322【沖縄紀行】沖縄のグスク特有の曲線の城壁やアーチ門が美しい『座喜味城』

日本の世界遺産(Japan Heritage)
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沖縄にも日本百名城・続日本百名城の城が5つ登録されています。
首里城をはじめその5つは全て、世界文化遺産『琉球王国のグスク及び関連遺産群』として登録されています。

沖縄の城(グスク)の特徴としては、本島にある城とは異なり、独特な様式をしています。
その特徴が、曲線状に造られた城壁と、アーチ型になった門です。
この沖縄の城の特徴を持ち、しかもそれが沖縄最古のものである場所が今回紹介している座喜味城といわれています。

沖縄の城は、太平洋戦争時の沖縄戦によってどこも大きな被害を被ります。
座喜味城も例外ではなく、日本軍の高射砲陣地が置かれたことから、米軍の猛攻によって大部分が破壊されてしまいます。
しかし、現在では往時の美しい城跡が復元されており、訪れる人々を魅了しているのです。

というわけで、今回のわきみちは、

【今回のわきみち】
  • 激しい戦災から、しっかりとした調査・研究をもとに復元された、15世紀の城。その美しい沖縄の城の特徴的な造りを見に行ってみよう。

沖縄の城(グスク)に関する記事です。

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座喜味城

座喜味城(ざきみぐすく・ざきみじょう)は、沖縄県中頭郡読谷村にあるグスク(城)跡です。
15世紀初頭に読谷山按司(あじ:地方豪族の首長)、護佐丸によって築かれたといわれる城です。

14世紀から15世紀初頭までの琉球は、沖縄本島を統一する勢力が存在せず、南部の南山(山南)、中部の中山、北部の北山(山北)の三つの国が拮抗しあう三山時代(さんざんじだい)と呼ばれる時代が約100年間続いていました。
拮抗を崩したのは南山であり、南山の佐敷按司が中山、北山を、最終的に1429年に南山を滅ぼし、琉球統一を成し遂げます。

三山時代を経たその後の琉球は、安定期に向かっていきます。
このころに登場するのが座喜味城であり、琉球王国前期の国の安定という意味で、外敵から城を守るために曲線状に築かれた城壁や、堅牢な城門など、迫りくる敵を迎撃しやすい構造となっていることなどからも、重要な役割を果たす城であったことが現在でも伺うことができます。

座喜味城で特に印象深い場所が、二の郭の城門に用いられている沖縄最古のアーチ門です。
城門のアーチには楔石が用いられており、沖縄の中のアーチ門では古い形態と考えられています。
また、神事を政治の要にも置いていた琉球王国は、コバヅカサ神、マネヅカサ神、城内火神などを守り神として祀る拝所も敷地内に置かれていました。

座喜味城の上からは、周辺地方を広く見渡せる高台にあり、海域や周辺離島まで見える沖縄の戦略的に重要な位置にあった座喜味城の一の郭には、沖縄戦の際には日本軍の高射砲陣地として利用されます。
城内にはその時に用いられた場所が今も残されています。
そのため、1944年の10月10日に米軍による十・十空襲の猛攻撃を受け、大部分が破壊されてしまいました。
また、戦後は米軍によって接収され、米軍のレーダー基地建設のために、城壁やアーチ門の多くが破壊されました。
1972年に沖縄が日本復帰以降は、座喜味城は国の史跡に指定され、13年にも及ぶ調査・発掘を経て現在の形に整備されました。

2000年に、「琉球王国のグスク及び関連遺産群」としてユネスコの世界文化遺産に登録されました。
2017年には、続日本100名城にも選定されました。

また、1975年開館の読谷村立歴史民俗資料館がありましたが、2018年6月23日には『世界遺産座喜味城跡ユンタンザミュージアム』にリニューアルオープンされました。
世界遺産である座喜味城についてや、読谷の自然・文化遺産について展示されています。

アクセス

バスで座喜味停車場下車の後、徒歩で15分で到着します。

座喜味城へ行ってみた

それでは座喜味城へ行ってみましょう。

城跡訪問前には、世界遺産座喜味城跡ユンタンザミュージアムで事前学習をしてから訪れると、より実物を見たときに深く理解できますね。

世界遺産登録及び、続百名城の登録などを機に、周辺が非常にきれいに整備され続けています。

階段を上り、そこから続く森を抜けると、座喜味城の城壁が見えてきます。

座喜味城一の郭です。
上の写真の右側に見える部分は、もともと日本軍の高射砲陣地が置かれていた場所です。

座喜味城の特徴の一つ、アーチ状の城門です。
本島では見られない形の門ですね。

上の写真は二の郭です。
座喜味城はそれほど広い敷地ではありません。
そのため、全てを見て回っても1時間もかからないことでしょう。
こちらも特徴の一つである曲線状の城壁が周囲を取り囲んでいます。

よくぞここまで、と思えるほど美しく修復されていますね。
城の内部は広場になっているので、いろいろとイベントなども行われているそうです。

駐車場付近には、サトウキビを絞る圧搾機デアルサーターグルマが展示されていました。
沖縄や奄美大島の歴史にはこのサトウキビは大きくかかわってきます。
そういった歴史にも触れていきたいものですね。

続日本百名城スタンプは、座喜味城跡ユンタンザミュージアム入口にて押印可能です。

いかがだったでしょうか。
沖縄の様々な観光スポットの中でも、グスク巡りはなかなかにお勧めです。
首里城にはほとんどの方は訪れることでしょうが、それ以外にはなかなか訪れることも少ないかもしれませんが、ぜひ沖縄独特の特徴を持ったグスク巡りもいかがでしょうか。