360【旅ノウハウ】暗い歴史の影が漂うものの、植民地時代の様式は街並みに味わいを与える『コロニアル様式』

世界のわきみち(World)
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旅は歴史を学ぶことができます。
世界のいろいろなところに旅に行くと、その土地土地が積み重ねてきた街並みが広がります。
日本の家屋などが広がる町並みを見ると、間違いなく日本を感じますよね。

バイクや車が大量に行き交う街並みにアジアンチックな建物となると東南アジアですし、教会や石畳の道があるとヨーロッパを感じます。

ところが、東南アジアやアフリカ、南米などを旅していると、明らかにその地域の文化ではない様式の街並みが広がっていることがあります。
なぜそのようなことが起こるのか?

上に挙げた地域にはある共通点があります。
それは、これまでの歴史の中で欧州列強の植民地になったことがある地域が多いエリアなのです。
そういった植民地支配の時代に、ヨーロッパの国々が残していった文化が、現地の文化と結びついて独特の文化が形成されるのです。
東南アジアを感じさせながらも、ヨーロッパを感じさせるような植民地の建築様式をコロニアル様式というのです。

というわけで、今回のわきみちは、

【今回のわきみち】
  • コロニアル様式の美しい街並みは、多くの観光客から大人気ではありますが、その裏にある苦難の歴史にも目を向けてみよう。

コロニアル様式とは

建築用紙の中でコロニアル様式といわれるものは、かつて欧州列強の国々によって植民地または占領地に、自らの建築様式を用いて建造したり、インテリアスタイルを持ってきた様式のことを言います。
その国、その地域に時には似合っていないような様式の街並みが眼前に広がったりということもあるのですが、そういったコロニアル様式の街並みは今でもたくさん残されているのです。

その多くは東南アジアやアフリカ、中東や中南米なとの地域に多く見られるのですが、特にヨーロッパの人々には大切であるキリスト教の教会や聖堂などが、植民地や占領地などに建造され、そこから街並みが広がっているようなことが多いと思います。

植民地支配の時代からはかなりの年月が過ぎてきましたが、このコロニアル様式の街並みはある種の観光地化に寄与している部分も多くなってきまいした。

しかし、その裏には、その国その地域の文化の上に、他国の文化がやってきて形成されたものであることは忘れてはいけません
街並みから街の歴史、国の歴史と興味関心を広げていくことによって、ただ単に見て回るだけの観光より、一歩深いたいけんができるかもしれませんよ。

コロニアル様式の街

それでは、当ブログでも紹介したことがあるコロニアル様式の街も含めて、いくつか紹介していきたいと思います。

マレーシア マラッカ

マレーシアのマラッカは、16世紀からポルトガル→オランダ→イギリス→日本と占領国が移り変わっていきましたが、第二次世界大戦後にも再びイギリス領になるなど、400年以上植民地として支配されていた歴史があります。
その中でも100年以上もの歴史があるポルトガル領時代、200年近いオランダ領時代の遺構が数多く残されているのが特徴です。
ポルトガル時代の要塞や、キリスト教会が今もなお残っています。
また、日本でもおなじみのフランシスコ・ザビエルは、日本での布教後中国を目ざしている途中に死去しますが、その遺骸が一時期このマラッカに移送されたのだそうです。

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マレーシア ペナン

マレーシアのペナン島は、マラッカと同様にマラッカに面した街であり、イギリスによる支配を受けていました。
マラッカと共に海峡植民地の一つであり、多くの交易船が寄港する街でした。
この時期に築かれた街がジョージタウンであり、世界遺産にも登録されています。

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ベトナム ホーチミン

ベトナムは、19世紀中ごろからフランスによる信仰が始まり、19世紀後半からは植民地支配がはじまります。
そのため、南の大都市ホーチミンには、写真のサイゴン大教会をはじめ、フランス風の建物がたくさん見られます。
また、フランス植民地時代の文化がまだ根強く残っており、ベトナムのフランスパンは絶品であることでも有名です。
また、そのフランスパンを使って、中に具材が入れられた『バインミー』は、ベトナムのあちらこちらで販売されている、もはやベトナムの国民食というべき名物となっています。

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ラオス ルアンパバーン

ラオスは19世紀後半からフランスの保護国となっていき、20世紀の第二次世界大戦後にフランスによってルアンパバーンは占領されました。
フランス風のモダンな建物が立ち並ぶ中に、ルアンパバーンの名物である朝の托鉢の様子との一見アンバランスな光景ではあるのですが、この場所でしか見れない特徴的なものなのです。

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ペルー クスコ

ペルーは16世紀にスペイン人の侵攻を受け、当時この地を治めていたインカ帝国は滅亡されることになります。
クスコもスペインの侵略を受け、侵略後はインカ帝国の宝物は略奪、数多くの建造物や寺院、宮殿などは破壊されます。
ところが、インカ帝国が造った建造物の基礎の頑丈さに目を付けたスペイン人は、その土台の上に教会や聖堂、修道院などを建造していきました。
そのため、クスコの街には、インカ帝国の建築方法と、スペインの建造物が融合した建物が立ち並んでいるのです。

318【ペルー紀行】インカの建造物の強固さを際立たせる『アルマス広場とカテドラル』
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台湾 台南

台湾は、17世紀初頭からオランダによる統治時代が始まります。
その時代の台南が台湾の中心地であったため、もともとはオランダによって砦が築かれ、台湾統治の中心とされました。
現代でも当時の建造物は残されているのですが、オランダ統治後に中国や日本が入ったことによってだんだんと改修されていき、おおまかな外観は東洋風の様相に変わっています。

285【台湾紀行】オランダ人に建てられた、元台湾全島の最高行政機関『赤崁楼(チーカンロウ)』
台湾とオランダとの関係については、その当時台湾政治の中心地であった台南にあるこの赤崁楼(チーカンロウ)を知ることによって理解することができるのです。まさしく歴史を知る醍醐味が味わえる建造物なのです。

インドネシア スラバヤ

インドネシアは、16世紀の大航海時代に香辛料貿易を求めてヨーロッパの国々が入ってき、17世紀になるとバタヴィア(ジャカルタ)を拠点としてオランダ東インド会社による統治が始まります。
19世紀にはオランダ統治下であったインドネシアにイギリスが入ってくるなど、現地の事情をお構いなしに、ヨーロッパからの搾取の対象になってしまいます。
過酷な植民地支配が行われていたインドネシアでは、独立の機運が高まっていきますが、20世紀前半に日本による占領を経て、第二次世界大戦後に日本が撤退した後は、再び再占領化を目論むオランダと戦い、インドネシアとしての独立を勝ち取ります。
こういった経緯から、激しい戦いのあったインドネシアのスラバヤの街にも、オランダ統治下のころに建てられた建造物などがいまもまだ残されているのです。

280【インドネシア紀行】インドネシアの第二都市なのに、この影の薄さ…『スラバヤ』
ジャワ島にあるスラバヤは、西ジャワの代表都市ジャカルタと対比するように、東ジャワの代表都市なのです。そんなスラバヤですが、日本人にはまだまだなじみの薄い街ですよね。だからこそ、そこには面白いものがまだまだ秘められているのです。

いかがだったでしょうか。
コロニアル様式の街並みは、今では有名な観光地となっているところが多くあり、人気のある場所でもあります。
しかし、そういった裏には、その国や地域が経験してきた植民地化の歴史があるということも、しっかりと韓g萎えておくことも大切なことなのでしょう。