417【ミャンマー紀行】大地震で崩壊する前の荘厳な姿が偲ばれる。現在修復が進められているバガンを代表する寺院『スラマニ寺院』

世界の世界遺産(World Heritage)
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バガン滞在中は本当にたくさんの寺院や仏塔を見てまわりました。
どこも非常に印象深いところがたくさんあったわけなのですが、その中でも本当に多くの人々が必ずと言っていいほど訪れる寺院があります。
それが今回紹介しているスラマニ寺院なのですが、こちらはその規模といい、寺院自体のデザインといい、かなりの見応えのある寺院なのです。

それもそのはずで、現在バガンに残る数々の遺跡の中では、比較的新しい部類に入り、その構造もさまざまな寺院などの建造を通して洗練されてきており、そういった技術的な高まりをこのスラマニ寺院には存分にはっきしている様子が見られるからなのです。

しかし、このスラマニ寺院なのですが、2016年にバガンを襲った大地震による被害をもっとも受けた寺院といっても良いかもしれません。
今回の記事で紹介しているスラマニ寺院の写真は2015年のものであり、この写真では見る事ができる巨大な尖塔部分が完全に崩落してしまったのでした。
現在、崩落した尖塔は修復が行われていますが、元のスラマニ寺院の姿を取り戻す日を待ち遠しく感じます。

というわけで、今回のわきみちは、

【今回のわきみち】
  • 宝石という名前をつけらるほど、バガン遺跡の中でも美しさを誇る寺院、スラマニ寺院を見に行ってみよう。

ミャンマーのバガンに関する記事です。

431【ミャンマー紀行】オールドバガン城壁内にて、他を見下ろすようにそびえ立つ巨大寺院『タビニュ寺院』
バガンには数多くの寺院や仏塔が残されています。余りにも数が多すぎて、どこからまわればいいのか、となってしまいますが、そうならないためにある程度の情報はあったほうがいいですよね。今回紹介しているタビニュ寺院は、そんな数多くあるバガンの建造物の中でも、多くの観光者たちが必ずといっていいほど訪れる有名な寺院です。
365【ミャンマー紀行】オールドバガンエリアへはここから。数多くへの遺跡エリアへの入り口『タラバー門』
タラバー門は、バガン一帯の中でもその創建が最も古い遺跡であり、ただの門と侮ることなかれ、長い歴史の雰囲気を存分に醸し出しています。この門を通り抜けることで、『バガンにやってきた!』という気分が盛り上がること間違いなしです。
323【ミャンマー紀行】ここはインドか?バガンの中で異彩を放つ『マハーボディー・パヤー』
バガンではミャンマーらしい黄金の仏塔が立ち並ぶ中で、どこか別の国で見たことがあるスタイルの仏塔が目に入ってきます。それが、オールドバガンの城壁内に存在する仏塔マハーボディー・パヤーです。ここの仏塔の形は、何か他の物とは異なる印象を強烈に与えてきます。
274【ミャンマー紀行】バガンで最も美しいとされる4体の釈迦仏が納められた仏教寺院『アーナンダ寺院』
これまでもいくつかバガンにある寺院やストゥーパを紹介してきましたが、今回紹介するアーナンダ寺院は、バガンの数多くある建造物の中でも真っ先に名前があがるような寺院の一つです。その外観はとても均整の取れた寺院であり、バガンの中でも最も美しいとさえ言われている建造物です。
268【ミャンマー紀行】バガンを代表する黄金に輝く巨大なパゴダ『シュエズィーゴン・パゴダ』
シュエズィーゴン・パゴダ(仏塔)は寺院のようにその内部を自由に見ることはできないのですが、中心にある仏塔を含めた境内がかなり広く、バガンに向かう人々の目には、まず最初にこのシュエズィーゴン・パゴダの黄金に輝く仏塔がうつるのです。
208【ミャンマー紀行】バガンでは珍しい涅槃像だが、その安置場所は世界一珍しい『マヌーハ寺院』
バガンにはたくさんの寺院や仏塔があるので、たくさん見て回るとどれも同じように見えてくるのですが、今回紹介するマヌーハ寺院は、後で思い返してみても印象に残る寺院の一つです。ここには巨大な仏座像や涅槃像が部屋の空間いっぱいに置かれているのです。
139【ミャンマー紀行】バガンにある不気味な言い伝えの残る寺院『ダマヤンジー寺院』
バガンといえば無数のストゥーパ(パゴダ)と寺院が有名ですが、有名どころだけでもかなりたくさんあるので、見ごたえのある場所がたくさんです。そんなバガンの中で、その雰囲気で有名な『ダマヤンジー寺院』について書きたいと思います。

