インドネシアの食べ物というと何を思い浮かべますか?
南国フルーツや、その名の由来にもなっているジャガイモ。
様々な食べ物を思い浮かべることと思いますが、『焼き芋』を思い浮かべる人は少ないでしょう。
実はインドネシアの西ジャワ州バンドンの近くにあるチレンブ村には、ここの寒暖の差が激しい気候の中でしか栽培できないとされている『ウビ・チレンブ』という芋があるのです。
この芋、一見すると白っぽい外観の少し日本の物とは異なる芋なのですが、これがかの有名な蜜芋なのです。
その蜜芋っぷりは、焼き芋にするとよくわかります。
あふれ出る蜜が皮の外まで滲み出しており、焼いただけでスイートポテトのような食感です。
肝心の糖度は30と、夕張メロンの倍にもなるほどのすさまじい甘さをもった芋なのです。
インドネシア国内でも、2000年前半まではあまり流通していなかったようなのですが、近年はジャワ島内ではどこでも食べられるようになりました。
そんなとてつもなく甘く、栄養価にも富んだ蜜芋を、驚きの低価格で購入することができるのです。
というわけで、今回のわきみちは、
インドネシアの食べ物に関する記事です。














UBI MADU(チレンブ)
西ジャワはバンドン近くのチレンブの名産、ウビ・チレンブ。
これをじっくりと焼きあげた焼き芋が『UBI MADU CILEMBU(ウビ・マドゥ・チレンブ=蜜芋チレンブ)』です。
今回紹介しているウビ・チレンブですが、焼く前は白っぽい外観で、甘そうな雰囲気はしない芋なのですが、いざ焼き上げてみると、皮の外側にまで蜜がにじみ出てくるほどの蜜芋です。
半分に割ってみると、あまりの蜜の多さに、芋が小金に輝いて見えるほどです。
実際その糖度は30もあり、夕張メロンの倍ほども糖度があるほどの甘さがあります。
口に入れると、一般的な芋を食べたときの食感ではなく、なめらかでねっとりとした芋が、まるでスイートポテトのようですらあります。
栄養的にもかなり優れているらしく、βカロチンや食物繊維などは相当量摂取できるようです。
このウビ・チレンブですが、ある気候条件がなければここまでの蜜をが蓄えるほどの芋にはならないそうです。
チレンブ村は、土壌や、水が適していることはもちろん、高地であることからの一日の寒暖の差が大きいことが、この甘い芋を作り出すのだそうです。
元々はなかなか流通していなかったウビ・チレンブですが、2000年代中盤頃からはジャカルタをはじめ、ジャワ島内ではよく見られるようになってきました。
UBI MADU(チレンブ)を食べてみた
それでは実際にUBI MADUを食べに行ってみたいと思います。

町中にはこのような焼き芋屋さんがあります。
店先には、ウビ・チレンブが山のように積み重ねられています。

看板には『CILEMBU』の文字が。
ウビ・チレンブを取り扱っていることをこれでもかと宣伝しています。

店内には少し大きめのオーブンが二基あり、ウビ・チレンブが焼かれていました。
日本の石焼き芋とは作り方は異なるようです。

お値段ですが、非常にお安く、2kgで200円以下で購入することができます。

こちらがUBI MADU CILEMBUです。
中身が非常に柔らかいため、皮も写真のようになってしまいます。
皮も食べることができますので、皮の軽い渋みと、中身のとてつもない甘さがかなりマッチしていて、これを食べると他の焼き芋は食べれなくなってしまいます。

店内にはチレンブで作った芋チップスもありました。
オリジナルフレーバー以外にもチーズ味やチリ味があります。
というわけでいかがだったでしょうか。
自分もこのウビ・チレンブの存在を知るまではインドネシアの食べ物で焼き芋は全くイメージにありませんでしたが、この存在を知ってからは、インドネシアに訪れたときには欠かせない食べ物になりました。
近年は比較的どこでも手に入れやすくなってきているため、インドネシアに訪れた際はぜひ試してもらいたい一品です。