185【ロシア一考】ロシアってどんな国か?調べてみると、意外な構成が見えてきた

ロシア(Russia)
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近年非常に気になっている国の一つ、ロシア連邦
当ブログでも何度か取り上げてきましたね。

最近、日本からもっとも近いヨーロッパとして注目され始めている、ウラジオストク

島中に広がる世界遺産の木造建築が有名なキジ島

137【妄想紀行】島の中に多数の木造建築『キジ島の木造教会建築群』
今回は、ロシア連邦カレリア共和国にある世界遺産『キジ島の木造教会建築群』を妄想で訪れてみました。ここは初めてその写真を見たときに、その建物の形状が強烈に印象に残る教会なのです。厳しい自然環境を300年以上も耐え抜いてきたこの木造建築からは、何か不思議な懐かしさも感じてきます。

シベリア抑留について書かれた漫画、凍りの掌

057【漫画あれこれ】シベリア抑留記を記した『凍りの掌(こおりのて)』
世界の国々にはそれぞれの国が歩んできた歴史があります。それは明るいものもあれば、人々に暗い影を落としているものもあります。しかし、これからの世界を生きていく自分たちにとっては、過去から学ぶということはとても大切なことです。旅に出るときは、このような観点で行ってみるのもいいですね。

といった具合に、ロシアについて調べることが増えてきたのですが、その歴史を辿っていくと、この国の面白さが徐々に見えてくるようになってきました。

というわけで、今回のわきみちは、

【今回のわきみち】
  • その国の成り立ちや構成を調べてみると、巨大な国ならではの面白さが見えてきた。

キエフ大公国/ルーシ(9~12世紀)

キエフ大公国/ルーシは、9世紀から13世紀前半にかけて、現在のロシア連邦の西部のあたり、現在のウクライナ・ベラルーシのあたりに存在した国です。
建国当時はキリスト教国家ではありませんでしたが、10世紀頃までにはキリスト教化し、後のロシア正教会などへとつながっていきます。

しかし12世紀になっていくと、諸公たちの争いなどが頻発し、最終的には1240年のモンゴル帝国によるルーシ進行によって崩壊しました。

モンゴル=タタールの軛(13~15世紀)

モンゴル=タタールの軛(くびき)とは、13世紀のモンゴルによるルーシ侵攻によってキエフ大公国が
崩壊した後に、モンゴル人によって支配された時代です。
その後2世紀にわたって、モンゴル人の支配を受け続けたため、軛という言葉からもわかると押し、モンゴルによって押さえつけられ、支配されていた時代という意味になります。
モンゴル人の国、キプチャク・ハン国によって支配を受け続けることになりますが、1380年頃から、タタールの軛からの脱却が見られ始め、1480年にモスクワ大公国のイヴァン3世がタタールの軛からの脱却に成功し、その後廃滅させられていきます。

モスクワ大公国(1340~1547年)

キプチャク・ハン国支配下のロシア地域の中で有力な公国であったのがモスクワ公国でした。
現在のモスクワを中心とした、ロシア連邦内西側の地域にあった国です。
徐々に領土を拡大し、14世紀ころからはモスクワ大公国と呼ばれた同国は、1480年にタタールの軛を脱することに成功し、周辺の公国を併合していき、このロシア地域の統一を達成することになります。
その後1547年にイヴァン4世が、ツァーリという君主号として戴冠します。
この年から、ロシア・ツァーリ国となります。

ロシア・ツァーリ国(1547~1721年)

ロシア・ツァーリ国は、1547年にイヴァン4世がツァーリの称号を帯びてから始まりました。
現在のロシア連邦に匹敵するほどの広さの領土を持った国でした。
1721年にピョートル1世が公称としてロシア帝国を建国しました。

ロシア帝国(1721~1917年)

ロシア帝国は、ピョートル1世即位の1721年から存在していた帝国であり、帝政ロシアとも呼ばれます。
ロシアを中心に、ユーラシア大陸北部のほとんどを支配していた国です。
ロシア帝国は1918年に労働者による革命によってニコライ二世が退位したことによって終焉するまでの約200年間の間続きました。

