバガンでは、幻想的なサンライズ・サンセットツアーが大人気です。国内の軍事政権によるクーデターもあり訪れることが非常に難しくなってしまったバガンのサンライズを今回は紹介してみたいと思います。
447【ミャンマー紀行】バガンのエーヤワディ川の曲がり角にある有名な塔『ブーパヤー・パゴダ』
バガンの北東から南西にを流れるエーヤワディー川。この川を南に下ってくると、川岸に黄金の仏塔が見えてくることでしょう。まるで海にある灯台のような役割をもしているかのようなこの仏塔ですが、こちらはバガン遺跡の一つであるブーパヤー・パゴダといいます。
431【ミャンマー紀行】オールドバガン城壁内にて、他を見下ろすようにそびえ立つ巨大寺院『タビニュ寺院』
バガンには数多くの寺院や仏塔が残されています。余りにも数が多すぎて、どこからまわればいいのか、となってしまいますが、そうならないためにある程度の情報はあったほうがいいですよね。今回紹介しているタビニュ寺院は、そんな数多くあるバガンの建造物の中でも、多くの観光者たちが必ずといっていいほど訪れる有名な寺院です。
417【ミャンマー紀行】大地震で崩壊する前の荘厳な姿が偲ばれる。現在修復が進められているバガンを代表する寺院『スラマニ寺院』
バガン滞在中は本当にたくさんの寺院や仏塔を見てまわりました。その中でも本当に多くの人々が必ずと言っていいほど訪れる寺院があります。それが今回紹介しているスラマニ寺院なのですが、こちらはその規模といい、寺院自体のデザインといい、かなりの見応えのある寺院なのです。
390【ミャンマー紀行】オールドバガンから遠く南へ。ニューバガンエリアの民家に埋もれた『ペッレイ・パヤー』
今回紹介しているペッレイ・パヤーは、バガンの主要な建造物が集まっているオールドバガンエリアからはかなり南に行ったところにある遺跡です。離れていることと、あまり開かれた遺跡ではないので、なかなかここまで行く観光者も少ないかもしれません。
365【ミャンマー紀行】オールドバガンエリアへはここから。数多くへの遺跡エリアへの入り口『タラバー門』
タラバー門は、バガン一帯の中でもその創建が最も古い遺跡であり、ただの門と侮ることなかれ、長い歴史の雰囲気を存分に醸し出しています。この門を通り抜けることで、『バガンにやってきた!』という気分が盛り上がること間違いなしです。
323【ミャンマー紀行】ここはインドか?バガンの中で異彩を放つ『マハーボディー・パヤー』
バガンではミャンマーらしい黄金の仏塔が立ち並ぶ中で、どこか別の国で見たことがあるスタイルの仏塔が目に入ってきます。それが、オールドバガンの城壁内に存在する仏塔マハーボディー・パヤーです。ここの仏塔の形は、何か他の物とは異なる印象を強烈に与えてきます。
274【ミャンマー紀行】バガンで最も美しいとされる4体の釈迦仏が納められた仏教寺院『アーナンダ寺院』
これまでもいくつかバガンにある寺院やストゥーパを紹介してきましたが、今回紹介するアーナンダ寺院は、バガンの数多くある建造物の中でも真っ先に名前があがるような寺院の一つです。その外観はとても均整の取れた寺院であり、バガンの中でも最も美しいとさえ言われている建造物です。
268【ミャンマー紀行】バガンを代表する黄金に輝く巨大なパゴダ『シュエズィーゴン・パゴダ』
シュエズィーゴン・パゴダ(仏塔)は寺院のようにその内部を自由に見ることはできないのですが、中心にある仏塔を含めた境内がかなり広く、バガンに向かう人々の目には、まず最初にこのシュエズィーゴン・パゴダの黄金に輝く仏塔がうつるのです。
208【ミャンマー紀行】バガンでは珍しい涅槃像だが、その安置場所は世界一珍しい『マヌーハ寺院』
バガンにはたくさんの寺院や仏塔があるので、たくさん見て回るとどれも同じように見えてくるのですが、今回紹介するマヌーハ寺院は、後で思い返してみても印象に残る寺院の一つです。ここには巨大な仏座像や涅槃像が部屋の空間いっぱいに置かれているのです。
121【世界遺産】行ってみたら予想以上だった世界遺産ピックアップ5
1000を超す世界遺産。実際に自分の足で赴き、実際に自分の目で見てみると、予想通り大満足なところや、少し期待外れだったと思うところなど、行ってみないとわからないことがたくさんありますよね。そんな中で、行ってみたら予想以上だった世界遺産をピックアップしてみました。

