233【ペルー紀行】トトラ(葦)で作られた浮島に住む伝統民族ウル族の生活を知ろう『ティティカカ湖 ウロス島』

ペルー(Peru)
この記事は約6分で読めます。

日本から南米というと、地球の反対側にあることもあり、気軽に現地に行って見ることのできないペルーの特徴的な湖について紹介します。

ペルーの南部にあるティティカカ湖は、エンジンで動く船が航行できる地球上でもっとも標高の高い湖であるといわれています。
湖の西側をペルーが、東側をボリビアが領有する湖です。

この湖のペルー側にあるプーノの街の湖岸には大小100ほどの島々が並んでいます。
しかしこの島をよく見ると、どうも普通の島ではないのです。
それもそのはず、これらの島々はトトラと呼ばれる葦(あし)で作られている人工島ウロス島なのです。
なぜこのような島々があるのかというと、伝統的にこれらの浮島で生活をする民族ウル族によって造られた島であり、今もなおそこで生活を続けている人々がいるのです。

マチュピチュをはじめ、ナスカの地上絵や世界遺産の街並みなど見どころの多いペルーではありますが、まだまだ見どころはたくさんあったのです。

というわけで、今回のわきみちは、

【今回のわきみち】
  • 観光向けにはなっているけれど、伝統的なトトラという藁(わら)で、島から家から船まで作る、ワケありの湖上生活。

ペルーについての記事です。

279【ペルー紀行】インカ文明の巨石建築の最高傑作ともいわれる『サクサイワマン遺跡』
インカ時代の建造物は、その堅牢さが際立っており、スペイン人の侵攻によって破壊されたもの以外では、自然災害などではびくともしないような堅牢さを誇ります。そんなクスコの北西にあるサクサイワマン遺跡は、現在もなおその素晴らしい姿を残し続けている遺跡なのです。
171【世界遺産】行ってみたら予想以上だった世界遺産ピックアップ5②
1000を超す世界遺産。実際に自分の足で赴き、実際に自分の目で見てみると、新たな発見や、改めてその良さを実感できることが多々あります。そんな中で、行ってみたら予想以上だった、王道な世界遺産をピックアップしてみました。
157【ペルー紀行】謎の巨大地上絵『ナスカとパルパの地上絵』・・・えっ、どこにあんの??
ナスカの地上絵は近年になっても新しい絵が発見されて続けているのです。なぜあんな絵がいつまでも見つからずにいるのか??と不思議になってしまいますが、それもそのはず、地上絵は地上からは全く判別できず、上空から見ても見つけるのが非常に難しい巨大な絵だったのです。

ティティカカ湖

ティティカカ湖は、南米大陸アンデス山脈の標高3800mもの高さにある天空の湖です。
ペルーとボリビアの国境にあり、その半分以上はペルー領となっています。
エンジンで動く船が航行する地球上で最高地点にある湖といわれています。
湖には大小多くの島々がありますが、西湖岸にある街プーノの沖合にはトトラと呼ばれる葦(あし)を用いて造られた浮島『ウロス島』が100程度の数浮かんでいます。

ウル族の浮島『ウロス島』

ティティカカ西湖畔の町プーノから東に2kmほど湖上を進んだところに、葦(あし)で造られた人工的な縦に並んだ島々が並んでいます。
この島々を総称して「ウロス島」と呼ばれている浮島であり、ティティカカ湖上に浮いている人工島なのです。
島全体がトトラという葦(あし)で作られており、そこにウル族という民族の人々が伝統的な生活や文化を行っています。
現在でも約1500家庭の5000人余りの人々が生活をしています。

元々ウル族はティティカカ湖畔に住んでいたものの、インカ帝国がこの周辺に支配を広げてきた1400年代中期や、1600年代に南米へスペイン人が侵略してきた際に、それから逃れるためにティティカカ湖上に居住区を作るようになったと考えられています。

現在は伝統的な漁や、観光客に対してウル族の伝統的な生活体験を提供したり、宿泊所を提供したりするなどして生計を立てています。
このティティカカ湖でのウル族の生活体験が有名な観光スポットであり、ひっきりなしに人々がウロス島を訪れているのです。

