428【インドネシア紀行】インドネシア発のチョコレートブランド。まだまだ世界には様々なものが隠されていそうです『ダリK』

食巡り(Food/Makanan)
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みんなが大好きチョコレート
そのチョコレートは何から作られていますか?
もちろんカカオですよね。

ではそのカカオはどこからきているのでしょうか。
残念ながら日本では栽培が難しい(一部沖縄では作られたりしているのだそうですが。)ため、どうしても輸入に頼らざるを得ません。
ぱっと思いつくのはどこでしょうか?
まずは商品名にもなっているガーナでしょうか。
あとはコートジボワールなど、基本的にはアフリカの国々が思いつくことでしょう。
または、エクアドルやベネズエラなどの南米の国々でしょうか。

では、世界のカカオ生産量ではどうなのでしょうか。
実は、世界のカカオ生産量で見ると、日本の輸入先のランキングとは異なる結果が見えてくるのです。
そこで番狂わせになってくるのが、今回紹介しているインドネシアのカカオなのです。

実はインドネシアのカカオ生産量、世界2~3位規模のとてつもない量が生産されているのです。
しかし、インドネシアにカカオのイメージがありませんよね。
そこには理由があったのですが、その理由に目を付けたある日本の企業がインドネシア産のカカオに世界の目が向く動きを始めたのです。
では、この日本の京都の企業『ダリK』は一体インドネシア産カカオのどこに注目したのでしょうか。

というわけで、今回のわきみちは、

【今回のわきみち】
  • みんなが幸せになるためのフェアトレードを実現しようとしている日本のとある企業について調べてみよう。

インドネシアの食に関する記事です。

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インドネシア産カカオ

インドネシアでカカオ?
あまりイメージがありませんよね。
ところが、インドネシアのカカオ生産規模は世界的にみても2~3位の規模のものなのです。
なぜ、これほどインドネシアにカカオのイメージがないのでしょうか?

インドネシアのカカオ生産の課題

インドネシア産のカカオがこれほど知られていないのには実は理由があったのです。

品質がよくない

インドネシアのカカオは、そのほとんどが小規模農家によって栽培されています。
そのため、カカオだけではなくいろいろな農作物を同時に栽培しているため、カカオ栽培にだけ注力してこなかったということがあります。
また、大企業が持つようなカカオ栽培のノウハウや、広大な土地で単一栽培できていなかったこともインドネシア産カカオの品質に結びついてしまっていました。

発酵のプロセスを知らない

カカオをより香り高く、味わい深いものにするために必要な工程が発酵なのだそうです。
この発酵の工程を農家が行わず、そのままの状態で出荷していたことからインドネシア産カカオは、イマイチといった認識につながっていました。

カカオ取引の不公平

これはカカオ農家が原因ということではありませんでした、カカオ自体を買い上げる欧米の市場でその価格は決められます。
しかし、前述した発酵のプロセスがあってもなくても、取引価格にさほどの影響がなく、安く買いたたかれているという現状があります。
そのため、農業従事者の生産意欲向上につながらないという課題がありました。

チョコレート以外の用途に使われている

インドネシアのカカオがこれほど注目されていなかった中であっても、世界的には2~3位規模の生産量がある。
では、どこに需要があったのでしょうか。
実は、カカオ加工品としての需要があったため、これほど多くの生産がなされていたのです。

例えば、カカオ豆の資質成分であるココアバターとそれを用いた加工品でした。
食品にも使われていましたが、それ以外にも化粧品などにも使われたりしているのだそうです。

こういった課題があったため、インドネシア産カカオはなかなか陽の目を見ませんでした。
しかし、2011年、日本のとある企業がこのインドネシア産カカオに目をつけ、それを用いてチョコレート業界に革命をおこそうとし始めたのです。

ダリK

インドネシアの主要なカカオ産地は、インドネシア中部にあるスラウェシ島です。
ダリKの名前の由来は、『ダリ=~から』とスラウェシ島の形『K』から来ています。

このスラウェシ島から、カカオを通して世界を変えるというのが、ダリKのコーポレートスローガンなのだそうです。

ダリKは前述したインドネシアのカカオの課題に挑戦し、チョコレートを通して、生産者も加工者も消費者も、そして環境も、全てにWin-Winな関係を作ろうとしています。

ダリKが取り組んだこと

では、ダリKは、どのように課題に対してチャレンジしてきたのでしょうか。

発酵のプロセスを教える

まずは、カカオ豆の加工工程である発酵のプロセスを教えたのだそうです。
それまでのインドネシアカカオ農家は、この発酵を行わずにカカオ豆を出荷していたのだそうです。
発酵を行うことによって、同じカカオ豆であっても、より香り高く品質の高いカカオを輸出できるようになったのでした。

しかし、ここでまたもう一つ課題が明らかになったのだそうです。
その課題としては、発酵させてもさせなくても、取引の段階でほとんど変わらない価格でしか買い取ってもらえなかったのだそうです。
そこでダリKはここに対しても挑戦することとなります。

一歩先に進んだフェアトレード

フェアトレードという言葉を知っているでしょうか?
生産者に対して公正な価格を支払うことで、生産者の生活向上も視野に入れた取引のことです。

単純に考えると、生産者に対して通常で買い取る価格より高い価格で買い取ることで生産者たちの生活もより豊かに・・・と考えてしまいますね。
しかし、ダリKはそうはしませんでした。
生産者が何も努力しなくても、高くカカオを買い取ってくれる。
そのやり方に対してダリKは持続可能性を感じなかったのです。

ダリKのとったやり方とは、より品質のよいカカオを生産することで、それに見合った価格を支払う、ということでした。
そうすることで、より品質の高いカカオを生産し、発酵などのきちんとしたプロセスを経ることでより品質の高いカカオを出荷できるようになり、それに見合った対価を得ることができる。
これこそがまさしく理想のフェアトレードではないでしょうか。

そのためには、農家への技術指導や、最終加工品であるチョコレートを農家に知ってもらう取り組み。
さらには、農家自身がチョコレートを加工する方法を伝えるなど、みんなが向上できる取り組みを進めてきているのです。

そして、契約農家と直接取引することで、中間業者を廃し、そこにかかっていたコストも契約農家に還元するようにしたのだそうです。

生産者は頑張れば頑張るほどよりよい生活につながる。
加工者は高品質なカカオを用いて魅力的な製品開発を行うことができる。
消費者はおいしいチョコレートを食べることができ、世界的な社会貢献もできる。

まさしくWin-Win-Winですよね。

いかがだったでしょうか。
このダリKですが、新しいフェアトレードの仕組みを実践している企業ということで、各方面からかなり注目を集めている企業です。
おそらくメディア媒体でも見かけることが増えてきているのではないでしょうか。
世界には目の付け所によって、まだまだ隠されたチャンスが隠されています。
そして、そこには、世界の人々がより幸せになる可能性も秘められているのです。

Dari K(ダリケー)
カカオの本当の魅力と人々の想いをインドネシアから。Dari Kは、インドネシアの最高品質カカオ豆を全て自社で調達し、チョコレートを製造しています。