426【スリランカ紀行】古都ポロンナルワ、シンハラ王朝時代の城壁に囲まれた遺跡群『クワドラングル(Quadrangle)』

世界の世界遺産(World Heritage)
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今回はスリランカの世界遺産都市ポロンナルワの遺跡の紹介です。
ポロンナルワの紹介も増えてきましたが、なかなかに広い遺跡地区の中には、まだまだ見どころがたくさんあります。

また、自分がこのポロンナルワを回った時は、自転車で全てを回ったので、かなり細かいところまで見ることができました。
そんなポロンナルワの遺跡地区のほぼ中心部にあたるところに、大小様々な遺跡が集まった広い場所があります。
正確に四辺形になっているこの場所はクワドラングルと呼ばれています。
ここは元々は、寺院があったところと言われており、仏教を古くから信仰しているスリランカでは特別な場所であったようです。

というわけで、今回のわきみちは、

【今回のわきみち】
  • 仏教に関する数々の遺跡が密集したクワドラングル。ポロンナルワに着いたらまずここにいってみるのが良いでしょう。

スリランカのポロンナルワの世界遺産に関する記事です。

382【スリランカ紀行】見事な石像の残る世界遺産ポロンナルワを代表する『ガル・ヴィハーラ』
今回はポロンナルワについて初めて取り上げてみたいと思います。ポロンナルワは、11世紀にアヌラーダプラから遷都された都市であり、250年近くシンハラ王朝の首都として存在し続けました。今回紹介しているガル・ヴィハーラは、ポロンナルワを代表する一枚岩に彫られた4体の仏像が有名な場所なのです。

クワドラングル

ポロンナルワの宮殿の北側、遺跡地区のチェックゲートから入るとすぐに見えてくる場所が、今回紹介しているクワドラングルです。
クワドラングルとは四辺形という意味であり、この場所が四方を城壁に囲まれた方形の形をしている場所であることからこの名前で呼ばれており、寺院などの名前というわけではありません。

ここは元々は、古くはシンハラ王朝時代に仏歯寺があったところであり、現在のスリランカの都市キャンディのように、仏教の聖地として崇められていた場所でもありました。

そんな城壁の内側には、仏教寺院に関する数々の遺跡が残されており、ここをみるだけでもかなりのボリュームのある場所になっているのです。

それでは、そんなクワドラングルにある遺跡を順番に紹介していきたいと思います。
なお、今回は、クワドラングル敷地内を南から入り、時計回りに回ってきたので、その順に紹介をしていきたいと思います。

アクセス

ポロンナルワ遺跡地区に入ってすぐにある宮殿のすぐ北側にあります。

クワドラングルへ行ってみた

それではクワドラングルへ行ってみましょう。

相変わらずポロンナルワの遺跡地区は、道路がよく整備されているので、自転車で回っても快適に散策することができます。

シヴァ・デーワーラヤNo.1

こちらはまだクワドラングルではありません。
遺跡地区の入り口ゲートから突き当たり左側にある13世紀頃の建物の一つであるシヴァ・デーワーラヤNo.1というヒンドゥー教寺院です。

ポロンナルワというと仏教遺跡地区ですが、その中にヒンドゥー教寺院があるというのはなんとも不思議な感じがします。

内部にはリンガがあります。

そんそシヴァ・デーワーラヤNo.1寺院のすぐ北側に今回の行き先である、クワドラングルがあります。

クワドラングル

シヴァ・デーワーラヤNo.1寺院のすぐ隣にあるこの階段を登るとその先がクワドラングルです。

上りきると、眼前に遺跡群が広がります。
では、クワドラングルを回ってみることにしましょう。

トゥーパーラーマ

クワドラングルに入ってすぐ左手に見えるのが、トゥーパーラーマです。
この時(2017年)時は、補修工事中でしたが、現在はどうなっているでしょうか。
少なくとも2019年時点ではまだ工事中だったようです。

ここはクワドラングルの中でも珍しく、屋根まで残る建物ですが、仏堂の建物です。
重厚な壁と屋根に囲まれたその中には、仏像がおさめられていますが、その保存状態はなかなか規模しいものがありました。

内部は非常に暗い造りになっているのですが、いくつか小さな小窓が付いており、朝夕になるとここから太陽の光が入って、それがちょうど仏像の顔を照らすように設計されているのだそうです。

