215【インドネシア紀行】大豆が形を変える。もう一つの発酵食品のカタチ『テンペ』

食巡り(Food/Makanan)
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日本の食を支える醤油であったり味噌であったりと、または形を変えると豆腐になったり納豆やきな粉になったりと、幅広く日本の味になっている大豆とその加工食品。
どれも安価であり、栄養に富んでいるため、私たちの毎日の食卓には欠かせない食品群ですね。
海外から日本に帰ると、日本の空港は醤油の香りがする、といわれるほど日本と大豆の関係は長く受けつがれてきているものです。

しかし、日本だけが大豆とその加工食品が食の中心ではないのです。
近年では、醤油や味噌も広く世界で使われていますし、豆腐はたんぱく質をしっかりと摂取できる健康食品として積極的に世界で生産され食されています。
インドネシアも例にもれず大豆が食の中心にある国の一つなのです。

そんなインドネシアでまず有名な大豆加工食品がTahu(豆腐)です。
ただし、日本の豆腐とは異なり、凝固させるときに柑橘系の果汁や酢が使われるため、酸味が強い味です。
そのため、生食するよりかは、タフ・ゴレンなど、揚げ物にして食べることがほとんどです。

そして、もう一つ有名な大豆加工食品が、一時期日本でも健康食品として有名になったこともあるテンペなのです。

というわけで、今回のわきみちは、

【今回のわきみち】
  • 大豆の発酵食品は納豆だけではない。インドネシアの超安価食材テンペで手軽に菌活をしませんか。

インドネシアの食べ物関係の記事です。

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テンペ

インドネシアでも日本と同じように大豆加工食品がよく食べられています
どれも比較的安価であり、たんぱく質をはじめとした栄養的面、大豆を主原料するため低カロリーである面、などでとても優れた食品です。
そんなインドネシアの大豆加工食品で今回紹介したいのは、テンペです。

テンペは日本の納豆と同じく、テンペ菌という菌を使って作られる発酵食品です。
日本でも一時期注目を集めたのだそうですが、健康食品として話題になりつつある食品なのです。
見た目は、たくさんの大豆が白い綿のようなものでつながれた見た目をしていますが、これがテンペなのです。

市場やスーパーで数十円という安価で手軽に手に入れることができる、インドネシアの人々の食生活に欠かせない食品なのです。

納豆と同じく発酵食品なのですが、納豆のように強いにおいがあったり、糸を引くような粘り気があったりはしません。

独特のクセなどもなく、発酵しているのですが大豆そのものの素朴な味が楽しめる食べ物です。
納豆と異なるのは、生食されることはほぼありません
テンペは必ず料理の材料として用いられるのです。

実は日本でも購入することができます。

テンペの作り方

テンペは、自分で作ることができます

テンペの作り方は、ざっくりと次のような工程になります。
日本でもテンペ菌は手に入れることができるようなので、チャレンジしてみても面白いかもしれませんね。

①大豆を一晩水につける。
②大豆の皮を剥く。
③大豆を煮る。
④水を切る。
⑤煮あがった大豆とテンペ菌まぜあわせる。
⑥⑤をビニール袋などに入れ、一定温度で保温し発酵させる。

インドネシアでは、⑤・⑥の工程は、煮た大豆をバナナの葉に包んで27~30℃の状態にしておくと、バナナの葉に住む天然のテンペ菌によって自然発酵することができるのだそうです。

テンペを使ったメニューは?

テンペはほぼ生食することはありません
そのため、いろいろな料理に使われています。

テンペ・ゴレン

シンプルに多いのがこのテンペ・ゴレンでしょう。
薄切りにしたテンペに味付けをして揚げた物です。

揚げたテンペは、そのまま食べてもいいですし、ケチャップやサンバルソース(インドネシア定番の激辛ソース)をつけて食べてもおいしいです。

また、揚げるときに薄切りのテンペでケジュ(チーズ)を挟んで揚げたりしてもおいしいです。

テンペ炒め

テンペを細切りにして、野菜などと一緒に炒めます。
味付けは、どんな味付けでもテンペにあいますが、照り焼き風味の味付けにしてもおいしく食べることができます。

煮物やスープ

煮物やスープの具材として使われることもあるそうです。
また、ご飯を炊くときにテンペを一欠け入れておくと、ご飯のうまみが増すそうです。

テンペ加工品

テンペチップス

テンペの加工品としてお勧めなのはこのテンペチップスです。
薄切りのテンペをカラッと揚げたものなのですが、ポテトチップスのようであり、非常に食べやすくなっています。
ポテトチップスよりかは食べた後の腹持ちが良い感じがしました。
もちろん、原材料はテンペですので、糖質オフ食をしている方々も安心して楽しめるおやつです。

いかがだったでしょうか。
一時期日本でも話題になったらしいテンペなのですが、糖質制限の生活が言われるようになってきた中で、注目すべき食品の一つではないかと思います。
そして、納豆と同じく発酵食品であるため、腸内細菌としてみてもベストな食材ですよね。
まだまだ日本では一般的に食べられているものではありませんので、これからどんどん新たな食べ方が見つかる食材なのではないかと思います。