455【インドネシア紀行】次々と参入してくる新たな電子マネー市場。そして、スマホと結びつくことでかなりの活況を見せています。

インドネシア(Indonesia)
この記事は約5分で読めます。

インドネシアでは近年かなり電子マネーが活況を見せるようになっています。
スマホの普及と相まって、日常生活の中で電子マネー決済を使う人がかなりの数になっています。
また、実店舗での利用だけではなく、GrabやGo-jekといったデリバリーサービスでも広く活用されているのです。

その様子だけを見ていると、日本よりも幅広い世代で電子マネーが使われているように思えます。
そして、電子マネーの種類も年々増加してきており、各社乱立の様相を見せています。
おそらく、数年たてば、どこがイニシアティブをとって利用者が集約されていくかが分かるかと思います。
なぜこのように電子マネー状況が活況なのかというと、日本とは異なる状況があるのです。

というわけで、今回のわきみちは、

【今回のわきみち】
  • インドネシアに長くいくことがあれば、電子マネーを使えるようになっておいた方が圧倒的に便利なのです。

インドネシア生活についての記事です。

469【インドネシア紀行】東南アジアでは国境を越えて大きなシェアを獲得しているGrab。そしてインドネシアでももちろん人々のライフラインになっているのです
ジャケットに書かれている『Grab』。これはいったいなんぞや?と思われるかもしれませんが、これこそがまだ設立から10年であるにもかかわらず、東南アジア8カ国を席巻した配車サービス企業のGrabなのです。
443【インドネシア紀行】発展途上だから・・・ではなく、驚くほどの経済格差のあるインドネシア。しかしそれも次第に・・・
インドネシアに行ってみると、まず驚くのはやはりそこで働く人たちの賃金の低さではないでしょうか。日本人の賃金に比べると安すぎるなあ・・・これで生活できるのか?と思うかもしれませんが、実際インドネシアに暮らす人々にとってはこの金額で生活できてしまうのです。
414【インドネシア紀行】日本とは異なる携帯事情。しかしびっくりするほど携帯・スマホ普及が高いように見える理由はここにあった
若者から、そこらじゅうにいるドライバーたち。市場で見かける一般の主婦たちと、とにかくほとんどの人がスマホを所持していると言っても過言ではありません。これは何かあるのではないでしょうか?予想通り、インドネシアでこれだけスマホが普及しているのにはそれなりの訳があったのでした。
398【インドネシア紀行】インドネシアに来ても安心。ここでも手に入る安心の製品をピックアップしてみました。
海外に出ていくと、やはりあたり前ではない景色が広がります。日本とは異なる風景、町並み、人々。そんな中で今回は、海外で見かけるいろいろな製品にフォーカスして書いてみました。その中でも、インドネシアで安心して手に入る安心の製品の数々を今回はピックアップしています。
392【インドネシア紀行】もはや世界はAmazonだけではない。ここまで進んでいるインドネシアでのオンラインショッピング事情。
コロナ禍による自粛生活が長引くことで、一気に通信販売が一般化したかのように思います。それは日本だけに限った話ではなく、インドネシアでも同様の傾向が顕著になってきているのです。そんなに早く届くの?とも思いますが、私たちの想像を超えたほど発展を見せてきているのです。

インドネシアの電子マネー事情

インドネシアでこれだけ電子マネー状況が活性化しているのにはいくつかの理由があります。
日本でももちろん一般化してきていますが、インドネシアではそれよりもより強固な生活インフラになってきているのかと思います。

インドネシアで電子マネーが活況な理由

インドネシアで電子マネー市場が活況な理由はいくつかあると思います。

貨幣の信用

日本でなかなか電子マネーが普及しないのは、貨幣の信用が高いこともあります。
そのため現金主義の人がかなり多いということが普及の弊害であったりします。

その反面、日本ほど貨幣の信用という面ではインドネシアのルピアは低いということがあります。
そのため、現金より電子マネーでもいいかという状況が生まれやすいのです。

貨幣の桁が多い

インドネシアのルピアはとにかく桁が多い通貨です。
1円が131ルピアであるため、100円程度であったとしても10000ルピア。
10000円だと、1000000ルピア・・・ととにかく桁数が多いです。
そのため、多くのショップでは100Kなどといった表記が多いのですが、時に応じては細かい貨幣が必要になったりするのです。
そういったときに、細かい貨幣を用意するよりかは、電子マネーでデジタル的に処理したほうが圧倒的に便利なのです。

