当ブログでもたくさん紹介している日本百名城。
各都道府県にあるそれぞれ個性的な城の数々は、人々を魅了し続けていますよね。
そんな日本百名城ですが、その城ナンバーの01にある城をご存知でしょうか?
北から順番に番号を振られているため、ナンバー01の城は北海道にあります。
その名を、『根室半島チャシ跡群』と言います。
チャシ??城ではなく???
となってしまうでしょうが、このチャシとは、アイヌ語で砦という意味がある言葉なのです。
日本百名城にあるのも納得。
となりますが、ここを今回あえて妄想紀行で取り上げたのには訳があります。
行けばいいんじゃないの?
となってしまいますが、このナンバー01の城、
遠いんです。
それも広大な北海道の中でも東の外れの外れ。
函館や札幌近郊であればまだなんとかなるかもしれませんが、とにかく他の百名城と比べてもここだけダントツで孤立しています。
そのため、ここだけを目的にして訪れなければならないほどのところなのです。
であれば、もうこれしかないですよね。
だからこそ、さあ今回も行ってみましょう!妄想で!!
というわけで、今回のわきみちは、
これまでの妄想紀行です。










根室半島チャシ跡群

北海道は、本州・九州・四国で盛んに城が建造されていた時代、まだ日本の統治が及びきっていない地域でした。
その時代に北海道で活躍していた人々がアイヌの人々です。
このアイヌの人々が16〜18世紀に、戦いや見張りのためや、さまざまな儀式をおこなためにつくったとされるのがチャシであり、アイヌ語で砦や柵で囲まれた場所といった意味があります。
北海道全体を見てみると、特に南部の釧路や十勝、日高地方、東部の根室にその多くが集まっているとされています。
見どころ
北海道はその後、明治になるまでは蝦夷地という名前で呼ばれていました。
本州からは、最北端にあった松前藩などが中心にアイヌの人々とも交易が行われていましたが、松前藩がアイヌの人々に対して不当な交易を行なったりしていた実態がありました。
そこでアイヌの人々は、今では英雄と呼ばれているシャクシャインをリーダーとし、松前藩との間に戦いが起こります。
その戦いの最中にチャシの多くは作られたのではないかと考えられています。

今回紹介している根室半島チャシ跡群もそんな中のチャシであり、全部で24箇所のチャシをまとめて、根室半島チャシ跡群と呼んでいます。
その中には、オンネモトチャシやポンモイチャシといったチャシが含まれています。
チャシの種類としては、岬を掘りで囲む面崖式、岬や丘の先端を生かした丘先式、丘の頂上を堀で囲んだ丘頂式、孤島を利用した孤島式といった種類があるのだそうです。
妄想紀行
百名城巡りも順調にこなし、いよいよあの城ナンバー01へと向かうことになった。
その名は、根室半島チャシ跡群。
百名城のスタンプ帳を開くと真っ先に出てくる場所である。
真っ先に出てくるた、なんにせよもっと遠い。
そして、同じ北海道にあるどの城からも離れており、道内移動だけでも遠い。
辿り着けると勇者とまで称されるほどの場所である。
札幌までは飛行機で移動し、そこからは車を借りて自らの力で。
そして到達した北海道の東の果てである根室。
この根室には32箇所ものチャシ跡が半島の海岸線に沿って設けられており、本州の城によく見られる石垣などの遺構が残るのではなく、半島の形状が砦を思わせる人工的な形状になっているところを残すのみ。
そして、その中の24箇所が日本百名城に根室半島チャシ跡ぐんとして登録されている。
全てを見て回るのは大変であるし、きちんと見学ができるチャシとして整備されているのは、ノツカマシチャシとオンネモトチャシのみ。
このうち、オンネモトチャシを訪れることに。
温根元漁港に面したオンネモトチャシ(北海道の地名がアイヌの言葉から来ているのがよくわかる。)へ。
散策道が整備され、入って行きやすいチャシであるが、実際にその場に赴いてみると、そこが砦であったかどうかは、かろうじてその半島の形状が人工的に作られたのだろうなと思うだけであり、草の生い茂るこの半島が元はアイヌの砦だったとはなかなか気づきにくいかもしれない。
しかし、アイヌの人々が自分たちの民族そして土地を守るために戦ったこの地に立つと、この広大な大地を自分たちの手で守りたい人々の思いが少しでも伝わるような気がした。
・・・・・以上、妄想でしたw
わきみちポイントは?

根室というと、北海道の東の端であり、海峡を隔てたところに歯舞諸島があります。
つまり、北方領土との境にあるところなのですね。
ロシアとの間で長年領土問題を抱えている場所でありますが、根室にやってくるとそれが決して日本から遠いところの話ではないことが実感できるのではないでしょうか。
日本から目と鼻の先にある島なのに、日本からもっとも遠い場所。
そんな現在の日本が、戦後から抱える問題を改めて考えさせてくれる場所に、今回紹介しているチャシ跡群はあります。
戦いから自分たちを守るための砦であったチャシ。
それが今もなおこの場所にあるということに、なんらかの因縁をも感じさせられてしまいます。
予算
相場ですが、北海道までの渡航費、そして道内の移動費などを考えると、トータルでは10万円〜が目安になるのではないでしょうか。
いかがだったでしょうか。
【妄想紀行】ですので、あくまでも自分で見て聞いて体験したものではありません。
将来的に、こちらを訪れることがあった場合は、しっかりとした紀行記事としてリライトしていきます。