466【沖縄紀行】沖縄のグスクを心ゆくまで堪能できる沖縄の城の美。そして、まさかのあのドラマの撮影場所だったとは…『中城城』

日本の世界遺産(Japan Heritage)
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今回紹介している中城城は、世界文化遺産にも登録されている琉球王国時代から残るグスクの跡です。
沖縄でよくみられる曲線型をした石垣やアーチ門など、独特の特徴を存分に堪能できる城です。
また、東西に巨大な城郭であり、とても丁寧に再建されたり保存されたりしているため、とても見どころの多い城です。

そんな中城城なのですが、あることに気づいてしまったのです。
実際自分が訪れたのは2017年のことだったのですが、
2012年に某テレビ○京で放映されていたドラマ『勇○ヨ○ヒコと○霊の○
この第10話をオンデマンドサービスで何気なく見ていた時…

あれ??
この魔王の城…どこかで見たことが………!!

そうなんです。
このドラマ自体は中城城に訪れる前から見ていたのですが、中城城訪問後にこのドラマを見てみると…、完全に中城城でした。
あー、確かに魔王の城感出ているところがあったなあ、と。
それを知ってからは、沖縄の中でもかなりお気に入りな城になってしまったのです。

というわけで、今回のわきみちは、

【今回のわきみち】
  • 琉球時代からの由緒ある城。そんな城には、由緒ある歴史だけではなく、不思議な歴史の跡が今もなお残る城だったのです。

沖縄の城(グスク)に関する記事です。

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中城城

中城城(なかぐすくじょう)は現在の沖縄中南部、中頭郡にある山城跡です。
沖縄では城はグスクと呼ばれます。
所見だと、”なかじょうじょう??”となってしまうかもしれませんが、その読み方がまずは独特の文化を感じますね。

今回紹介している中城城は、14世紀後半ごろには徐々に郭が増築されていき、琉球王国の按司で築城の名手と言われていた護佐丸によって1440年にさらに郭が増築されて完成を見たことで有名な城です。

そんな護佐丸は、中城城に居を構え、勢力を伸ばしてきていた勝連城に居を構えていた阿麻和利との間に争いがが発生し、最中的には阿麻和利によって護佐丸は中城城内に包囲され、自害に追い込まれます。

中城城の縄張りは、南西から徐々に郭が増築されていった造りとなっており、最終的に護佐丸によって東の端にある三の郭・北の郭があります。
全部で6つの郭が東西に並んだ造りになっており、城の正門は西側の端にあります。
現在は石造りの門が残っていますが、当時はここの門の上には櫓が乗った櫓門であったのだそうです。
また、東の端にある北の郭には沖縄のグスクで見られるアーチ型に組んだ門があります。
このアーチ型の門ですが、この形にすることで強度が増すとともに、その外観の美しさも際立ちます。
幕末に、日本本土に上陸する前に琉球王国に立ち寄ったペリー提督が中城城を訪れ、このアーチ門を見て、その技術力の高さと美しさを称賛したと伝えられています。

そんな中城城の敷地内には、中城城とは別に謎の遺跡のような場所があります。
これについては、後程その写真が出てきたときに言及したいと思います。

アクセス

中城城は那覇から北東に約25kmほど行ったところにあります。

中城城へ行ってみた

それでは中城城へ行ってみましょう。

東西に長い中城城に訪れるには、現在は東側に駐車場があるため東側から入ります。
そして城内に入ると、敷地内に待機している送迎用カートに乗って、東の端から西の端まで移動します。
そこからは、中城城を見学しながら、東の入口まで戻ってくる見学ルートが整備されています。

それでは中城城敷地内に入っていきましょう……っ??

中城高原ホテルの廃墟

中城城の西の端には、謎の廃墟遺跡が広がります。
これは何なのでしょうか??

