208【ミャンマー紀行】バガンでは珍しい涅槃像だが、その安置場所は世界一珍しい『マヌーハ寺院』

世界の世界遺産(World Heritage)
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ミャンマー中部にある世界遺産の町バガンには、大小さまざまな寺院や仏塔(ストゥーパ)が立っています。
すでに何度か記事では取り上げたことがあるのですが、一つ一つ取り上げていっても、どれも魅力的な特徴があふれるものが多く、まだまだ紹介したりないところがたくさんあります。

前回は、暗い噂が付きまとう、バガンの中でも最も大きく特徴的なダマヤンジー寺院について紹介しました。

139【ミャンマー紀行】バガンにある不気味な言い伝えの残る寺院『ダマヤンジー寺院』
バガンといえば無数のストゥーパ(パゴダ)と寺院が有名ですが、有名どころだけでもかなりたくさんあるので、見ごたえのある場所がたくさんです。そんなバガンの中で、その雰囲気で有名な『ダマヤンジー寺院』について書きたいと思います。

今回もなかなかに特徴的な寺院の一つを紹介したいと思います。
バガンにはたくさんの寺院や仏塔があるので、たくさん見て回るとどれも同じように見えてくるのですが、今回紹介するマヌーハ寺院は、後で思い返してみても印象に残る寺院の一つです。
なぜ印象に残るのかというと、巨大な仏座像や涅槃像があるのですが、それらが安置されている部屋の空間いっぱいに置かれているのです。
いったいなぜ仏像たちがそのような窮屈な空間に置かれているのか、そこには何か寺院を建立した人物の意図が表されているのか。
それらを読み解いていく楽しみもこの寺院にはあるのです。

というわけで、今回のわきみちは、

【今回のわきみち】
  • どのような思いでこの寺院を建てたのか。そのいきさつを知ると、この寺院の見方も変わってきます。

行ってみたら予想以上だった世界遺産についてのピックアップ記事です。

121【世界遺産】行ってみたら予想以上だった世界遺産ピックアップ5
1000を超す世界遺産。実際に自分の足で赴き、実際に自分の目で見てみると、予想通り大満足なところや、少し期待外れだったと思うところなど、行ってみないとわからないことがたくさんありますよね。そんな中で、行ってみたら予想以上だった世界遺産をピックアップしてみました。

バガンの記事です。

472【ミャンマー紀行】バガンの仏塔の上から、夜が明けるサンライズをゆっくりと見てみませんか
数多くの寺院やパゴダ(仏塔)の立ち並ぶ、ミャンマーの世界文化遺産バガン。見渡す限り数えきれないほどの史跡のあるバガンでは、幻想的なサンライズ・サンセットツアーが大人気です。国内の軍事政権によるクーデターもあり訪れることが非常に難しくなってしまったバガンのサンライズを今回は紹介してみたいと思います。
447【ミャンマー紀行】バガンのエーヤワディ川の曲がり角にある有名な塔『ブーパヤー・パゴダ』
バガンの北東から南西にを流れるエーヤワディー川。この川を南に下ってくると、川岸に黄金の仏塔が見えてくることでしょう。まるで海にある灯台のような役割をもしているかのようなこの仏塔ですが、こちらはバガン遺跡の一つであるブーパヤー・パゴダといいます。
431【ミャンマー紀行】オールドバガン城壁内にて、他を見下ろすようにそびえ立つ巨大寺院『タビニュ寺院』
バガンには数多くの寺院や仏塔が残されています。余りにも数が多すぎて、どこからまわればいいのか、となってしまいますが、そうならないためにある程度の情報はあったほうがいいですよね。今回紹介しているタビニュ寺院は、そんな数多くあるバガンの建造物の中でも、多くの観光者たちが必ずといっていいほど訪れる有名な寺院です。
417【ミャンマー紀行】大地震で崩壊する前の荘厳な姿が偲ばれる。現在修復が進められているバガンを代表する寺院『スラマニ寺院』
バガン滞在中は本当にたくさんの寺院や仏塔を見てまわりました。その中でも本当に多くの人々が必ずと言っていいほど訪れる寺院があります。それが今回紹介しているスラマニ寺院なのですが、こちらはその規模といい、寺院自体のデザインといい、かなりの見応えのある寺院なのです。
390【ミャンマー紀行】オールドバガンから遠く南へ。ニューバガンエリアの民家に埋もれた『ペッレイ・パヤー』
今回紹介しているペッレイ・パヤーは、バガンの主要な建造物が集まっているオールドバガンエリアからはかなり南に行ったところにある遺跡です。離れていることと、あまり開かれた遺跡ではないので、なかなかここまで行く観光者も少ないかもしれません。
365【ミャンマー紀行】オールドバガンエリアへはここから。数多くへの遺跡エリアへの入り口『タラバー門』
タラバー門は、バガン一帯の中でもその創建が最も古い遺跡であり、ただの門と侮ることなかれ、長い歴史の雰囲気を存分に醸し出しています。この門を通り抜けることで、『バガンにやってきた!』という気分が盛り上がること間違いなしです。
323【ミャンマー紀行】ここはインドか?バガンの中で異彩を放つ『マハーボディー・パヤー』
バガンではミャンマーらしい黄金の仏塔が立ち並ぶ中で、どこか別の国で見たことがあるスタイルの仏塔が目に入ってきます。それが、オールドバガンの城壁内に存在する仏塔マハーボディー・パヤーです。ここの仏塔の形は、何か他の物とは異なる印象を強烈に与えてきます。
274【ミャンマー紀行】バガンで最も美しいとされる4体の釈迦仏が納められた仏教寺院『アーナンダ寺院』
これまでもいくつかバガンにある寺院やストゥーパを紹介してきましたが、今回紹介するアーナンダ寺院は、バガンの数多くある建造物の中でも真っ先に名前があがるような寺院の一つです。その外観はとても均整の取れた寺院であり、バガンの中でも最も美しいとさえ言われている建造物です。
268【ミャンマー紀行】バガンを代表する黄金に輝く巨大なパゴダ『シュエズィーゴン・パゴダ』
シュエズィーゴン・パゴダ(仏塔)は寺院のようにその内部を自由に見ることはできないのですが、中心にある仏塔を含めた境内がかなり広く、バガンに向かう人々の目には、まず最初にこのシュエズィーゴン・パゴダの黄金に輝く仏塔がうつるのです。

