スリランカといえば仏教の信仰が厚い国です。
そのため、国内各地には仏教の聖地たる場所がたくさん残されているのです。
たとえば、キャンディにある仏陀の歯がおさめられたいるという仏歯寺。
黄金の仏像がおさめられているダンブッラの石窟寺院。
多くの石仏が祀られているポロンナルワなどですね。
そして、文化三角地帯にあるアヌラーダプラにも多くの仏教遺跡が残されているのです。
今回紹介しているアヌラーダプラにあるスリー・マハー菩提樹もそのような仏教の聖地となっている場所の一つです。
菩提樹といえば、仏教の開祖である仏陀がその根元に座り悟りを得た樹木です。
そして、実際にそこから分け木がスリランカのアヌラーダプラにまで運ばれ、この地に根付いているのです。
そのため、国内の仏教信仰者はもちろん、国外からも多くの人々がこの場所訪れ熱心に祈りをささげているのです。
というわけで、今回のわきみちは、
スリランカのアヌラーダプラに関する記事です。









スリー・マハー菩提樹
スリー・マハー菩提樹は、アヌラーダプラにあるイスルムニヤ精舎から北へ1kmほど進んだところにある菩提樹を擁した建物です。
菩提樹といえば仏教の聖地。
アヌラーダプラが仏教聖地であるとうことしっかりと印象付ける場所ですね。
このスリー・マハー菩提樹は、樹齢が2000年をこえているものの、今もなお青々と茂るその姿は、巡礼者たちの祈りを受け入れ続けています。
スリー・マハー菩提樹は紀元前3世紀(紀元前288年)に、インドのマウリア朝アショーカ王の王女であったサンガミッター王女によって、運ばれてきたものです。
もともとはインドの聖地ブッダガヤにあり、仏陀が悟りを開いたとされている菩提樹の分け木がここに運ばれてきて、当時の王であったデーワーナンピヤ・ティッサ王によって植樹されたものといわれています。
これは、人間の手で植樹され、今もなお残っている樹木の中では最古のものであるとされています。
長らくは菩提樹だけがこの地にそびえたっていましたが、野生動物から荒らされる被害の可能性がありました。
そのため、19世紀に入ってからは、菩提樹保護のために、現在のような石台や鉄柵、白壁が設けられました。
アヌラーダプラの中でも信仰者にとっては大事な場所であり、多くの巡礼者が必ずといっていいほどこの場所にやってきて、熱心に祈りをささげている姿を見ることができます。
アクセス
イスルムニヤ精舎から北へ1kmほど進んだところにあります。
しかし、スリー・マハー菩提樹のある一角は全て壁で覆われており、南側の入口からも入れるような感じはしたのですが、正規には北側の入口から入ったほうがよさそうであったため、自分が訪れたときには北側入り口から入りました。
スリー・マハー菩提樹へ行ってみた
それではスリー・マハー菩提樹へ行ってみましょう。
スリー・マハー菩提樹は、地図等で見ると菩提樹のエリアだけがポツンと存在しているように見えますが、スリー・マハー菩提樹のある一角全てが壁で囲われているため、どこからでも入れるというわけではありません。

実際に周囲を歩いて入り口を探したのですが、どうも北側にある入り口から中に入るのが正規のルートの要でした。
北側からスリー・マハー菩提樹に向かうと、その手前にはローハ・プラサーダ(黄銅宮殿)があったとされる跡が残っています。

宮殿跡には無数の柱が残されていました。
中に入ることはできない場所です。

周辺にはサルがたくさん生息しており、休息する人々共にゆったりと過ごしているのが見えます。

そしてこちらがスリー・マハー菩提樹の入り口です。
この一角は周囲を壁で囲われているため、必ずこの入り口から入る必要があります。


内部に入るとスリー・マハー菩提樹の石台が見えてきます。
現在は席台の上にあり、白壁と鉄柵で囲われています。




石台の入口にはやはりムーンストーンが設置されています。

スリー・マハー菩提樹の周囲には仏教関係の建物や展示物があります。

スリー・マハー菩提樹には入り口から入るとすぐに下足を預ける場所があるので、全区域を裸足で歩かなければなりません。
そのためにも、スリー・マハー菩提樹の周囲には人工芝が敷かれており、参拝者たちはここを通って参拝していきます。



次から次へと白い装束を身にまとった信仰者たちがたくさんいます。
いいかがだったでしょうか。
インドに行かずとも、仏陀が悟りを開いたという菩提樹を参拝できるということで、スリランカに訪れた場合は外せない場所でありますよね。