194【カンボジア紀行】タイとカンボジアの断崖絶壁の国境にある天空の世界遺産『プレアヴィヒア寺院』

世界の世界遺産(World Heritage)
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カンボジアの世界遺産といえばアンコールワットですよね。
2007年にシェムリアップとプノンペンの中間地点ぐらいにあるサンボー・プレイ・クック遺跡群が登録され、現在カンボジアには3つの世界遺産が登録されています。
その残りの一つが、2008年に世界遺産登録されたプレアヴィヒア寺院です。

プレアヴィヒア寺院はシェムリアップから車で約3時間半~4時間ほど北東のタイとの国境付近にダンレック山地の山頂にあります。
そこから見る景観は、天空の寺院という名前に異論はないほどのすばらしいものなのです。

というわけで、今回のわきみちは、

【今回のわきみち】
  • とにかく遠い。そして高い。そして難しい。だからこそ、行ってみる価値は非常にある。

行ってみたらいろいろな意味で過酷だった世界遺産です。

088【世界遺産】いろいろな意味で過酷だった世界遺産5選
世界には1000以上もの世界遺産が存在しています。それらを求めて旅をするというのもいいものですよね。多種多様な世界遺産が存在する中で今回は、いろいろな意味で過酷さのあった世界遺産を独自に5つピックアップしました。世界遺産に興味をもってもらえると幸いです。

コー・ケーは、プレアヴィヒア寺院とセットツアーが良く組まれています。

147【カンボジア紀行】16年間だけの栄華の都『コー・ケー』のピラミッド型寺院
シェムリアップから北東に100kmほど。世界遺産プレアヴィヒア寺院に向かう途中にあるコー・ケー遺跡。歴史的にはたった16年間だけ都がおかれたこの遺跡について、どのような建造物がのこされているのか、有名なピラミッド型寺院を中心に紹介したいと思います。

プレアヴィヒア寺院

プレアヴィヒア寺院は、625mもの高さにあるダンレク山地のカンボジアとタイ国境上にある寺院です。
寺院自体はカンボジア領に位置しています。

クメール人によって9世紀末にヒンドゥー教寺院として建設された、アンコールよりも古い時代の寺院です。
後に、ヒンドゥー教が衰退した後は、仏教寺院となりました。
2008年7月に、カンボジアでは2つめのユネスコ世界文化遺産に登録されました。
南北縦に長いこの寺院は、参道の階段途中に国境があり、そこから先はタイ領となっています。
寺院自体はカンボジア領内にあるのですが、タイ領側に参道伸びているため、途中の第一楼門に横側から入っていくような参拝ルートとなっています。

国境を挟んだ世界遺産であるため、その登録に際してはタイ側とかなり衝突がありました
プレアヴィヒア寺院がどちらの国に帰属するかは長年の懸案ではあったものの、1962年のハーグの国際司法裁判所によりカンボジア領であると認められていました。

しかし、2008年の世界遺産登録を前にして、最初はカンボジアのプリアヴィヘア寺院世界遺産登録にへの支持があったタイ国内で様々な意見の衝突もあり、両国がそれぞれの軍を派遣し、2011年には交戦状態に入りました
多くの犠牲者を出し、緊張状態が続いていたものの、両国が紛争解決に向けて歩み寄りをしており、プリアヴィヘア寺院及び周辺の地の帰属問題に関しても国際司法裁判所によってカンボジア領であるとの判断が下され、今日に至っています。

このような経緯から、2013年に正式にカンボジア領と決まるまで、安易に訪れることができない場所ではあったのですが、今は正式にカンボジア領となったので、安心して観光ができるようになっています

アクセス

公共交通機関で行くことはできません。
シェムリアップか3時間半~4時間車でふもとまで走り、そこから4WDに乗り換えて数十分かけて山頂を目指します。
数十分間車に揺られると山頂駐車場に到着し、そこからは徒歩で1kmほど登っていきます。
そのため、自分で交通手段をアレンジすることになりますが、ここに向かうのは日本人が多いらしく、ツアーもたくさん見つかります。