QR方式のため普及が容易

インドネシアの電子マネーはQRコード方式がほとんどです。
日本のFelica方式やNFC方式などの場合は、スマホ端末自体にそういった機能を導入する必要があるのですが、QRコード方式の場合、カメラ機能とアプリがあれば対応できます。

また、各店舗には、QRコードプレートと小型の処理端末さえあれば対応できます。
そのため、導入ハードルが非常に低いので導入しやすいのです。
かなり電子マネーが乱立しているので、実添付のレジには、電子マネーごとの処理端末がずらーっと並んでいる様子が見られます。

人口的な要因

そして、インドネシアの人口的な要因も大きな理由でしょう。
インドネシア単体で2億人以上もの人口を有する国であり、国内だけでかなり大きなマーケットを持っています。
また、その年齢分布が人口ボーナス期であり若い世代が多いことも、順調に電子マネー市場に流れていく理由でもあるのでしょう。

インドネシアの代表的な電子マネー

OVO

OVOは、電子マネーとして2016年という早い段階でサービス開始されました。
OVOの特に強みとしては、配車サービスのGrabと、オンラインショップサイトのTokopediaとの関係が強く、両サービスの基本的な決済方法として強固なものとなっています。

Go Pay

Go Payは、OVOと双璧をなす電子マネーで2016年からスタートした、おそあらくインドネシアの人々には最も利用されている電子マネーサービスです。
インドネシア発の配車サービスGojekの決済システムとしてスタートした経緯もあり、そこから各種サービスの決済手段として拡大指摘ました。
インドネシアの人々にとっては、OVOもしくはGo Payの両方を利用しているということが多いようです。

DANA

DANAは2018年と、少し後発になる電子マネーサービスです。
近年徐々にですが、使える店舗が増えてきており、大幅な割引サービスと共にプロモーションを仕掛けているところをよく見ます。
中国のAlibaba Groupとのつながりが強いそうです。

Shopee Pay

Shopee Payは、オンラインショップサイトであるShopeeの決済方法として2019年頃から盛り上がりを見せ始めています。
最初はサイト内の決済方法だけでしたが、だんだんと実店舗でも使えるようになってきました。
こちらもシェアを拡大するための大規模なプロモーションがよく行われています。

LinkAja

LinkAjaは、インドネシアの携帯電話キャリアであるTelkomselが展開していた電子マネーサービスであり、実は2007年頃からスタートはしていましたが、通信費支払いに主に使われていたようでした。
2019年からは、4つの国有銀行とテレコムセルそれぞれがもっていた決済サービスを統合し、新たに名称もLinkAjaとして本格的にスタートしていますが、OVOとGo Payの2強のスタートアップ企業のスピード感が半端ではなく、国営企業の意思決定のスピードでは追いついていないのが現状のようです。

いかがだったでしょうか。
インドネシアではQRコード型のこういった電子マネーサービスが全盛ですが、Felica/NFC型の近距離無線通信型のサービスはほぼありません。
日本では交通系のインフラに対応するためには、即反応するための近距離無線通信型が必要不可欠だった事情がありますが、公共交通がそこまで網羅されていないインドネシアでは現段階ではそこまで要求度の高くないサービスなのかもしれません。
しかし、首都ジャカルタでは地下鉄が開通し、首都が遷都となった場合には新たな都市づくりでは公共交通をまずデザインしていくことになるでしょう。
そうなったときに、近距離無線通信型のサービスのニーズが高ることで、電子マネー市場も大きな変革が起こることも考えられます。

なんにせよ、インドネシアの変革のスピードは恐ろしいものがあります。
この発展のスピード感は、発展を続けるインドネシアのような国ならではのものですね。