北海道の南東にある町、釧路。
道東では最大の都市である釧路は港町であることから魚介を楽しむのにはうってつけの町です。
また、釧路湿原や湖が点在するなど、自然に親しむことができる町です。
そんな釧路の町の木谷は、阿寒湖という湖があります。
ここは火山活動の結果できたカルデラ湖であり、その湖からは、湖の雄大な風景と、阿寒岳の景色も堪能できます。
また、特別天然記念物のマリモも見どころの一つですね。
そんな阿寒湖の近くにはとある集落があるのです。
ここは阿寒湖アイヌコタンといい、北海道でも最大のアイヌ集落であり、アイヌ民族が暮らし、その文化を守り伝えている場所なのです。
というわけで、今回のわきみちは、
北海道絡みの記事です。食に関するものが多いですね。















阿寒湖アイヌコタン
北海道の道東、釧路市の北端にある阿寒湖。
湖のすぐ南の阿寒湖温泉のすぐそばには阿寒湖アイヌコタンという場所があります。
ここは、現在もまだ36戸120名にのアイヌ民族が暮らし、アイヌに伝わる文化を伝え続けている集落なのです。
北海道の先住民族アイヌの人々の話は聞いたことがあるでしょうか。
永く北海道の大自然の中で暮らしていたアイヌ民族の人々は、森や川で野生の生き物を狩り、土地から得られる豊かな自然を採集しながらこの地で生きてきたのです。
明治政府によってアイヌ民族はと日本人と強制的に同化させられる同化政策がとられたため、伝統的な生活や習慣や文化は段々と薄れていってしまいました。
しかし、アイヌの文化や伝統を今もなお受け継いでいこうとする人々がまだまだ多くいるのです。
“コタン“という言葉が、アイヌ語で生活のための宅地を表しています。
コタンはだいたい数軒の家庭によって構成されており、場所によっては、十数軒、数十軒もの家が集まった大きな集落になることもあったのだそうです。
阿寒湖アイヌコタンは、現在ではアイヌ民族の伝統文化を見ることができる場所となっているのですが、もともとはここには大きなコタンがあったのではないそうです。
阿寒湖周辺に点在していたコタンが、一か所に集められたのだそうです。
その際に、阿寒湖一帯の自然保護活動に従事してきた財団によって現在の場所が無料提供され、阿寒湖周辺に暮らしていたアイヌ民族が続々と移住し、現在の阿寒湖アイヌコタンが形成されました。
この阿寒湖アイヌコタンでは、アイヌ民族の伝統を紹介するために、アイヌ民族に関わる様々なお店があります。
北海道ならではの自然の恵みを味わうことができるアイヌ料理の店や、伝統工芸であるヒグマなどの木彫り製品のお店、アイヌ民族の伝統舞踊を鑑賞できるシアターなど、充実した施設が立ち並んでいるのです。
アクセス
JR釧路駅から、車で北に80kmほどのところにあります。
阿寒湖アイヌコタンに行ってみた
それでは、阿寒湖アイヌコタンへ行ってみましょう。


こちらが阿寒湖アイヌコタンです。
坂の両サイドに20戸以上のお店が立ち並んでいます。
また、阿寒湖温泉のついでに訪れることができるため、夜になっても多くの観光客でにぎわっています。

早速ですがアイヌ料理を楽しみに民芸喫茶ポロンノに入りました。

こちらがメニューです。
アイヌ料理らしく、料理名だけではどんな料理か全くわかりません。
説明必須ですね。

こちらにもアイヌ料理の説明が書かれていました。

頼んだのはユックオハウのセットで、シカ肉のスープです。
また、鮭の塩辛めふんもついており、ならではのメニューですね。

これも頼んだのですが、何だったかは忘れてしまいました・・・。


店内は民芸品も所狭しと置かれています。

そして、名物の木彫りの民芸品ですね。

顔を模った木彫りが多くありました。

ふくろうの陶器の置物もよく見かけます。

それ以外にも二十数店の民芸品店があります。
同じ木彫りの作品だったとしても、店ごとにそれぞれ個性があります。
民芸品には、アイヌ文様の刺繍作品、ウッドクラフトやアクセサリー、アイヌ民族に伝わる竹製の楽器であるムックリなど、様々な民芸品がたくさんあります。

ムックリの実演もしてもらえました。

坂の上にはアイヌ生活記念館ポンチセがあります。
ここは、アイヌ民族の生活用具や衣服など、その暮らしぶりがわかる展示が行われています。

今回は紹介していませんが、アイヌ生活記念館ポンチセのすぐ北側には、阿寒湖アイヌシアター イコロがあります。
イコロの舞台上には水路があり、アイヌ民族独特の丸木舟が浮かぶ独特な形の舞台になっています。阿寒ここでは、「ロストカムイ」「アイヌ古式舞踊」「火のカムイの詩」といった舞台が演じられており、阿寒湖アイヌコタンの見どころの一つとなっています。
いかがだったでしょうか。
温泉としても有名な阿寒湖畔。
そして、温泉後にゆったりと散策できるこの阿寒湖アイヌコタンは、楽しみながらアイヌ民族の文化を学ぶことができるおすすめの場所でした。