アヌラーダプラは紀元前5世紀頃からスリランカの中心の都市として発展を続けていた街です。
その王朝は非常に高度な文明を持っていたとされ、約1400年間もの間栄えていた都市でした。
そのため、世界文化遺産にも登録されています。
そして、紀元前3世紀頃には、インドから仏教から伝わり、仏教にまつわる建造物が数多く造られていくこととなります。
そのような中で、最も古い建造物ともいわれているのが、今回紹介しているトゥーパーラーマ・ダーガバなのです。
スリランカに仏教が伝わって
間もない時期に造られた建造物であるため、この地で仏教文化がどのように花開いていったのかを今もなお伝え続ける貴重な遺跡なのです。
というわけで、今回のわきみちは、
スリランカのアヌラーダプラに関する記事です。









トゥーパーラーマ・ダーガバ
アヌラーダプラ中心部にあるルワンウェリ・サーヤ大塔から500mほど北のところに、緑生い茂る中にひっそりと小さなダーガバ(仏塔)が建っています。
こちらがトゥーパーラーマ・ダーガバであり、その中には仏陀の右鎖骨が祀られていると伝えられています。
幾多の石柱に囲まれたこのダーガバは、高さ19mの釣り鐘型の仏塔であり。真っ白く塗られた外観をしています。
その築造は紀元前3世紀ごろデーワーナンピヤ・ティッサ王の時代に建てられたものでした。
当時、インドのアショーカ王の息子であったマヒンダ王子によって仏教がこの地に伝えられました。
その時に、インドのブッダガヤから菩提樹の分け枝が運ばれ、今回紹介しているトゥーパーラーマ・ダーガバやイスルムニヤ精舎が建設されました。
そのためこのトゥーパーラーマ・ダーガバはアヌラーダブラでも最古のもので、スリー・マハー菩提樹に並ぶ聖地として地元の人々からあがめられています。
元々の創建当時は、乾草の山型であったものの、1840年に再建された際に現在の形になったのだそうです。
そして、そのダーガバは屋根があったらしく、それを支えるための石柱が現在も残っています。
アクセス
アヌラーダブラ中心部にあるルワンウェリ・サーヤ大塔から500mほど北のところにあります。
トゥーパーラーマ・ダーガバへ行ってみた
それではトゥーパーラーマ・ダーガバへ行ってみましょう。

門があったであろう場所を超えると、トゥーパーラーマ・ダーガバの敷地内に入ります。

こちらがトゥーパーラーマ・ダーガバです。
仏塔だけではなく、その周囲を白壁で囲われており、非常に美しい外観となっています。

近づいてよく見てみると、いくつかの石柱がダーガバを囲って立てられています。
当時はこれらの石柱が屋根を支えていたのだそうですが、現在は劣化も激しく、いくらかの石柱は倒れかけています。

こちらがトゥーパーラーマ・ダーガバ東側にある入り口です。
アヌラーダブラでも最古のけんぞうぶつであるこちらは、他の場所よりも参拝者は多い様子でした。

ダーガバ前には小さな仏像のある拝所が設けられていました。

こちらがダーガバです。

ダーガバの周囲には、このような小さな仏像が9か所設けられていました。

石柱もなかなかの高さがあります。
一緒に写っている人と比べるとその高さが分かりますね。

このように石柱に囲まれているダーガバです。
ダーガバ自体は19世紀に新たに再建されたものなので、石柱より高くなっていますが、建造当時には屋根があったことを考えると、どのような高さだったのでしょうか。

トゥーパーラーマ・ダーガバの周囲には小さなダーガバ跡も残されています。
こちらは、トゥーパーラーマ・ダーガバの北東位置にあるPadalanchana Chethiyaです。

敷地内南東位置には建造物跡が残されています。
ガードストーンやムーンストーンなど、スリランカでよく見られるものです。

奥には仏像が見えますね。





トゥーパーラーマ・ダーガバの西側に回ってみます。

こちらにも建造物跡が残っていました。
いかがだったでしょうか。
トゥーパーラーマ・ダーガバだけではなく、その周囲にはいくつかの建造物跡が残るなかなかに大きな敷地内にある遺跡でした。
非常に見どころも多いところですのでアヌラーダブラ観光の際にはぜひ訪れてみてください。