バガンはミャンマーの中部にある、世界遺産です。
約40km2のエリア内に、ストゥーパ(パゴダ/仏塔)や寺院が無数に建造されており、その光景は目を見張るものがあります。
ほとんどの建造物は西暦1000年代~1200年代に建てられたもので、1300年ごろにモンゴル人に滅ぼされたのちに放棄され、再び政治の中心となることはありませんでした。

タマヤンジー寺院

ダマヤンジー寺院は、他の寺院から少し離れた場所にあるピラミッド型の寺院です。
その大きさはバガンで一番ともいわれています。

12世紀に、当時の王の次男が、自らが王位につこうとして、現王である父と、兄を暗殺しました。
その後、念願かなって王に即位することになるのですが、その後、罪の意識からか、このピラミッド型の寺院を立て始めたのだそうです。
しかし、その本人も1170年に暗殺されたのですが、生前から評判の悪かった王であったためか、誰もその後を引き継ごうとせず、工事が中断し、現在でもまだ未完成の寺院なのです。

中に入ってみるとすぐに異様な雰囲気を感じると思うのですが、仏像を安置する予定であろうくぼみや。レンガでふさがれた通路など、未完成であることを感じさせる部分が多数そのままにされている。

地元では夜になると幽霊の出る寺院と言われており、あまり地元の人は夜には近づかないところなのだそうです。

ダマヤンジー寺院のレンガでの建築技術はかなり高いものであり、バガンを幾度か襲った大地震でもタマヤンジー寺院はびくともしていません。
それもそのはず、建造当時、レンガとレンガの間に針が通るかどうか王自らがチェックをしていたそうなのですね。
万が一針が通るほどの隙間が見つかったとなれば、そこの工事をした者の腕を切り落としたと伝えられています。
命がけの建造だったのでしょうね。

アクセス

バガンの中心地であるオールドバガンからは南東へ1kmほど行ったところにあります。

タマヤンジー寺院に行ってみた

バガン一の大きさを誇るだけあって、実際に行ってみると相当な大きさです。
ピラミッド型の寺院はバガンでは珍しいですね。

四方位に入口部が設けられています。
それぞれの場所には仏陀坐像が安置されています。

内部の外側回廊です。
不気味な雰囲気ですが、実際にも独特の暗い雰囲気や、湿気やコウモリのにおいなどでさらにその雰囲気を盛り上げています。

安置されている仏像は、黄金の物もあれば、上のような彩色されたものもあります。

こちらは四方の入り口の一つに安置されている仏像です。
そこもお供え物などがおかれていることから、参拝者の多さが伺えます。

ここは仏像を置く予定だったところでしょうか。
何もないこのような状態で放置されています。

高さで見えないほど回廊の天井は高くなっています。

回廊になっているので入り口から入り口にかけて、歩いていくことになります。
外はかなりの暑さですが、中はそれほどでもありません。

涅槃像もありました。

こちらは2体並んで安置されています。

内部に石碑が残されていました。
案内がないので何が書かれているかわかりませんが、触れられないようにはされていました。

内部は二重の回廊になってるそうなのですが、内側へ入る入口はふさがれています
なぜふさがれているのか?
寺院自体の耐震性を高めるためともいわれていますが、実際のところはどうなのでしょうか。

一周してきました。
レンガ造りの門が見えます。
入り口では土産物屋や、訪れた参拝者などが集まっていました。
外はかなり厚いのでここで休んでいるようです。

外から見たところです。

今は入れないかもしれないのですが、2015年当時は、回廊から2階へ上がることができました。

かなり狭く不気味な階段を上がります。

上からレンガの門を見下ろしたところです。

ダマヤンー寺院でした。
中心部から少し外れたところにはあるのですが、観光バスなどもやってくるなど、続々と観光客がやってくる有名な寺院の一つです。

いかがだったでしょうか。
バガンの数ある寺院などの中から、まずはダマヤンジー寺院を紹介しました。
その不気味な言い伝えで有名なダマヤンヂー寺院ですが、レンガ造りの堅牢な寺院は訪れる価値ありです。