スラマニ寺院

スラマニ寺院は、1183年のナラパティスィードゥー王の時代に建てられた寺院です。
この時代はバガン王朝が繁栄した後期時代にあたり、バガンエリアの主要な寺院や仏塔の中では比較的新しい寺院であることから、それまでに建造された寺院の建築様式などが参考にされたようであり、その姿もかなり洗練されたスタイルとなっています。

スラマニ寺院のシンボルでもある頂部にある尖塔ですが、こちらは残念なことに2016年にバガンを襲った大地震によって崩落してしまい、スラマニ寺院の下層部分にも大規模な被害を与えるなど、バガンの数々の遺跡の中でももっとも被害を受けたといっても過言ではないほどの状況となってしまっていました。

スラマニ寺院は2層構造となっており、1階に入ると4体の大きな仏像が、それぞれ東西南北の方角を向いています。
仏像は、全身が黄金に塗られた仏像だけではなく、色彩豊かな仏像も置かれています。

また、内部の回廊の壁面にはフレスコ画が状態よく残されており、ブッダの生涯のことや、当時の人々の生活の様子がよくわかる貴重な資料となっています。

2021年現在のスラマニ寺院の様子ですが、尖塔に関しては修復が続けられており、1階については見学が可能な状態となっているそうです。

アクセス

オールドバガンから東へ2kmほどの場所にあります。

スラマニ寺院へ行ってみた

それでは、スラマニ寺院へ行ってみましょう。

なお、今回紹介している写真はすべて、バガン大地震のちょうど一年前である2015年8月のものとなっております。
そのため、頂部の尖塔もしっかりと残った状態の写真となっています。

スラマニ寺院が見えてきました。
オールドバガンからは少し東に離れた場所に建っています。
やはりバガン散策は馬車でゆったりと揺られながらまわることがおすすめです。

バガンの中でも非常に訪れる人の多い寺院であるため、スラマニ寺院周辺には、お店もたくさん並んでいます。

かなりの規模の寺院です。
有名なことも頷けます。

内部に入ると早速仏像がお出迎えです。
こちらは西の方角を向いている仏像であり、全身が金色なのが特徴です。

スラマニ寺院ではそれぞれの方角を向いた四体の仏像が置かれています。
それぞれの仏像がある部屋は回廊で結ばれており、その回廊には立派なフレスコ画が残されています。

こちらもそのフレスコがですが、回廊の壁面いっぱいに巨大な涅槃仏が描かれています。

こちらは北に向かっている仏像だったと思います。
先ほどとはうって変わって、白とえんじ色が鮮やかな、初代ファミコンのような色合いの仏像です。
周りの壁面にはフレスコ画が描かれていることがよくわかりますね。

象のフレスコ画が見つめる先には二階に上がる階段があります。
しかし、2015年段階でもスラマニ寺院では二階に上がることはできませんでした。

回廊途中にもこのように仏像が置かれていたりもします。

東の方角を向いた仏像です。
髪型ではなく、頭頂部に大きな飾りをのせた仏像です。

回廊のフレスコ画はかなり状態よく残されています。
仏陀の生涯などがここには描かれているようです。

明らかに回廊の途中がレンガによって閉ざされているところがあります。
この先の内部構造はどのようになっていたのでしょうか?

やはり2階には上がれません。
2016年からはどこの寺院や仏塔でも、気軽に上層部に上がることは禁止されてしまい。
スラマニ寺院は2015年段階から登れませんでしたが、他の寺院や仏塔は2015年段階ではかなり上ったりすることができたので、ある意味ラッキーでした。

最後の南向きの仏像だったと思います。
こちらはまさかのハイブリッド型w
黄金の仏像と色鮮やかな仏像が融合されています。

そしてフレスコ画の数々。

このスラマニ寺院のさらに良いところとしては、回廊に差し込む光の加減が抜群だということです。
写真好きな方にはたまらない構図かもしれません。

いかがだったでしょうか。
非常に見応えのある寺院だったのではないでしょうか。
2021年現在、軍政によるミャンマーの掌握、そしてコロナ禍による影響などで、ミャンマーは訪れることが難しい国となってしまいまいした。
一日も早く、そういった状態が解消し、再びこの素晴らしいスラマニ寺院に訪れることができる日を待ち遠しく思います。