ソビエト連邦(1917~1991年)

1917年に勃発した2月革命そして十月革命の二つの革命(ロシア革命)によって、ロシア帝国は崩壊します。
革命の景気になった労働者の反乱によって混乱を極めたロシア国内は、最終的に共産主義者が勝利し、ロシアを中心とした共和国群を統合してソビエト連邦を形成します。

このソビエト連邦とは、地名からできた国名ではなく、ソビエトという言葉が労働者組合である評議会を意味し、国のイデオロギーが国名になっているのです。
その後、第二次世界大戦後に、アメリカ合衆国を中心とした西側諸国とのイデオロギーの違いによる対立により、世界を二分する超大国として君臨することとなります。

しかし、社会主義による国の運営には至る所で弊害が見られるようになり、人類史上に残る原発事故である1986年のチェルノブイリ原子力発電所事故や、バルト三国などのソビエト連邦からの離脱などが起こり、1991年の崩壊へとつながります。
ソビエト連邦は、以下の共和国によって構成された連邦国家でしたが、ソビエト連邦の崩壊によってこれらお国々はそれぞれ独立の道を歩むこととなります。

ソビエト連邦は次の15の共和国によって構成されていました。

①ロシア・ソビエト連邦社会主義共和国→ロシア
②ウクライナ・ソビエト社会主義共和国→ウクライナ
③白ロシア・ソビエト社会主義共和国→ベラルーシ
④ウズベク・ソビエト社会主義共和国→ウズベキスタン
⑤カザフ・ソビエト社会主義共和国→カザフスタン
⑥グルジア・ソビエト社会主義共和国→グルジア
⑦アゼルバイジャン・ソビエト社会主義共和国→アゼルバイジャン
⑧リトアニア・ソビエト社会主義共和国→リトアニア
⑨モルダビア・ソビエト社会主義共和国→モルドバ
⑩ラトビア・ソビエト社会主義共和国→ラトビア
⑪キルギス・ソビエト社会主義共和国→キルギス
⑫タジク・ソビエト社会主義共和国→タジキスタン
⑬アルメニア・ソビエト社会主義共和国→アルメニア
⑭トルクメン・ソビエト社会主義共和国→トルクメニスタン
⑮エストニア・ソビエト社会主義共和国→エストニア

ロシア連邦(1991年)

現在ロシア連邦を構成する22の共和国は、元々ソ連の時代には「自治共和国」とよばれる、当時の共和国に準じた存在でした。
しかし、ソ連を構成していた共和国が次々と独立したことにより、それまでの自治共和国が、現在の共和国に格上げされました。

①アディゲ共和国
②アルタイ共和国
③バシコルトスタン共和国
④ブリヤート共和国
⑤ダゲスタン共和国
⑥イングーシ共和国
⑦カバルダ・バルカル共和国
⑧カルムイク共和国
⑨カラチャイ・チェルケス共和国
⑩カレリア共和国
⑪コミ共和国
⑫マリ・エル共和国
⑬モルドヴィア共和国
⑭サハ共和国
⑮北オセチア共和国
⑯タタールスタン共和国
⑰トゥヴァ共和国
⑱ウドムルト共和国
⑲ハカス共和国
⑳チェチェン共和国
㉑チュヴァシ共和国
㉒クリミア共和国


いかがだったでしょうか。
こういったロシアという国の歴史の流れは、周辺の国々を集合・離散を繰り返していくような歴史のように思いました。
北方の超大国であり、広大な領地をもつロシアでは、いかに周辺諸国を自分たちの味方につけられるかどうかが国そのものの存亡につながることでもあったのでしょう。
そのため、現在でも上記のような共和国の連合国家のようになっているのですね。

一昔前であれば、まだまだ謎な部分が多く、日本から近いのにその実情が良くわからない怖い国といったようなイメージのあったロシアですが、近年ではどんどん魅力的な部分も見えてくるようになりましたね。