いまもなお古き城壁によって守られた、ウズベキスタンはヒヴァにあるイチャン・カラ。
一歩中に入ると、一気に現代から雰囲気が変わり、世界遺産の街並みを楽しめるスポットとして有名ですよね。
おそらくヒヴァに観光に行くと、このイチャン・カラ内を見て回るのがほとんどになることでしょう。
では、ヒヴァにはそれ以外には見どころはないのでしょうか?
自分もヒヴァを訪れたときには、滞在した数時間のほとんどをイチャン・カラ内だけ見て回るだけに時間を費やしてしまっていました。
今思うと少しもったいなかったなあと思いますね。
そんな限られた滞在時間ではあったので、十分に歩き回ることができなかったのですが、ほんの少しだけイチャン・カラの外側も見て回りました。
現在のイチャン・カラの正門のように使われている西門。
そこから北に600mほど進んだところには、小さいながらも上品な雰囲気が漂う建物があります。
それもそのはず、ここはヌルッラバイという宮殿なのです。
じっくり見てみると、ウズベキスタンのイスラム様式があるのはもちろん、西洋洋式も垣間見ることができる建物であるため、それまで敢行していたイチャン・カラ内の建物群と比べると、異なった印象を強く受けたことを覚えています。
というわけで、今回のわきみちは、
ウズベキスタンのヒヴァに関する記事です。





ヌルッラバイ宮殿
ヌルッラバイ宮殿は、ウズベキスタンのヒヴァの街、世界遺産であるイチャン・カラの少し北にある建物です。
こちらも1990年に登録された世界遺産に含まれています。
20世紀初めごろに建造され建て物であり、当時の商人であったヌルッラバイ氏によって寄進された建物です。
外観はウズベキスタンでよく見られるイスラムの建築様式で造られているように見えます。
ところが一歩中に入るとその雰囲気は一転します。
目の前に広がる室内の光景は、それまでのどのウズベキスタンで見てきた建物とは異なります。
内部は全部で6部屋ある建物なのですが、その部屋も素晴らしく見事な装飾で溢れています。
陶器で造られたペチカというストーブ(日本の古くから伝わる歌でもありましたよね。)。
天井から吊り下げられた見事なまでのクリスタルのシャンデリア。
そう、そこはまるで西洋のような雰囲気を醸し出しているのです。
その様式は帝政ロシアの頃の様式なのだそうです。
ウズベキスタンがかつてはソビエト連邦を構成する一つの国だったからということもあるのでしょうね。
そんなわけで、このヌルッラバイ宮殿は、帝政ロシアとイスラムの折衷様式が見られる、イチャン・カラとは大きく雰囲気の異なる建物となったのです。
アクセス
イチャン・カラの西門から北に600mほど進んだところにあります。
ヌルッラバイ宮殿へ行ってみた
それでは、ヌルッラバイ宮殿へ行ってみましょう。

こちらがヌルッラバイ宮殿です。
イチャン・カラからは600mほどで到着します。
外観は、これまでにも紹介してきた、ウズベキスタンのイスラム様式ですよね。

正面から見てみました。
こちら側から見てみるとそれほど大きくないような感じもしますが、全容は、中庭を囲んだロの字型をした建物になっています。
自分が訪れたときには、あまり内部をじっくりとは回りませんでしたので、写真は本の少しになっています。
残念・・・。

ユネスコの世界遺産に1990年に登録されたことが描かれていました。
ウズベキスタンではロシア語の文字?が使われていますが、全くわかりません。
勉強せねば。
それでは内部に入ってみます。

さあ、どうでしょう。
外から見た雰囲気と全然違いますよね。
部屋全体が、壁から天井まで装飾で溢れています。
イスラムの雰囲気はそこにはありませんよね。
そして、この部屋の中央からつり下がっているのが有名なシャンデリアです。
これを見に来るだけでも訪れる価値がありますね。

こちらがペチカ(ストーブ)ですね。
壁に埋め込まれていいます。
まわりの装飾も見事ですね。

こちらもペチカであり、別の部屋にあったものです。
ところで、ヒヴァを回っていると、非常に暑い雰囲気のある町だったのですが、ペチカが必要なのか??
調べてみました。
確かに夏は暑く乾燥しているそうなのですが、大陸性気候のため、冬にはー20度にもなることがあったりするそうなのです!!
イチャン・カラだけを見ていると全くそんな想像ができません。
であるならば、ペチカは必要ですよね。納得です。
いかがだったでしょうか。
今回は世界遺産のヒヴァにありながら、他の建造物などとその様式が異なる建物、ヌルッラバイ宮殿を紹介してきました。
訪れるまではイチャン・カラしか下調べをしていなかったので、後になってから周囲にも面白そうなスポットがたくさんあることを知りました。
やはり下調べは大切なんだなあを後悔したものです。
そんな中でも、イチャン・カラと一緒に訪れやすいこのヌルッラバイ宮殿は、時間が限られている場合にもなんとか足を運ぶことができるスポットとしておすすめです。