マヌーハ寺院

バガン

バガンはミャンマー中部にある町であり、あたり一面にストゥーパ(パゴダ/仏塔)や寺院が立ち並ぶ仏教遺跡です。
その数は大小合わせて3000を超えると言われ、アンコールワットやボロブドゥールとともに世界三大仏教遺跡の一つとされています。

そして、ようやく2019年に「バガンの考古地域と記念建造物群」として世界遺産登録されました

バガンに関して詳しい内容はこちらをご参照ください。

129【ミャンマー紀行】世界遺産『バガン』でも今回は遺跡メインではなく、馬車がメイン!?
ミャンマー中部の町バガンは、2019年に「バガンの考古地域と記念建造物群」として世界遺産登録されました。そんなバガンですが、車やバイクでまわったり、レンタルバイクや自転車などもあり、様々な回り方があるのですが、ここでしかできない体験として、馬車で回るというのはどうでしょうか。

マヌーハ寺院

当時、ミャンマー南部を支配していたのはモン族という一族でした。
しかし、バガンの王によって捕虜とされたモン族タトォン国の王でマヌーハ(元々はマクタであったそうです。)という人物がいました。
マヌーハ寺院の名前はこの人物の名前からきています。

このマヌーハ王が1509年に寺院の建立を許可されて財を投じて、マヌーハ寺院を建立しました。
バガンのエリアでも最も古い寺院とされているものの一つです。
このマヌーハ寺院は、マヌーハ王自身が窮屈な捕虜生活を強いられており、囚われの鬱屈した感情が随所に表現されている寺院です。

外観は、2層構造になっており、外壁面の大部分が剥がれ落ちれいるなど、美しい外観とは言い難い造りとなっています。
内部には3体の座像と1体の涅槃像があるのですが、どの像も建物の壁いっぱいになるくらいに造られており、マヌーハ王の感情がそこ表されていると言われています。

1975年にバガンに起きた大地震の時には寺院中央の屋根が崩落し、仏像も損傷したのだそうですが、現在は修復されています。

アクセス

マヌーハ寺院は、オールドバガンから道沿いにさらに700m南下したところにあります。

マヌーハ寺院へ行ってみた

それではマヌーハ寺院へ行ってみましょう。

マヌーハ寺院は、それほど大きな寺院ではありません。

外観は所々が剥がれ落ちているので、かなり地味な印象でした。

それでは内部に入ってみましょう。

中に入ると巨大な金色の瓶?壺?があるのですが、これは賽銭箱でした。
それでは奥に進んでいきます。

座像

さらにすすむと視線の先に巨大な仏が見えてきます。

17mもの大きさになる仏像だそうで、マヌーハ王自身の鬱屈した感情が表されている仏像なのだそうです。
下から見上げた座像は、少し怒っているように見えるのだそうだが、離れるていくとその表情が和らいでいくように見えるとのことなのだそうですが、なにぶん窮屈なので、離れたところの写真はおさめることができませんでした。

先ほどの座像の左右にも少し小さめですが2体の座像があります。
こちらは両側に窓もなく、さらに窮屈そうです。

とにかく狭いので部分部分しか撮影できませんでした。。。

涅槃像

さらに寺院の裏手にまわると、今度は涅槃像が安置されています。

全長30mもある涅槃像なのですが、こちらも窮屈な建屋の中におさめられているため、とりあえず顔を撮影してみました。
顔の部分だけは入り口の前にあるので、正面から撮影することができます。

顔から足の方向を撮影しています。

次は足の方向へ回ってきました。

次は足の部分から顔の方向を徐々に撮影していきます。

建屋自体も涅槃像の形に合わせて造られているようで、とにかく窮屈です。
涅槃像もさぞかし長年窮屈な思いをし続けているのでしょう。

人と比べると大きさがなんとなくわかるかなと思います。

巨大な鉢

寺院内には巨大な石をくりぬいて作られた大きな鉢があります。
現地の人にとっては賽銭箱のようです。

いかがだったでしょうか。
バガンにはこのような特徴的な寺院もたくさんあります。
まだまだ紹介したい場所がたくさんあるので、今後も特徴的なところを順次紹介していきたいと思います。