カンボジアといえば、ほとんどの旅行者は、アンコールワットなどの数々の世界遺産がある北部のシェムリアップ周辺を中心にまわることが多いでしょう。
近年は世界遺産も増え、少しずつ見どころのあるエリアも増えてきていますが、まだまだなところはあります。
そんなカンボジアの首都は、南部にあるプノンペンなのですが、こちらも首都ということはあるものの見どころは多いのです。
まずは、カンボジアの王宮があることです。
カンボジアは国王を元首とした立憲君主制の国であり、王族は首都プノンペンの王宮にいており、一般の旅行者でも見学をすることができるのです。
また、当ブログでも取り上げたことがあるのですが、ポルポト政権下で暗黒の時代をおくらざるをえなかった負の遺産がプノンペンには残されています。
そして、過去の寺院跡も見どころとして残っているのです。
今回紹介しているワット・プノンもその中の一つで、プノンペンの市街に唯一存在する小高い丘の上に立つ寺院です。
というわけで、今回のわきみちは、
プノンペンについての記事です。



ワット・プノン
カンボジアの首都プノンペンにある寺院ワット・プノン(丘の寺)は、その名のとおり、ノロドム通り北端の小高い丘の上にある寺です。
プノンペン市内では最も歴史ある寺のひとつであり、1372年に創建されたといわれています。
創建の由来としては、ペンという裕福な夫人がある日、メコン川の岸に流れついた4体の仏像を見つけ、それらを祀るためにこの丘の上に寺を建立したことがが起源であると伝えられています。
なお、その丘の名前はペン夫人にちなんで、プノン(丘)・ペンと呼ばれるようになり、それが首都プノンペンの町の名前になっています。
ワット・プノンは幾度も再建されているのだそうですが、現在建っている寺は1927年に再建・修復されたものなのだそうです。
ワット・プノンの建つ小高い丘の上には、東側にあるナーガの階段を上っていきます。
丘の上には本堂があり、その内部には黄金の仏像、そしてそれを取り巻くたくさんの仏像が祀られています。
また、それ以上に本堂の内部で目に入るのが、壁一面描かれている仏陀の一生の絵です。
本堂の裏側にはストゥーパが建っていますが、ここには、1434年頃にこの地に都を移したポニャー・ヤット王の遺灰が納められており、その南側には寺院の名前の由来にもなっているペン夫人の像を祀った小さな祠があります。
アクセス
トンレ・サップ川沿いの、メコン川との合流地点近くにあります。
ワット・プノンへ行ってみた
それではワット・プノンに行ってみましょう。

ワット・プノンは小高い丘の上にあります。
地図を見てもわかりますが、ワット・プノンのあるブロックは、周囲を環状の道路に囲まれています。
周囲に気を付けながらこの区画にやってきましょう。
ここはワット・プノンの東側であり、上の写真にあるナーガの階段を上ります。



階段を上ると、目の前に本堂が現れます。

本堂前から丘の下を眺めた様子です。
上から見るとそこそこ高さがあり、周囲の様子を眺めることができます。


本堂内部です。
中央部には黄金の仏像と、大小さまざまな仏像が中央の黄金の仏像を取り囲んでいます。
そして、何よりも目を見張るのが、本堂内部の壁一面に描かれた、ブッダの一生を描いた絵の数々です。





ぐるっと一周しながら、仏陀の一生のストーリーを想像してみましょう。

こちらは、本堂の裏側に建つストゥーパです。
ここには、1434年頃にこの地に都を移したポニャー・ヤット王の遺灰が納められています。

丘の上にはほかにも、寺院の名前の由来にもなっているペン夫人の像を祀った小さな祠があります。
いかがだったでしょうか。
プノンペンは近年経済発展が目覚ましく、日本からも直行便が就航し始めるなど、ますます注目を集め始めている町です。
観光地はもちろん、日本のAEONなども進出するなど、生活する場合にもだんだんと住みやすい町になっていっています。
シェムリアップ周辺が見どころが途方もなく多いため、なかなかプノンペンまで足を延ばすことができないかもしれませんが、日程に余裕があればぜひ訪れてほしい町です。