ミャンマーのバガンといえば、数々の寺院や仏塔が立ち並ぶ世界文化遺産の町です。
9世紀から13世紀ごろに主に建造された建造物が立ち並び、遠く地平線まで数えきれない寺院や仏塔が立ち並ぶ光景は圧巻であり、忘れられない光景になることでしょう。
ミャンマーらしい黄金の仏塔が立ち並ぶ中で、どこか別の国で見たことがあるスタイルの仏塔が目に入ってきます。
それが、オールドバガンの城壁内に存在する仏塔マハーボディー・パヤーです。
ここの仏塔の形は、何か他の物とは異なる印をが強烈に与えてきます。
インドで見たような・・・。
ミャンマーのチャイナタウンでも見たことがあるような・・・。
そういった何か脳裏に浮かんでくる感覚を感じます。
それもそのはず、この仏塔は仏教発祥のインドのブッダガヤにある同じ名前のマハーボディ寺院を模したものなのです。
バガンでは、いろいろなところをまわっているうちに、似たような所ばっかりだなあ・・・、となってしまいますが、そんな中でこのマハーボディー・パヤーは強い印象を残すのかもしれませんね。
というわけで、今回のわきみちは、
ミャンマーのバガンに関する記事です。













マハーボディー・パヤー
マハーボディー・パヤーは、オールドバガンの城壁内のちょうど中心にある仏塔です。
バガンの中では比較的新しい部類には入りますが、それでも作られたのは1215年です。
ナンダウンミャー王の治世の時に建てられたこの仏塔は、バガンでも数ある仏塔の中でもそのスタイルがひときわ目を惹きます。
バガンの他の仏塔では見られないスタイルではあるのですが、インド等ではよく見かけるスタイルではないでしょうか。
まさしく、このスタイルはインドの聖地ブッダガヤにある寺院を手本にしたものなのです。
(なお、ここのお手本になったインドのブッダガヤにあるマハーボディ寺院(ブッダガヤの大菩薩時)は、マハーボディー・パヤーと似たような九層もの古い煉瓦構造建築様式であり、52mの高さにもなる巨大な寺院です。ユネスコ世界文化遺産に、『ブッダガヤの大菩提寺』として登録されています。)
この特徴的な本堂上の塔のでデザインは、何層にもわたる装飾が施されたレリーフで覆われており、その周囲の四隅には三重に小さな窓があるスタイルになっています。
また、お堂内には座像が納められています。
仏塔の周囲にも特徴があり、ベンガル菩提樹が植えられていたり、仏教聖地のタッタッターナという仏教聖地を表したジオラマがあったりします。
マハーボディー・パヤーのあるバガンは、2019年に世界文化遺産に登録されています。
アクセス
オールドバガンの城壁どこの入り口からも500mほどのところ、城壁内中心にあります。
マハーボディー・パヤーへ行ってみた
それでは、マハーボディー・パヤーに行ってみましょう。

マハーボディパヤーの独特の形状を持った屋根が目に入ります。
バガンの中にあると、「おっ」と目を惹く建物ですね。
マハーボディー・パヤー外観



それほど大きくはない、コンパクトなサイズの寺院です。
十数分ほどで見てしまうことができるでしょう。
マハーボディー・パヤー内部


お堂の中には座像が一体安置されています。

以前紹介したマヌーハ寺院のように、仏像スレスレの内部空間になっています。
マヌーハ寺院と同じく、あえてこの窮屈な空間に仏像を置くということで表現したいことがあるのかもしれません。


壁面には仏像を置くスペースが設けられており、比較的あたらいい黄金の仏像が埋め込まれています。




祠
敷地内には仏塔だけではなく他にいくつか見どころがあります。


小規模な祠が敷地内に二基建てられていました。



タッタッターナ


仏塔横には、タッタッターナという仏教の聖地を模したジオラマがあります。
ジオラマの遺跡というのはかなり珍しいのではないでしょうか。

こちらもタッタッターナの一部だとは思われますが、風化が激しいのか内部には立ち入れないようになっています。
いかがだったでしょうか。
小さいながらにここでしか見ることができない見どころが盛りだくさんな場所ではないでしょうか。
バガンは有名どころは2日間もあれば回ってしまうことができます。
できればそれに数日プラスして、小さな寺院や仏塔を見て回ってみてもいろいろな発見があるので、ガイドブックにはない自分好み場所が見つかったりしますよ。