309【沖縄紀行】沖縄南端の美しい景色には、悲しい歴史がある『平和祈念公園』

九州・沖縄地方(Kyusyu/Okinawa)
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今から約75年前に起きた、太平洋戦争唯一の地上戦が繰り広げられた沖縄戦
アメリカ軍の圧倒的兵力により、日本側は軍人だけでなく多くの民間人が犠牲となりました。
そして、日本側は約90日間の戦闘の中で、沖縄の南端にまで追い込まれていき、沖縄戦は終結を迎えます。
そのため、沖縄南端の地域には数多くの戦争史跡が残されています。

以前紹介したひめゆりの塔もそうですが、この沖縄南端の糸満市のあたりは沖縄戦跡国定公園とされており、数多くの慰霊施設や資料館などが残されています。
今回紹介している平和祈念公園もその中の施設の一つであり、毎年沖縄で行われている沖縄全戦没者追悼式はこの場所で行われています。
そして、公園内にある平和の礎には、この沖縄戦で犠牲になった方々の氏名が刻まれており、改めてこの島で起きた被害の大きさを物語っています。
戦後も苦難の時代を生き続けた沖縄。
ただのリゾートとして訪れるだけではなく、日本全体で沖縄の抱える歴史や現在も残る問題を考えるきっかけになる場所の一つです。

というわけで、今回のわきみちは、

【今回のわきみち】
  • 沖縄の美しい海との対比が、その悲しい雰囲気をより感じさせる慰霊施設。日本に住むものとして個の歴史はしっかりと受け止める必要があるだろう。

沖縄の戦争史跡に関する記事です。

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平和祈念公園

今から約75年前の昭和20年(1945)に起こった、日本とアメリカ軍との地上戦が繰り広げられた沖縄戦
3か月ほどの戦闘ではありましたが、その被害は日米の軍人、沖縄の民間人併せて20万人を超える甚大な被害を出しました。
沖縄戦が終結したのが同年の6月23日。
この日は沖縄では慰霊の日とされており、沖縄全戦没者追悼式が行われます。
この式典が行われるのが今回紹介している平和祈念公園です。

そんな平和祈念公園は、激戦だった沖縄戦が終結した南端の地である糸満市摩文仁に設けられた戦跡公園です。
この地域は沖縄戦跡国定公園とされており、以前紹介したひめゆりの塔も含まれています。
この地域には100を超える慰霊施設・慰霊碑・慰霊塔があり、いつも国内外から多くの人が慰霊に訪れる場所です。
平和祈念公園の敷地内には、
・沖縄県平和祈念資料館
・沖縄平和祈念堂
・平和の礎
・平和の火

といった慰霊施設や、資料館などがあります。

アクセス

那覇空港から南へ車で40分のところにあります。

平和祈念公園へ行ってみた

それでは平和祈念公園へ行ってみましょう。

こちらが平和祈念公園の案内図です。
駐車場は500台以上が収容可能で、無料で停めることができます。

平和の火

沖縄戦にて、米軍が最初に上陸した地である、慶良間諸島の阿嘉島で採取した火が平和の火としてともされています。
広島市の平和の灯と、長崎市の誓いの火と3つあわせた平和の火として知られています。

この平和の火から平和の礎が放射状に延びています。

平和の礎

平和の礎は、沖縄戦終結から50周年の節目であった1995年に造られました。沖縄戦で亡くなった人が、民間や軍人、国籍も区別なくその氏名が刻まれています。
そのあまりにも数多くの氏名からは、改めてこの地で起きた被害の大きさを痛感させてくれます。

その後ろには沖縄の美しい海が広がっていますが、ここは沖縄戦終結の地。
もの悲しい雰囲気も感じる光景でした。

沖縄県平和祈念資料館

沖縄平和祈念資料館は、平和の火や平和の礎と同じ敷地内にある。沖縄戦の資料が集められた史料館です。
当時の壕の中を再現したものや、数多くの実物資料の展示、実際に戦争を体験された方々の証言などが展示されている非常に大きな史料館です。
(上の写真は沖縄平和祈念資料館から撮影したものです。)

いかがだったでしょうか。
この日の天気の影響もありますが、沖縄戦の最期をここで迎えた方々はどのような気持ちでこの海を眺めていたのか、そのような雰囲気すら感じさせる光景でした。
今は世界の恒久の平和を祈る慰霊施設である平和祈念公園。
沖縄旅では外してはいけない場所の一つですね。