バッチャン村は、ベトナム北部にある首都であるハノイ近郊にある小さな村です。
村全体の人口が5000人ほどの小さなこの村は、大勢の外国人観光客であふれる村なのです。
なぜそのような小さな村に人が?と思われるかもしれませんが、もちろんそれには理由があります。
この村が一大産業として力を入れているものがあるのです。
それが窯業、つまり陶磁器生産なのです。
一歩村に踏み入れると、そこら中に陶器・陶器・陶器!!
田畑に囲まれた周辺の中に、陶器だらけの光景が広がります。
特に、焼き物市場と呼ばれる陶器販売の店が連なる一画は見渡す限りの焼き物が並んでおり、ベトナムならではのお土産物を探すのであればとてもよい場所でしょう。
では、このバッチャン村の陶磁器の特徴や、なぜこの村ではこのように陶磁器生産が盛んなのでしょうか。
というわけで、今回のわきみちは、
ベトナムに関する記事です。









バッチャン村
バッチャン村はハノイからタクシーやバスを使って、20~40分ほどで到着できる場所にある小さな村です。
この村は陶磁器の村として有名であり、とにかく多くの観光客で日々溢れています。
村そのものは非常に小さく、田畑に囲まれた中にバッチャン村はあり、村のすべてを歩いて回っても30分ほどですべて回れてしまうほどの規模でしかありません。
現在は、村には約100軒の工房があります。
そして、村の人口が5000人余りであるうち、そのほとんどの人々が陶器づくりに従事しているのです。
そういった工房での窯業の様子を見学することもできますし、通りには所狭しと陶器が並んだお店が立ち並んでいます。
ベトナム各地に卸を生業としている店がほとんどなのですが、それと並行して観光客向けのお店も盛んです。
特に、バス停の近くにあるバッチャン焼き物市場は、観光客向けに100軒ほどの店が立ち並んでおり、生産地直売の陶器類を安く手に入れることができるのです。
では、なぜこの村では陶器類の生産が盛んなのでしょうか。
その興りは15世紀ごろであるといわれています。
陶磁器の生産に必要な材料である良い土壌があったことはもちろん、川沿いであったことから容易に運搬ができたことも、ここに窯業が根付いた理由であると考えられています。
元々は建造物を創るためのレンガ作りが盛んえあったバッチャン村。
その技術を生かして陶磁器の生産も始めたというのが興りなのだそうです。
バッチャン焼きは700年以上もの歴史を持っているのです。
そして、陶磁器を通じて16世紀ごろには日本ともかかわりがあったのだそうです。
このバッチャンで作られたバッチャン焼が、すでにこの時代に遠く海の向こうの日本にも輸出されていたのだそうです。
バッチャン焼き独特のトンボなどの絵柄などは日本人によって最初に依頼があった絵柄であるそうであり、この絵柄のついた陶器は日本で非常に好まれ、茶の席などでも愛用されていました。
そして、現在でもバッチャン焼きを代表する絵柄となっています。
そんなバッチャン村ですが、伝統を受け継ぎながらどんどん新しいことにもチャレンジしていっています。
デザインや種類なども年々増加しており、老若男女問わず楽しむことができる村となっているのです。
アクセス
ハノイから南東に約10km。車で約20分ほどで到着します。
バッチャン村 へ行ってみた
それでは、バッチャン村へ行ってみましょう。
(今回、写真は非常に古いものとなっています。現在は、観光客向けにかなりあか抜けた警官になってきているというような話も聞きます。)

バッチャン村ではたくさんの工房があり、陶磁器の生産の様子を見学することができます。

それぞれの工房では村の人々がほぼ総出で工房で働いており、いかにこの村の主要産業であるかがよくわかります。

制作の様子をこのようにたくさんの観光客が見学しています。
陶磁器の制作体験なども行っているお店もできてきているようです。
もちろん、陶磁器類を生産地で直接購入できます。
焼き物市場で、自分だけのお土産探しなど、時間を忘れてしまいそうですね。
いかがだったでしょうか。
ベトナムのハノイというと、街の雰囲気はどんどん近代化していっており、ビジネスの街という雰囲気が漂うようになってきています。
ところが、その周辺となると、まだまだ自然残る素朴な村々がたくさん残っています。
ハノイに訪れたときには、近代化したハノイを楽しむとともに、ちょっと足を延ばしてこういった伝統工芸に勤しむ村を訪れてみて、ベトナムに代々受け継がれてきた文化を体験してみたいですね。