こちら実はもともとは中城高原ホテルという建物だったのだそうです。
1970年代前半に建築が開始されていたのだそうですが、建造後すぐにその建設をしていた企業が倒産したということがあったそうで、数か月だけ営業された後すぐに放置され、40年以上放置されて廃墟化していました。
2019年に解体されたたため、現在は残っていません。

実はこのホテル、当初の建設計画では現在の中城城の遺構の上に建造し、挙句の果てには天守まで設ける構想があったそうなのです。(沖縄のグスクには天守はないのですが・・・)
さすがに文化財保護の観点から反対にあって中止されたそうなのです、その話を進めたのが沖縄県の実業家・資産家であった高良一氏だったのだそうです。
とてつもない発想力と行動力ですね。
しかし、城の遺構が破壊されなかったのはなによりですが。

さらにその中城高原ホテルの廃墟前には日本軍の壕跡が残されています。
1945年に展開された沖縄戦。
もちろんこの中城城跡にも日本軍が駐留していたらしく、こういった壕が設けられていたのだそうです。
米軍の攻撃により日本軍は南下せざるをえなくなりますが、この中城城周辺にいた日本軍部隊も後に南側に追われていきます。
日本軍の中城城への滞在期間は短く、大規模な戦闘が中城城では行われなかったため、米軍の攻撃を受けたあとはあまり残らずに済んでいます。

正門

中城城は標高約160メートルの丘陵上にある山城です。
もともとの地形を生かしてグスクが築かれているのでしょう。

こちらが西側にある正門です。
もともとはこの門の上に櫓が乗った構造になっていたようです。
櫓門だったのですね。

中城城の碑です。
すぐ横にも日本軍の壕跡があります。

正門から中に入りました。
ここから階段を上り、一の郭を目ざします。

南の郭

階段を上っていくとまずは南の郭に到着します。

南の郭にはいくつか拝所があります。
上の写真は、御富蔵火神(うとうくらひぬかん)という拝所です。

こちらも拝所です。
小城ノ御イベ(くーぐすくのおいべ)というそうです。
読み方が難しすぎます。

こちらも拝所です、
雨乞イノ御嶽(アマゴイノウタキ)です。

一の郭

南の郭から一の郭に向かいます。
アーチ門によって郭が区切られていますね。
この門と、それに連なる西側城壁ですが、崩落の危険性が高かったため、平成23年から25年にかけて津見直しが行われたのだそうです。

現在、一の郭の南側に関してだけはまだ津見直しが行われておらず、この周辺の発掘調査の後に津見直しが行われる予定となっているそうです。

正殿跡

一の郭には正殿跡があります。
こちらに護佐丸などの城主が政務を行っていたと考えられています。
ここには明治の日本併合までは番所が置かれて、沖縄戦で焼失するまでは残っていたのだそうです。
しかし、その番所以前の護佐丸などの時代までの建物の記録は残されていません。
そのため、現在もなお調査研究が行われており、柱の跡や建物の礎石、石積みの跡などが見つかっているのだそうですが、ここに建てられていた建物自体が何度も建て直されたりしているようであるため、建物の全貌や年代などを正確に判断することがかなり難しくなっているのだそうです。

次は二の郭に移動します。

二の郭

城壁で囲まれたコンパクトな空間の二の郭です。

丘陵であるため、眺めも抜群ですね。

そしてこの一角。
この次の三の郭を見下ろすことができるのですが、ここがあのドラマの中で、ラバーガール演じるモンスターが○シヒコ一行を見下ろしていた場所なのです。

三の郭への道そして大井戸(ウフガー)

三の郭へ移動するには、二の郭の北側からぐるっとまわっていきます。

途中には大井戸(ウフガー)がありました。
下りて見に行ってみましょう。

けっこう下ります。

こちらが大井戸らしいです。
現在も水は張っていました。

三の郭

大井戸から再び階段を上り、三の郭に向かいます。

三の郭にやってきました。
上の写真のアングルがまさしく、○シヒコ一行が石垣の上のモンスターと対峙していた場所です、
非常にグダグダなやりとりだったことを覚えていますw。

北の郭

三の丸脇には、北の郭、そして裏門があります。
ここを超えると中城城駐車場に向かう道に出ます。

裏門から丘陵をくだっていくと一通り見学終了です。

いかがだったでしょうか。
東西に長い城郭であるため、西から東へと見学順路が組まれており、余すところなく中城城を見学することができます。
そしてなによりもその規模の大きさと、遺構の保存状態の良さが伝わったでしょうか?
沖縄の城郭というと首里城が真っ先に思い浮かびますが、その首里城からさほど遠くない場所にこのような素晴らしい城郭があるのです。
沖縄の楽しみ方がまた一つ増えたと思いませんか。