今回は、インドネシアのジャワ島中部にある古都ジョグジャカルタからさらに北東にある、ソロ(スラカルタ)という街にある王宮を紹介します。
ソロといえば、ジョグジャカルタと並ぶ古都ではあるのですが、二大世界遺産に近いジョグジャカルタに比べると、少しその印象は薄い街ですよね。
しかし、ソロにも世界遺産『サンギラン初期人類遺跡』があったり、2つの歴史ある王宮などがあったりするため、見どころの多い街でもあります。
その中でも、今回は王宮の一つであるマンクヌガラン王宮を紹介したいと思います。
というわけで、今回のわきみちは、
インドネシアの歴史を学ぼう、ジャカルタ歴史博物館の記事です。

インドネシア ソロに関する記事です。

ソロからはすぐ、ジョグジャカルタでできる様々な体験です。




マンクヌガラン王宮
マンクヌガラン王宮はジャワ島中部のソロ(スラカルタ市)にあります。
ソロはジョグジャカルタと並ぶ古都であり、現在でも2つの王家が存続している不思議な街なのです。
かつてこの地を統治していたマタラム王国が、王位継承問題でジョグジャカルタ侯国とスラカルタ侯国の2つに分裂します。
分裂した後のスラカルタ侯国(ススフナン家)から、マンクヌゴロ1世がマンク・ヌゴロ家として分立したことで、このソロの地には、現在二つの王宮が存在しているのです。
スラカルタ王国の初代王マンクヌゴロ王によって、18世紀半ばに建造されたこちらの王宮は、伝統的なジャワ建築様式の建物であり、現在もなお王族が暮らしている建物です。

アクセス
ソロ駅からは1kmほど南に行ったところにあるため、タクシーかGrabが便利です。
マンクヌガラン王宮へ行ってみた
マンクヌガラン王宮内へ入館すると必ずガイドと一緒にまわります。
日本人が訪れることはかなり珍しいそうなのですが、日本語のガイドができる方も1名おられました。
ガイド料は決まりはありませんが、50k/人ぐらいでしょうか。

マンクヌガラン王宮に入ると、まずは広大な広場があります。
ここはかつて軍の演習や乗馬の訓練場であったところであり、現在でも国際的な行事等で使われることもあるそうです。
プンドポ

プンドポは、大屋根に大理石の床の三方吹き抜けの広間からなり、王宮の行事が行われる重要な建物です。

床一面には大理石が敷かれた大広間があり。宮廷舞踏やガムランの演奏なども行われています。
その入口には、黄金のライオン像がありました。


広間の天井には、1866年に設置されたシャンデリアが並んでいます。

開放的なジャワ建築様式のプンドポは広大な構造物であり、ジョグロという伝統的な屋根によって形づくられています。
プリンギタン・ダレム


プンドポの広間の北側には、プリンギタンと呼ばれるプンドポと奥の部屋をつなぐ空間があります。
ここは王室の賓客を迎える場所であり、床には大理石、窓の扉にはステンドグラスも見られます。

中華系の像が建てられていました。


この扉の奥はダレムであり、王家の私的空間ですが、現在は王族ゆかりのものが展示されています。
内部は写真撮影は禁止でした。
入り口には現王と王妃の写真が飾られています。
庭園



庭園には、ヨーロッパ風の彫像などがあり鳥のケージなどもありました。
中央応接室


庭園を見下ろすように八角形の建物があります。
中には応接室があり、ヨーロッパ風のシャンデリアや家具などが置かれています。
王宮博物館(マンク・ヌゴロ家公邸)



公邸の食堂の場所には、今では貴重な象牙細工と一面のステンドグラスが飾られています。

食堂奥のこの扉の向こうに、現王である9代目王とその妃、王子の3人が住まわれているそうです。

いかがだったでしょうか。
3ヘクタールにもおよぶ広大な土地にある王宮は、1000年以上前の歴史を感じさせる王国の歴史をとても感じさせるスポットでした。
冒頭にも書いたように、ソロの街にはもう一つ王宮があります。
そちらについても、いずれ紹介したいと思います。