今回はカンボジアの遺跡を紹介したいと思います。
カンボジアの遺跡といえば、シェムリアップの『アンコールワット』ですよね。
もしくは、タイとの国境にある天空の寺院『プレアヴィヒア』。
それとも、最近世界遺産登録された『サンボープレイクック』。
などなど、世界遺産登録された遺跡の宝庫ですよね。
しかし、カンボジアにはまだまだポテンシャルがあるのです。
さす東南アジアエリアの長、クメールの国です。
今回紹介するのは、シェムリアップからプレアヴィヒアに向かう途中にあるのですが、歴史的にはたった16年間だけ都がおかれた『コー・ケー』と呼ばれる遺跡について紹介したいと思います。
コー・ケーは、プレアヴィヒア寺院とセットツアーが良く組まれています。

シェムリアップ周辺について書いた記事です。



プレアヴィヒアについてダイジェストで触れた記事になります。

コー・ケー遺跡
コー・ケーとは

コー・ケー遺跡は、アンコールワットなどの遺跡が集まるシェムリアップのエリアから、北東へ100kmほどいったところにある寺院や仏塔などからなるヒンドゥー教の遺跡群です。
アンコール王朝時代の928年にジャヤーバルマン4世がアンコールの地からコー・ケーに遷都し、造られた都です。
しかし、その後後継の王によってアンコールに都が戻されたため、結果としては16年間ほどしか使われなかった都です。
カンボジアの多くの遺跡と同じように、使われなくなった後は長い間放置されたことや、ポルポトの時代遺跡が荒廃していったこともあり、ジャングルの奥地で手つかずのまま長い年月を積み重ねていったことを感じさせる遺跡です。
カンボジアの密林地帯では、地雷の問題もあったためなかなか近寄りがたいところもあったのですが、地雷の撤去も進み、近年ではプレアヴィヒアとセットで観光ルートに入っており、訪れる観光客も増えてきているようです。
コー・ケーに行ってみた

それではコー・ケー遺跡に入っていきたいと思います。
密林の中で荒廃していた遺跡のため、石組みの遺跡があちらこちらで崩壊しています。

遺跡と密林とが絡み合ったようになっているのがカンボジアの遺跡の特徴ですね。
いつもながら、熱帯の植物の生命力の強さを感じる光景です。

牛でしょうか?
石で作られた彫刻が埋まっていました。

さらに進んでいくと建物が見えてきました。

建物の内部には彫刻が残されていたそうですが、現在は別の所で保管されているそうです。

そのため、彫刻の写真だけが遺跡の中に飾られています。

こちらはイメージ図です。
牛に乗った人の像です。

こちらもイメージ図です。

レンガ造りの小屋が復元されています。

内部の様子です。

現在はコー・ケー遺跡内は、写真のように通路が設置されているので、見て回りやすく、順路もわかりやすいようになっています。

このようにレンガや石が崩壊割いたままにされているところも多数あります。

こちらは写真での展示でした。
コー・ケーで見つかった像などは博物館に移設されているそうです。
プラサット・トム

それではコー・ケー遺跡で最も有名なピラミッド型の寺院『プラサット・トム寺院』に行ってみましょう。

コーケーで最も有名な建造物が、こちらの階段状のピラミッド型をしているプラサット・トム寺院遺跡です。
以前は遺跡の前面から頂上へまっすぐ伸びる簡易な階段が備え付けられていましたが、現在は、遺跡の横にきちんとした階段が設置され、安心して頂上まで登ることができるようになっています。
この日は、コー・ケー遺跡を空中から撮影するために、ドローンを飛ばしている集団もいました。
ドローンだと、かなりいい画が撮れそうですよね。

登り口が側面にあるため、そこまで移動します。

しっかりとした階段が段に沿って備え付けられています。
そもそもけっこう高さのある寺院のため、登りはけっこう大変です。

中間地点くらいです。

井戸らしきものがありました。

そして一番上に到着です。
けっこう柵とかがないところもあるので、気を付けなければいけません。


そして、見渡す限りのジャングルです。
まだまだコー・ケー遺跡のような遺跡が密林の中に残っている可能性は大いにありそうですよね。

頂上では、元々彫刻だったものが石組みの中に使われていたりもしていました。

頂上の様子です。
崩れかかっているところもありますが、まだきちんと形をとどめているほうでしょう。

プラサット・トム寺院の周囲は壁で囲まれた造りになっています。

壁の上にはリンガらしきものが並べられていました。

プラサット・トム寺院の裏です。

裏からプラサット・トム寺院を眺めてみました。
このようなピラミッド型の寺院はカンボジアの遺跡の中ではかなり珍しい形なのだそうです。
プラサート・プラム

最後に、プラサート・プラムという5つ並んだ建物です。
シヴァ神・ビシュヌ神・ブラフマー神のための建物です。
レンガ造りになっており、タプロームのような遺跡に絡みついた樹木が、長い年月放置されていたことを感じさせます。
いかがだったでしょうか。
コー・ケー遺跡は世界遺産には登録されていないため、まだまだマイナーなところであるかもしれませんが、こういった遺跡がまだまだたくさん眠っているカンボジアのすごさを感じます。