プレアヴィヒア寺院へ行ってみた

それではプレアヴィヒア寺院へ行ってみましょう。
自分が行った時は、プレアヴィヒア寺院とコーケーがセットになった日帰りツアーで行ってきました。

ダンレック山地ふもとまでは3時間半~4時間バスで走りました。

麓からはかなり険しい山道を走ることになるので、4WDに分散して乗り換えて山頂を目指します。
数十分ほどで到着します。

プレアヴィヒア寺院の駐車場付近にある村らしきところです。
国境的にこのあたりはタイに入るのですが、そのあたりがどう折り合いをつけているのかはよくわかりません。
ここからは徒歩で1kmほどの道のりになりますが、山頂部から水が流れてきており、かなり足元が悪い中登っていきます。

第一楼門

300mほど歩いていくと、崩れた遺跡が目に入ってきました。

ここは第一楼門です。
遺跡自体は修復中ですが、かなり倒壊しています。
あちらこちらで倒壊防止用に支えがありました。

参道

寺院から北側に向かっています。
この参道の先にある階段の途中からはタイとなります。
タイとカンボジアとの帰属権争いの時は、かなり激しい戦闘もあったエリアだということで、弾痕跡などもあるのだそうです。

手前のから20mほど進むとタイに入ります。
こちらから見ていてもよくはわからなかったのですが、タイ側からは軍が監視しているそうです。

階段の端から反対の南側を撮影しました。
プレアヴィヒア寺院はここから南に向かって900mほどの縦に長い寺院となります。

寺院跡はかなり修復が進められています。
世界遺産登録から10年以上経っていますが、徐々に資料に基づきながら修復が進めていかれているのでしょう。

第一通り

中間地点までは200~300mほどの参道である第一通りになります。
とにかく長いのですが、ゆるやかな登りなのでそこまで疲れません。

中間地点の第二楼門が見えてきました。

第二楼門

第二楼門です。
塔門ごとに段々と高くなっていく造りになっています。

反対を振り返ると、長ーい参道が目に入ります。
階段下の穴は、昔の階段を支える柱のあった後でしょうか。
山頂ということもあり常に霧の中を進んでいきます。

このあたりはかなり修復が進んでいました。
クメールのレリーフの数々から、カンボジアらしさが出ていますね。

第二通り

中間地点からはさらに奥にある第三楼門に向けて150mほどの参道である第二通りが続きます。
かなり霧が出てきたので前が見えにくくなってきています。

第三楼門

第三楼門が見えてきました。
中央祠堂まではあと少しです。

ようやく第三楼門に到着しました。

アンコールより古い時代のものですが、山頂ということで立地が良かったのか、保存状態はなかなか両校でした。

経堂

第三楼門の脇にも道があり、迂回して先に進むこともできます。
上の写真のような経堂がありました。

第三通り

最後の50mほどの第三通りを進んでいきます。
この先に第四楼門がありますが、霧が濃く見えません。

第四楼門

第四楼門に到着しました。

第四楼門から第三楼門を振り返ってみました。

中央祠堂

第四楼門のすぐ先には、中央祠堂があります。

中央祠堂はかなり復元されていますが、その周辺はかなり崩れ落ちた石積みが散乱していました。

中央祠堂は廻廊に囲まれており、狭いけれども中を歩くこともできます。

中央祠堂を抜けると、このプレアヴィヒア寺院が天空の寺院と呼ばれる所以の場所に到着します。

天空の寺院

プレアヴィヒア寺院は山頂に位置する寺院であり、寺院を抜けるとその背後には断崖絶壁の光景があるのです。
この風景はカンボジア側に広がる森を上空から眺めた風景です。

こちらが天空の寺院から眺めた風景です。
眼前の見えてきた溜池があるのですが、そのあたりが4WDに乗り換えたあたりになります。
相当な高さであることが分かりますよね。
柵などはないので気を付けなければいけません。
マチュピチュのように遺跡の全景を撮ることができな遺跡ではありますが、この眼下に広がる絶景を見ることができるだけでも、このプリアヴィヘア寺院までやってくる価値がありますね。
日本人観光客人気が高まっている遺跡ではありますが、天空の〇〇が好きな国民だなあと思います。

いかがだったでしょうか。
カンボジアのアンコール周辺だけでも見どころが山ほどあるので、なかなかこのプリアヴィヘア寺院まで、丸一日かけてというのは、ある程度余裕がないと難しいかもしれませんが、日程に余裕があったり、リピーターの時には、一日使って行程に入れてみてはいかがでしょうか。