世界各地には、それぞれの地に根差した伝統的な祭りが残されていますよね。
今回はアジア三大祭(あと二つが何かは知らないのですが・・・)の一つと言われている、スリランカの伝統的な祭り『ペラヘラ祭り(エサラ・ペラヘラ祭り)』について紹介しています。
実は、たまたまスリランカに行って、たまたまキャンディに行って、たまたま見やすい場所を陣取れた他、という偶然に偶然と偶然が重なった結果、ペラヘラ祭りのダイナミックな写真を多数撮ることに成功したのです。
(ホントに事前に全く調べて行っていなかったので、あまりのタイミングにびっくしりた次第です。)
そんなペラヘラ祭りですが、実は紀元前に起源をもつ、とてつもなく歴史のある祭りだったのです。
というわけで、今回のわきみちは、
スリランカの世界遺産についての記事です。




世界遺産キャンディ
セイロン島のちょうど中央に位置する聖地キャンディは、スリランカ仏教の中心地であり、シンハラ人による最後の王朝の都です。
このキャンディには、仏陀の歯があるとされる仏歯寺があり、仏舎利として崇拝されると共に祀られれいます。
仏歯寺と王宮建造物群を中心としたキャンディは、1988年に「聖地キャンディ」としてユネスコの世界遺産文化遺産に登録されています。
今回紹介するペラヘラ祭では、クライマックスに仏歯が象の背中に乗せられ、町中をパレードします。
仏歯寺/沸歯寺

仏歯寺/沸歯寺(ダラダー・マーリガーワ寺院)は、聖地キャンディにある寺です。
仏陀の犬歯(仏歯)が納められているとされている寺です。
こちらが仏歯寺の外観です。

内部に入ると仏歯が安置されている場所を見ることができます。
いつも参拝者で溢れているお寺ですが、この日は、ペラヘラ祭りがあったため、普段より閉館時間が早く、急ぎ足で見て回りました。
ペラヘラ祭りの準備の時間になると入館はできなくなります。
アクセス
エサラ・ペラヘラ祭りとは

スリランカには、同国最大のお祭り、「ペラヘラ祭り」がスリランカ国内各地で行われます。
なんと紀元前3世紀から始まったとされる、2000年以上の歴史のあるお祭りなのです。
その中でもエサラ・ペラヘラ祭りとは、聖地キャンディで、エサラ月の新月から満月に合わせ、毎年7月~8月に、約10日間かけて行われているお祭りです。
ペラヘラとは、行列という意味です。
ここキャンディで行われるエサラ・ペラヘラ祭りでは、多くの装飾された象と、楽団やダンサーなどが列をなして、町中を練り歩くパレードが行われます。
その際に、仏歯を治めた仏舎利を背に乗せた、ひときわ装飾された象を中心に、夜遅くまでパレードが行われるのです。
そもそもペラヘラ祭りとは、仏歯に敬意を払うことによって、豊作・豊穣を願うお祭りなのだそうです。
しかし、元々はヒンドゥー教の神々に対する祭祀であったところ、1775年から仏歯を敬う祭りが合わさって、現在のような形となり続いてきているのだそうです。
ペラヘラ祭りでは100頭の象が練り歩くのですが、どの象でも参加できるのではなく、選ばれた象がパレードを練り歩きます。
その中でも仏歯を乗せた象は、エリート中のエリートなのでしょうね。
また、キャンディ伝統のキャンディアンダンサーや楽団の人々も、この日に向けてダンスの練習に勤しむのだそうです。
キャンディ伝統のキャンディアンダンスに関する記事です。

キャンディ市内は午後6時には通行止めになり、パレード自体は午後8時ころからスタートします。
しかし、パレードが行われる道沿いは、膨大な人々によって埋め尽くされているため、早めに場所を陣取る必要があります。
ペラヘラ祭りに行ってみた

ペラヘラ祭りが近づいてくると、仏歯寺に続々と象が集まってきます。
スタンバイ中の象を見つけました。


仏歯寺前にダンサーや楽団の方々も集まってきました。
この日の仏歯寺は、普段よりも早く閉館となります。
自分は閉館1時間前くらいに入ったため、あまりゆっくり見れず、追い出されるように退館しました。

仏歯寺の前には広場があり、仏歯寺と広場を囲むように周囲をパレードが練り歩きます。
ただし、この広場に陣取ると、パレード中は一切外に出ることができなくなるため24時までホテルに戻ることができなくなってしまいます。
最後まで見る予定がないのであれば、パレードの通りの外側に陣取ることをお勧めします。

というわけで、通りの外側にやってきました。
このように鉄格子の柵で周囲は囲われています。

消防車(日本製)がスタンバっていました。
消防車がいるの?とも思っていたのですが、その後のダンサーを見ると納得でした。

パレードが始まりますが、いきなりファイヤーダンスのグループからスタートです。

目の前でファイヤーダンスが繰り広げられるため、見ている観客側もかなり熱くなっています。

フラッグを使ったダンサーたちです。

武器を用いたダンスを踊っているグループでした。

いよいよ着飾られたゾウたちがやってきました。

こちらはキャンディアンダンサーでしょうか。

たくさんのゾウが列をなしてやってきます。


それぞれのゾウたちは、それぞれに異なった布をまとってパレードを練り歩きます。


ゾウたちの顔が光っているのは、顔の周りに電飾が張り巡らされているためです。

二頭同時にやってきたパターンもありました。

そろそろメインのゾウがやってきそうです。

仏歯寺前でスタンバイしていた、メインのゾウが動き始めました。

メインのゾウの背中に仏歯が収められています。
ここからスタートして、キャンディの街を練り歩くのです。

こちらは仏歯寺を眼前に見ることができるクイーンズホテルです。
築百年以上の由緒ある建物であり、ペラヘラ祭りをバルコニーから見下ろすことができる絶好の場所です。
ペラヘラ祭りの日は非常に予約が取りにくいので、早めに抑えておかないといけないみたいですね。
ペラヘラ祭りは日が変わるまでまだまだ続きます。
時間は22字頃でしたが、仏歯を見た後、ペラヘラ祭りを後にし、ホテルに戻りました。
いかがだったでしょうか。
アジア三大祭りの一つといわれているだけあり、ものすごい迫力とものすごい規模のお祭りでした。
ちょうど日本のお休みの時期と近いこともあるので、このペラヘラ祭りに合わせて渡スリランカし、キャンディの街でゆっくりするのもいかがでしょうか。