インドネシアにはそれぞれの家庭に伝統的に伝わるジャムゥと呼ばれる民間療法があります。
インドネシアで自生している漢方などをつかったこのジャムゥは、インドネシアの雨期と乾季などの季節の変わり目に体調が悪くなった時などには、これを飲むことによって自分たちで体調不良を改善しようとするのです。
さて、そんなインドネシアのスーパーマーケットやコンビニでは、どこに行ってもドリンク売り場にサイの絵柄などの絵柄が描かれている謎のドリンクが売られています。
この謎のドリンク、『ラルタン・ペニュガル』というものなのですが、いったいどんなものなのでしょうか。
というわけで、今回のわきみちは、
インドネシアの食べ物に関する記事です。















謎の水『ラルタン・ペニュガル』
ジャムゥ
インドネシアにはジャムゥという漢方薬のような民間療法薬があります。
ジャムゥは、ショウガ科植物やタマリンドなどの天然素材に、ヤシ砂糖やかんきつ類などを加えて作られる伝統的な健康増進飲料です。
別の記事で紹介したトラックアンギンも市販のジャムゥだったのですが、今回紹介しているラルタン・ペニュガルもそんなジャムゥの一種なのです。
ラルタン・ペニュガル


インドネシアのどこのお店にも、サイのマークや、大河ドラマ「い〇てん」のマーク(?)のような飲み物が売られています。
この飲み物、ラベルを見ても、マークを見ても全く何の飲み物かイメージができません。
しかし、日本円で約30~60円ほどの低価格でお手軽に購入できるラルタン・ペニュガルと呼ばれるこの飲み物なのですが、インドネシアの人々には『魔法の飲み物』とまでいわれている飲み物なのです。
効能
インドネシアには4~10月頃の乾季と、11月~3月の雨季があり、その季節の変わり目には非常に体調を崩しやすい時期となります。日本でも同じですよね。
乾燥していて、気温は暑いけれどもそれほどしんどくはない乾季と、じとっとしていてより暑さを感じる雨期、2つの季節だけですが、この季節の境目が非常に体に負担となるのです。
インドネシアではこのような時期の体調不良のことをパラス・ダラムといい、様々な症状が出たりします。
そのようなときにこのラルタン・ペニュガルを飲みます。
乾燥した唇、潰瘍、口臭、咳、くしゃみ、便秘、喉の痛み、口内炎、風邪、発熱などなど、ありとあらゆることに効くとされている、まさしく魔法の水なのです。
実際に飲んでみると

ラルタン・ペニュガルですが、実際飲んでみるとあまりのイメージとの違いでびっくりするかと思います。
見た目も透明であり水と変わりがないのですが、飲んでみると全くの無味無臭なのです。
しかし、無味無臭ではあるのですが、その中にはハーブ類などの成分がしっかりと含まれています。


子ども用もあるのですが、大人や子どもにそれぞれに一度に飲む分量をしっかりと守れば、すべての年齢層で飲むことができる安全な成分でできているのだそうです。
しかし、現地の方々は、あまりそこは考えずに水代わりに飲んでいるような姿も見られるのですが。。。

オリジナルテイストの無味無臭の物だけではなく、イチゴやオレンジ、ライチなど7種類のフレーバーも売られています。
いかがだったでしょうか。
日本ほど、体に不調を感じたら病院へ、という国ではないインドネシア。
低価格で、体調不良に効くとなれば、これ以上はないほどの魔法の水なのでしょうね。
実際飲んでみても体に負担などはないですので、慣れない海外での生活をする際には、試してみてもいいかもしれない水なのです。