インドネシアは8月17日という日を大切にしています。
この日が近づくと、街中が赤と白の国旗の色で彩られ、お祭りムードが漂い始めます。
この日は、インドネシアの独立記念日であり、インドネシアが400年近くにも及んだ植民地時代から解放された記念すべき日なのです。
そのため、インドネシアの大都市ではこの独立を記念するようなモニュメントや博物館などが数多くあるのです。
今回紹介しているインドネシア独立記念塔(通称モナス塔)もそんなインドネシアの独立を記念して建てられたジャカルタのシンボルでもある塔です。
ジャカルタの各所からも見える塔であり、その大きさはなかなかのものです。
そして、その内部にある独立広場も8mもある天井高の広い空間であり、この場所がどれだけ力を入れて建造されたかが伝わってくる建物です。
そして何より、このモナス塔の基底部分に設けられた博物館では、インドネシアが培ってきた長い歴史をたどっていくことができるのです。
というわけで、今回のわきみちは、
インドネシアのジャカルタに関する記事です。

インドネシア独立記念塔~モナス塔~
インドネシアはジャカルタの中心部ムルデカ広場には、街のシンボルでもあるかのようにそびえ立つ塔があります。
このタワーはインドネシア独立記念塔であり、Monumen Nasionalを略してモナスと呼ばれています。
高さ132mにもなる独立記念塔は、インドネシア初代大統領スカルノの提案によって10年以上の建造期間をかけ、1975年に建立されました。
外壁を白い大理石で囲い、頂上部には約50kgの純金メッキで燃え盛る炎が模られています。
この炎は「Api Nan Tak Kunjung Padam(消えない火)」と呼ばれており、独立戦争を経てきたインドネシア国民の闘志を表しています。
このモナス塔には、インドネシアの人々にとって大切な日であるインドネシア独立記念日1945年8月17日にまつわる数字が込められて造られています。
当の台座部分が縦横共に45mとなっており、基底部の高さが地面から17mであるところなどです。
モナス塔の基底部内は、とにかく広い空間(独立の広間 (Ruang Kemerdekaan))となっており、その中央付近では毎時0分に愛国歌とスカルノ大統領が署名した独立宣言文を読み上げる肉声テープが流されます。
また、インドネシアの国家歴史博物館として整備されており、インドネシアがこれまで辿ってきた48個の歴史ジオラマ展示があります。
その名からもインドネシアにいた原人であることが分かるジャワ原人の時代から、大航海時代を経た植民地時代、独立戦争を経て独立宣言、そして現代にいたるまでのインドネシアの歴史がここだけで全てわかるようになっているのです。
内部にはエレベータが設置されており、地上115mにあるモナス塔の展望台部分にまで登ることができます。
この展望台からはジャカルタ市内を眺めることができます。
以前はかなり遠くまで眺めることができたそうですが、現在はジャカルタの高層ビルなどが増加してきたため、あまり見えなくなっているようです。
アクセス
最寄り駅は、ムルデカ公園の東側のガンビル駅から徒歩すぐです。
インドネシア独立記念塔~モナス塔~へ行ってみた
それではインドネシア独立記念塔(モナス塔)へ行ってみましょう。

モナス塔のあるムルデカ広場にやってきまいした。
ムルデカ広場は1km四方のかなり大きな広場です。
その中央にはモナス塔がそびえ立っています。

近くに寄ってきました。
愛理席で囲まれた白い外観と、頂上部にある炎の形のオブジェが印象的な塔です。

モナス塔のチケットカウンターです。
独立の広間

そして、塔の基底部分にある独立の広間です。
天井の高さも8mあり、かなりの広さがあります。
国家歴史博物館
独立の広間の周囲は国家歴史博物館として48個の歴史ジオラマが展示されています。

ジャワ原人の時代です。


仏教の伝来したころのジオラマでしょう。
後ろの方には、世界最大の仏教遺跡ボロブドゥール寺院が見えます。


服装から察するに、ヨーロッパ列強勢力が侵出してきたころのものでしょうか。

ムスリムの指導者のような人物が見えます。




とにかく戦いの描写がたくさんです。
列強に統治され続けてきた歴史がうかがえます。







このあたりはまだオランダ統治下のもののようです。

ここには日本兵らしき人物がいました。
3年間ほどの日本統治下を表したジオラマでしょう。


1945年8月17日のインドネシア独立後の発表や、会談の様子でしょう。


しかし、インドネシアの悲劇はまだ終わりではありませんでした。
再統治を狙ってきたオランダを中心とする国々から完全に独立を勝ち取るための独立戦争が繰り広げられたのです。
このような戦いに次ぎ戦いの歴史を経て、今のインドネシアという国があるのです。
モナス塔展望台

それではモナス塔の展望台に移動したいと思います。
一旦外に回り、エレベーターに乗って移動するのですが、平日にもかかわらずかなりの人の出でした。
インドネシアの人々のシンボルであるため、いつもモナス塔は人で賑わっているそうです。

展望台にやってきました。
眺望の様子が書かれているパネルがあるところなどは、日本の展望台などと似ていますね。


遠景はこのような様子です。
ジャカルタは世界でも有数の超巨大都市であり、その開発速度はすさまじいため、かなりの数の高層建築が見えます。


上層からムルデカ広場の眺めも最高です。

独立の広間もそうですが、上の写真のようにモナス塔では床に腰かけて休んでいる方々がたくさんいます。
日本のこういった施設などとは異なり、せわしない感じがインドネシアらしい場所でもあります。
いかがだったでしょうか。
モナス塔ですが、ムルデカ広場がかなり広く、モナス塔についたころにはけっこう疲労してしまいますw
そのため、休憩もしながらゆったりと博物館から展望大部分まで見て回ることがおすすめです。
何より、インドネシアのことがジオラマでとてもよくわかる場所でもあるため、まずはここからジャカルタを堪能してみてはいかがでしょうか。