529【インドネシア紀行】実は日本にも大きな関係がある!?今のインドネシアの礎となった『インドネシア独立戦争』

食巡り(Food/Makanan)
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現代、『インドネシア』という国名を聞くと、あーあそこね、といったようにこの国をイメージできると思います。
しかし、そんなインドネシアという国の歴史自体は、たかが70年ほどしかないのはご存じでしょうか?

インドネシアとなる前は、約340年もの間オランダによる植民地下にある東インドと呼ばれるエリアでした。
この国が今ある形に大きく変貌を遂げたきっかけとなるのが、第二次世界大戦後に勃発したインドネシア独立戦争です。
オランダによる統治、短期間の日本による統治を経たインドネシアの人々には、自分たちの国は自分たちで創り、自分たちで動かしていくという強い意識が芽生えていました。
自分たちの国を創るために戦った若きインドネシアの人々は、今もなおインドネシアの人々にとって誇りある存在として、人々からたたえられています。

というわけで、今回のわきみちは、

【今回のわきみち】
  • インドネシアを語るうえで欠かすことのできない敵視的な大きな事件。そして、日本もかかわりのない出来事ではないのです。

インドネシアの独立

植民地以前

インドネシア、第二次世界大戦前までは東インドと呼ばれたこの地域には、11世紀から16世紀ごろまでは、ヒンドゥー教王国が勢力を持つ島々でした。
ところが、インドネシアで採れる貴重な香辛料などの貿易をイスラム商人と行っていたことから、インドネシアでもイスラム教徒に改宗する人々が多くなり、そのほとんどがイスラム教徒となっていきます。
インドネシアは、一つの国ではなく、数多くの民族が存在し、小国が群雄割拠する地域だったのです。

西欧列強による植民地化

そんなインドネシアに、香辛料を求めるヨーロッパの国々がやってきます。
そんな中でオランダが17世紀初頭にオランダ東インド会社をジャカルタ(バタヴィア)に築きます。
ここを拠点にしてオランダは現在のインドネシアの地域に次々と手を伸ばし、植民地化していきます。
最終的には、現在の東ティモールである、ティモール島東部のみがポルトガルの植民地となり、そのほかの大部分はオランダの植民地となりました。

オランダの統治は巧みであり、小数のオランダ人が数多くのインドネシア地域に住む人々を支配するために、いくつかのエリアに分けて支配し、人々が団結をして独立運動につながらないような統治形態をとっていました。
そのため、いくつかの反乱はあったものの、300年以上ものオランダによる統治体制が維持されたのでした。

日本の上陸と第二次世界大戦後

そんなオランダによる統治が常態化していたインドネシアに新たな風を巻き起こしたのが日本軍でした。
日本軍はインドネシアのオランダからの解放を目ざして上陸。
1942年に瞬く間に、オランダ勢力を追い出し、そこから約3年間の日本軍による統治体制が築かれたのでした。
ところが、その体制は長くは続かず、太平洋戦争での日本の敗戦によって日本軍はインドネシアから撤退します。
そして、スカルノ初代大統領のもとに1945年8月17日、インドネシアとしてインドネシア独立宣言を発表し、独立を宣言します。

インドネシア独立戦争

ところが、日本軍が撤退したインドネシアには、再び植民地化を目論むオランダ勢力、そしてイギリス勢力もやってきたのです。

しかし、日本軍がやってくる前と後でのインドネシアの人々には、自分たちの国は自分たちで守り統治するという、民族意識が芽生えていました。
ただただ略奪されるだけではない、戦う術を覚えたインドネシアの人々は、インドネシアに残った約3000名の元日本国軍人とともに独立のために戦うことになるのです。

インドネシア独立戦争は、1945年から1949年の4年5か月もの間にわたって行われた戦争です。
再び乗り込んできたオランダと、日本などが残していった武器などで武装をしたインドネシア側とで戦いが繰り広げられます。

インドネシア独立戦争の結果、東南アジア諸国を植民地化することに対する国際的な非難があったことなどからも、オランダはインドネシアを再び植民地化することを断念します。
晴れて独立を手にしたインドネシア。
1949年には、インドネシア連邦共和国に。
翌年にはインドネシア共和国として、完全な独立を勝ち取るに至りました。

その後のインドネシアは、国内での共産党勢力との争いや、スハルト政権に対する大規模なデモ活動、また多民族国家であるが故の民族や宗教対立などが表面化していきます。
1999年には、かつてポルトガルの植民地地域であった東ティモールが独立。
同様の独立気運をまだ内包しながらも、インドネシアは今日に至っています。

いかがだったでしょうか。
日本とは全く無関係ではないインドネシア独立戦争。
今もなおインドネシアでは、独立記念日や民族融和の日には大々的に人々がそれを祝います。
自分たちの力で勝ち取った独立。
その重みを、約70年近く経った今も人々の心には強く根付いているのです。