368【カンボジア紀行】川に沿って作られたクメール遺跡。川底に遺跡が眠る異色の場所『クバール・スピアン』

世界の世界遺産(World Heritage)
この記事は約4分で読めます。

カンボジアを代表するアンコール遺跡。
数多くの遺跡群がアンコールエリアにはあり、代表となるアンコール・ワットだけではなく、様々な遺跡が残っています。

寺院の型をした建造物はもちろん、沐浴場の跡地たっだり、宗教間の違いによって異なる様相を見せる寺院、自然の力に取り込まれてしまい、崩壊に向かっている建造物など、見どころが多いエリアです。
ところが、それらよりもさらに珍しい遺跡がカンボジアにはまだ存在するのです。

今回紹介しているクバール・スピアンはそんな遺跡の一つであり、なんとこの遺跡、実は
『川底にある』
のです。
数多くの遺跡を抱えるカンボジアですが、このように川底や川岸に沿って遺跡が連なる場所は、おそらくここだけではないでしょうか。
そんな珍しい遺跡は、アンコール中心エリアよりかはかなり遠いところにはありますが、わざわざ足を向ける価値のある場所なのです

というわけで、今回のわきみちは、

【今回のわきみち】
  • まさか・・・まさかの方法でコーヒー豆を採取!?できれば知りたくなかった・・・という気もちも伴う伝説のコーヒー。

カンボジアの世界遺産に関する記事です。

321【カンボジア紀行】塔四面に彫られた四面像が有名な『アンコール・トムのバイヨン』
アンコール・トムとは、アンコール・ワットの北に造られた、寺院と王宮を中心とした王都跡の遺跡です。その広大な遺跡の中心にあるのがバイヨンであり、この王都を造った王が考える宗教観と、治政観を体現している遺跡なのです。
282【カンボジア紀行】どんどん観光客に優しい観光地に。10年の変化を見る『アンコール・ワット今昔物語』
世界遺産の中でもトップクラスに有名なアンコール・ワット。ここを10年を隔てて見比べると、この遺跡がどんどんフレンドリーな遺跡になり、観光のしやすいスポットになってきていることが分かったのでした。
194【カンボジア紀行】タイとカンボジアの断崖絶壁の国境にある天空の世界遺産『プレアヴィヒア寺院』
カンボジアの世界遺産といえばアンコールワットですよね。2007年にシェムリアップとプノンペンの中間地点ぐらいにあるサンボー・プレイ・クック遺跡群が登録され、現在カンボジアには3つの世界遺産が登録されています。その残りの一つが、2008年に世界遺産登録されたプレアヴィヒア寺院です。
037 【カンボジア紀行】世界遺産タ・プローム 今昔物語
カンボジアのシェムリアップ。素晴らしい遺跡群があるこの地を、今と昔を見比べながら、その変遷をたどっていきたいと思います。

クバール・スピアン

クバール・スピアンは、シェムリアップ中心部から北東に50kmほどのところ、クーレン山のさらに北東にある、川の中に遺構の残る珍しい遺跡なのです。
アンコールエリアから遠く離れて遺灰ますが、アンコール遺跡への入場券が必要なエリアです。

この遺跡のあるエリアは、シェムリアップ川の源流にあたり、クバール・スピアンという名前そのものが川の源流といいう意味があるのです。
そしてこの地は、山の源流から遠くは海へとつながる川の起点として、古来から重要視されてきたのです。

川に沿って遺構が残っているため、険しい山道を30~40分ほど川に沿って登っていく必要があります。
その際に、川の底や川岸に、数々の神々の彫刻や、リンガなどが見られます。
とくに『1000 Lingas』ともいわれるほどのリンガが川底に彫られています。
これは、リンガを流れた水は聖なる水になると信じられていると信じられていることから来ています。
このような川底に彫刻や彫像が残る様子は、このクバール・スピアンでしか見られない珍しい光景です。

ヒンドゥー教の寺院であるため、ヒンドゥー教の神であるシヴァ神やヴィシュヌ神といった神々が見られます。

アクセス

アンコールエリアからは50kmほど離れており、車やバイクなどで1時間30分ほどかけて、クバール・スピアンに向かうこととなります。
クバール・スピアン前には、広い駐車スペースと、簡単なお店もたくさん出ています。

クバール・スピアンへ行ってみた

それでは、クバール・スピアンへ行ってみましょう。

クバール・スピアンに到着です。
山道に入っていく麓には、このような駐車場兼、いくつかのお店があります。
山から下りてきたときには休憩所としてとても助かりました。

このような山道を進んでいきます。

実際、歩いていく行程はこのような山道です。
けっこう険しいので、それなりの服装や装備は必要かなと思います。
(今はもう少し行きやすくなっているかもしれませんが、山道であることは変わりはないので。)

密林の中にこのような滝のエリアがあります。

ちなみに、自分が訪れたときは、この滝に打たれている観光客くらいしか人はいませんでした。

そして徐々に川岸や川底に遺跡の跡が見えてきます。
上の写真でも、石に何らかの彫刻があるのが分かります。

ここは川が増水すると川底になるところですが、かなりくっきりとした造詣がわかりますね。

こちらの岩にも彫刻があります。
これは、シヴァ神とその妻のウマがナンディンに乗って結婚式に向かう場面だそうです。

自然の岩肌に沿って様々な模様が見られますね。
川の一帯が遺跡と考えてよいでしょう。

こちらはリンガ台があります。

こちらもリンガ台です。

この彫刻は、アーナンダに横たわるヴィシュヌ神と、そこから生えた花の上で迷走するブラフマー神が迷走している様子だそうです。

この時は川の水量が少なく、このあたりに水はありませんでした。

このような何気ない石にもブラフマー神の彫像があったりします。

多くのリンガ台が彫られています。

いかがだったでしょうか。
カンボジアの遺跡の中でもかなり異色の場所だったのではないでしょうか。
山道そして川に沿って作られた遺跡群はかなりの見ごたえがあります。
しかし道をそれて山中に入っていくと、まだ地雷の危険性がゼロではないので、訪れる際には注意が必要です。
ガイドやドライバーをチャーターして、遺跡内を案内してもらうとよいでしょう。