ウル族の人々の生活は、ティティカカ湖に生えているトトラによって支えられています。
島そのものが2~3メートルもの厚さのあるトトラで作られ、家も舟もトトラで作られています。
実際ウロス島に上陸すると、ふわふわとした踏み心地でバランスをとりながら歩かなければなりません。
ウロス島はトトラを積み重ねて造られているため、水に接した部分は徐々に腐敗して湖に流れていってしまうため、常に自分たちが住む島を補強し続けなければいけないのです。
だいたい3ヶ月毎に新しく上からトトラを束にして編み込んだものを何層にも積み重ねていくことで、20~30年近くは島に生活をし続けることができるのだそうです。
島はロープで湖底に固定されていますがそれを外して湖内を移動したり、土地を増床したりと簡単に自分たちが住む島を調節できるメリットがあるのだそうです。

このティティカカ湖の浮島に住んでいたウル族は、1986年に起こった嵐によって被害を受けたウル族の多くが陸の生活に戻ったことでその存在がクローズアップされ、2000年代中盤頃から観光客の受け入れを始めるなどして現在の姿につながっています。

島ではありますが、ソーラーパネルなどによって電気やテレビも通っており、携帯電話も使用できるなど、陸で生活するのと支障がない生活を送ることができるのだそうです。

アクセス

ティティカカ湖は、ペルー南部にあるアレキパの街から東に200kmほどいった高地にあります。

ティティカカ湖の浮島『ウロス島』に行ってみた

ティティカカ湖

それではティティカカ湖に行ってみましょう。

こちらはティティカカ湖西岸にあるプーノという街のフェリー乗り場です。

ウロス島までは小型のフェリーに乗って向かいます。

ウロス島までは30分ほどで到着します。

トトラの浮島『ウロス島』へ

浮島ウロス島が見えてきました。

フェリーを横付け、島に上陸します。

島に上陸すると、カラフルな装いの女性たちが、歓迎の準備に集まってきてくれます。

トトラでできた椅子が円型にセッティングされると、トトラを使った浮島造り講座が始まります。

トトラを何層にも重ねてしっかりと束にしています。

それをブロック状にて島の土台としています。
それ以外にもトトラで造られている物にはどんなものがあるのか、説明をしてくれました。

湖底にどのように固定されているのかの説明をしています。

説明の後は、島の上を自由に散策できます。

もちろん民芸品のセールスは予想通りw
まあ、これがかれらの生活の糧ですしね。

トトラでできた家の中です。
身の回りのものは何でもトトラで造られているのですね。
女性の方は民族衣装の着付けもしてもらうことができるそうです。

こちらはととらでできた舟です。
島よりももう一段頑丈に束にして作られているようです。

島の上ではもちろん食事の調理も行われます。
ところが、島の上で直接火をおこすと島が燃えてしまいますので、石などを置いてその上で調理を行います。

最後には伝統的な歌や、民族のおもちゃなどを紹介してくれました。

島の皆さんに見送られながら、トトラの舟で次の浮島へ移動します。

こちら船上の様子です。
藁でできているとは思えないほどの、安定した乗り心地でした。

次の島が見えてきました。
見張り台のようなものがありますね。

先客もたくさんいたようで、トトラの舟が多数横付けされています。

この島の案内図のようです。

二階建てのトトラでできた舟もありました。
一部木材はありますが、基本ほとんどトトラでできています。

見張り台の上に上らせてもらいました。あたりに広がるウロス島の様子が一望できます。

さらに島を散策してみましょう。

ウロス島の情報を書いた看板です。

なんと、島の中央に池が造られていました。
いろいろと工夫がされていますね。


いかがだったでしょうか。
今回紹介しただけではなく、島の上には、学校や教会、レストランやホテルなど、続々といろいろな設備が造られているようです。
自分が訪れたときはトータル2時間ほどだけの往復と滞在でしたが、宿泊してさらにウロス島を楽しむことができるツアーも敢行されているそうです。
ぜひゆっくりと時間をとって、ティティカカ湖での伝統的な生活体験をやってみたいものですね。