かなりしっかりと補強工事がなされているようなので、またしっかりと伝統は受け継がれ続けていきそうですね。

菩提樹跡

トゥーラーパーマの北にはかつて菩提樹があった跡が残されています。
しかし、上の写真のような状態のため、元々はどのような作りであったのかはよくわからない状態になっています。

ラター・マンダパヤ

菩提樹跡のさらに北には、ラター・マンダパヤという、ハスの茎をかたどっているという石柱が立つ場所があります。
ここには建物があったそうなのですが、当時の王が僧侶の読経を聞く場所だったそうです。

小仏像

ラター・マンダパヤのすぐ東隣には、小さな仏像が雨ざらしの状態で立っています。
ここにもかつては建物が存在したのでしょう。

仏陀像跡

ラターマンダパヤの北にあり、クワドラングルの北西にあるのが仏陀像跡です。
今は何もないこの場所ですが、かつてここには大きな涅槃像があったとされる石壇が残されています。

城門

クワドラングルの西側にある城門跡です。
今は建物は残っていませんが、なかなか重厚な造りであり、かつてはクワドラングルにやってくる人々を厳かな雰囲気で迎え入れていたのでしょう。

アタダーゲ

仏陀像跡のすぐ東隣にあるのが、アタダーゲです。
その歴史は古く、11世紀に建てられたとsれており、当時は柱の上に木造の建築物があり、そこに仏歯が奉納されていたと伝えられています。

アタダーゲに入ってみたいと思います。
もちろん、ムーンストーンのところで靴は脱がないといけません。

奥まで入ると、片腕の取れた仏像が立っていました。

その横には、仏像の足だけが残されています。

すぐそばに倒れた仏像が立てかけられていました。
やはり屋根もない場所ではなかなかに風化もしやすいため、管理は難しそうです。

ハタダーゲ

アタダーゲのすぐ東隣には、クワドラングルの中でも大きなハタダーゲと呼ばれる仏歯寺跡があります。
ここは12世紀に建てられた場所であり、碑文や彫刻が残っていて、その様子を見ることができます。

こちらも中には仏像跡がありました。
先程のアタダーゲに比べると壁や地面は良い状態でした。
しかし、いかんせん屋根がないので、そこは懸念点かなと思われます。

ワタダーゲ

ハタダーゲの前には、クワドラングルでもっとも大きな円形の仏塔であるワタダーゲがあります。
四方向から入ることができ、それぞれムーンストーンとガードストーンがみられます。
かなり原型をよくとどめている場所であり、クワドラングル観光の中心の場所でもあります。

ここはその保存状態からは想像できませんでしたが、7世紀とかなり古いものであるらしく、元々は僧院の一部だったのではないかとも言われています。


円形の建物の中には、座仏像が見えます。

数多くの柱に囲まれていますが、ここには当時、木造の建物が建てられていました。

参拝者が非常に多く、座仏像もよく手入れがなされていました。

ワタダーゲからみたハタダーゲです。
クワドラングルの中でも高い位置にあるため、周囲の様子もよくわかる場所です。

円形になっているため、ここをぐるっと回ると、クワドラングル全景の様子が一目瞭然です。

ムーンストーンも非常に状態良く残っています。
アヌラーダプラのムーンストーンとは少し絵柄が異なるそうです。

ガルポタ

ハタダーゲの東側には、巨大な石碑ガルポタが残されています。
10m近くもあるかと思われる大きな意思には、ポロンナルワの歴史のことや、周りの小国のことなどが書かれているのだそうです。

集会場

ガルポタの北側にある集会場と呼ばれているところです。
ここは、見ての通りほとんどどのような建物であったのかがわからないくらい原型をとどめていない場所でした。

サトゥマハル・プラサーダ

最後はクワドラングルの北の端にあるサトゥマハル・プラサーダです。
ここはクワドラングルで唯一高層の建物になっており、7階建ての建物です。
タイの寺院と似ていることから、タイに関連があるものと考えられ、同じく仏教国であるタイやビルマとの僧たちの親交がうかがえる建物なのだそうです。
北の端にあることから元々は防衛用に使われていた塔だろうと推測されています。

いかがだったでしょうか。
ポロンナルワでまず訪れることになるであろうクワドラングルを今回は紹介しました。
一つのエリアにこれだけの遺跡が密集しているため、見どころが盛りだく団の場所です。
ポロンナルワに行った時には、まずはここを訪れて、その歴史を体感してみてください。