264【福井紀行】大規模な海食崖。その迫力もさることながら、危険な雰囲気も漂う『東尋坊』

北陸地方(Hokuriku)
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一昔前までならばテレビで毎週のようによくやっていた2時間サスペンス。
そんなサスペンスのラストシーンは、荒波をバックにした崖の上が定番ですよね。
国土のすべてが海に囲まれている日本にはそのような場所がゴロゴロと、と思いがちですが、意外とそうでもないのが実際。
えは、あのような画になる海に面した崖はどこにあるのでしょうか?

そんな代表的な場所の一つが今回紹介している福井県の東尋坊です。
由来となる伝説の伝わるこの東尋坊ですが、海の浸食によってできた代表的なリアス海岸であり、自然の作り出した絶景が広がりますが、いざその現場に行ってみると、あまりの高さから身震いしてしまうような場所ではあります。
そのため、有数の景勝地であり、周辺には多くの店が並ぶ県内でも有名な観光地ではありますが、一方では自殺の名所としても有名な場所でもあるため、思いとどまってもらうための様々な取り組みも行われていたりする場所なのです。

というわけで、今回のわきみちは、

【今回のわきみち】
  • 自然だからこそ作り上げることができた絶景。時間があれば海側からも眺めてみたい場所です。

セットで巡りたい、福井県に関する記事です。。

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東尋坊

東尋坊は、福井県坂井市にある、日本海の荒波が生んだ絶壁です。
日本海に面し、激しい波風による浸食によって、入り江が複雑に入り組んだリアス海岸であり、地質学的にも極めて貴重であるため、国の天然記念物にも指定されています。
海岸線には険しい岩壁が続いており、最も高い場所では海面から約25mの高さもある崖になっています。
この地域の岩は、柱状節理と呼ばれており、約1200万年~1300万年前に、地表近くまで上昇したマグマが冷えて固まるときに、五角形や六角形の柱状になったのだそうです。
これらの岩は柱状節理といい、その巨大な柱のような形の岩が、1km以上にわたって続いています。
それらが日本海の波浪による浸食を受けて地表に現れているのです。
冬になると日本海の激しく打ち寄せる波がはじけて、まるで泡が舞っている”波の花”が見られることでも知られています。

東尋坊では遊覧船が運行されており、海上から東尋坊の岩壁を眺めることもできます。
時間があれば、この一味違った光景も見てみると、忘れられない体験となるでしょう。

東尋坊の由来

東尋坊の名前の由来は、その昔この地域にいた平泉寺の一人の僧の名前から来ています。
東尋坊という僧は、怪力且つ粗暴な僧兵であり、民に対する極悪非道な行いや、数々の悪行を積み重ねており、誰もそれを止めることができずにいました。

また、東尋坊は、あや姫という美しい姫君めぐるライバルで真柄覚念といがみ合っていました。
東尋坊の振る舞いに頭を抱えていた平泉寺の僧たちは、東尋坊のライバルであった真柄覚念と手を組み、東尋坊を始末する計画を立てます。
平泉寺の僧兵たちが海を一望できる現在の東尋坊と呼ばれる場所に東尋坊を呼び出します。
そして、酒盛りを始め、東尋坊を泥酔させたのちに、真柄覚念(まがらかくねん)が断崖から海へ突き落としてしまいます。

しかしその後、殺されてしまった東尋坊の怨念からか、49日間海は大荒れとなったのだそうです。
この出来事を由来として、この地は東尋坊と呼ばれるようになったのでした。

アクセス

えちぜん鉄道三国湊駅から京福バスで約5分で「東尋坊」停留所に到着します。
バスの本数は平日で1本/時、休日で2本/時なので、バスの時間はよく確かめておきましょう。

東尋坊に行ってみた

それでは実際に東尋坊に行ってみましょう。

「東尋坊」のバス停で下車すると、東尋坊に向かって上の写真のような一本道が続きます。
徐々に両サイドにお食事処や土産店がたくさん現れてきます。
海鮮系の食事処がほとんどであり、新鮮なメニューに目移りをしてしまいます。

東尋坊にやってきました。
ここから先は、自然の海食崖になっています。
もちろんのことながら、柵などはないので、細心の注意が必要です。

海側上空から見た東尋坊の模型です。
以下に入り組んだ形になっているかがよくわかりますね。
ここまでの形になるまでの長い年月を考えると、自然の力の偉大さを感じさせられます。

それでは海食崖に向かっていきたいと思います。

こちらは東尋坊観光遊覧船です。
ここから北西にある、かなりいわくのある島”雄島”の近くまで、30分ほど遊覧してくれます。
海からの東尋坊を眺めてみたい場合はお勧めです。

上の写真からは、ここの岩が柱状節理になっていることがよくわかるかと思います。
角柱の形をした岩が、波の浸食によって地表面に現れてきています。
これらの規模の柱状節理は日本でも唯一であり、世界的にみても三本の指に入るそうです。

恐る恐る下を見下ろしてしまいましたが・・・。
高所恐怖症の自分にはなかなかな絶景でした。

いかがだったでしょうか。
福井県の中でも有数の観光地であるため、日中帯はとても多くの観光客で賑わっていますが、夜になると、さまざまないわくもあり、少し近寄りがたいところでもあります。
写真でもお伝えしたように、一歩間違えると非常に危ない観光地でもあるため、実際に訪問の際は注意してこの絶景を楽しんでみてください。