ペルーのナスカには数多くの地上絵が残されています。
だれが何のために描いたのか?
どのようにこのような巨大な絵を描いたのか?
様々な謎がつきまとう世界遺産ですね。
有名な所であれば、ハチドリや宇宙飛行士のような地上絵が有名なわけですが、実はまだこのナスカの地では新たな地上絵が次々と見つかっているそうなのです。

ここ数ヶ月のニュースで、また新たな地上絵が見つかったというニュースが世界を駆け巡りました。
さて、今回はどのような地上絵が見つかったのでしょうか?
というわけで、今回のわきみちは、
世界遺産『ナスカとパルパの地上絵』についての記事です。
地上絵の歴史についてや、実際に地上絵を見に行ったときの体験記などはこちらの記事でどうぞ。

新たに見つかった地上絵
さてでは、ナスカで新たに見つかった地上絵は何なのでしょうか。
実は次のような地上絵が見つかったのです。

そう、ネコなのです。
それもずいぶんリラックスして寝っ転がっているような猫です。
この地上絵は、これまでになかった地上絵ということで、世界中にニュースで報道されました。
2000歳のネコ
今回見つかったこのネコの地上絵ですが、全長は約37mあり、およそ2000年以上前に描かれたものだと考えられています。
具体的には、紀元前200年~西暦100年までの、ナスカ文化の前時代にあたるパラカス文化後期のものではないかと考えられています。
この絵は、ナスカの砂漠にある少し小高くなった丘の中腹で、地面を掘り色のついた地層を露出させる方法で描かれています。
これは、他のナスカの地上絵と同じ方法ですね。
雨風が厳しく、自然による浸食が激しい地域ではあっというまに地上絵などは風化してしまいそうですが、このナスカの地は非常に乾燥し、雨がほとんど降らない土地であることが幸いしたため、多くの地上絵が2000年の時を超えて、今もなお私たちの眼前に広がっているのです。
なぜこれまで見つからなかったのか?
こんな大きな地上絵がなぜ見つからなかったの?と不思議になってしまいますね。
実際、空中からナスカの大地を見下ろす手段がなかった時代は、これらが巨大絵になっていることに気づくことは難しかったのだそうです。
現代は事情が違うはずなのですが、実際これまでは確認されていなかったのです。
なぜそのようなことになっていたかというと、やはり事情がありました。
このネコの地上絵ですが、自然浸食の影響を受けやすい、急な斜面に描かれていました。
そのため、危うく風化して消え去ろうとしていたのだそうです。
ところが、ナスカの地上絵をより見やすい展望台が作られているのですが、その展望台につながる新しい道の造成が行われた際に偶然このネコの地上絵が見つかったのだそうです。
発見から1週間ほどで消えかかっていた地上絵は発掘が行われ、再びその姿を人々の前にはっきりと表したのでした。
偶然とはいえ、2000年以上もの間この地に残り続けてきた過去からの遺産が消え去ってしまうことにならず、非常に喜ばしいことですね。
まだ地上絵は見つかっている?
近年も80から100ほどの新しい地上絵が発見されているのだそうです。
これだけ新たに発見されているきっかけになったのは、ドローンが活用されるようになってからなのです。
ドローンの導入によって、これまでよりも簡単に上空からの撮影を行い、地上絵があると思われるところを確認できるようになったのだそうです。
今後は、さらに多くの地上絵が見つかる可能性が高まりそうですね。
いかがだったでしょうか。
以前、実際のナスカの様子を紹介したことがありましたが、今回は2020年のナスカの様子についてのニュースから記事を書きました。
今回の記事からもわかるように、これまでも続々と新たな発見があると思われる世界遺産というのは、それだけでもワクワクしてきませんか?
何度訪れても新しい発見の見るかる世界遺産ナスカの今後に注目ですね。
