南米に行くと、日本では見慣れない動物がたくさんいます。
今回は南米の国ペルーでのお話になるのですが、ペルーでは家畜として長い間飼われ続けている動物がアルパカです。
日本でも一時期CMなどにでたことがあったため、知っている方も多いかとは思うのですが、あまり詳しくはその生態について知っている人も少ないことでしょう。
動物園でもほぼみかけることはないため、いったいこの動物って何なの?となることと思います。
日本では非常に珍しい動物であるアルパカですが、ペルーなどに行くと全く別の話です。
ペルーの様々なところでこの動物を見かけることができるほど、一般的な動物なのです。
これだけペルーではどこでも見かけることができるアルパカ。
家畜であるということから、人間にとって一つの産業となりえる動物なのです。
では、アルパカとはどのような動物であり、人間はこの動物をどのように活用し、共存してきたのでしょうか。
というわけで、今回のわきみちは、
ペルーのクスコに関する記事です。





アルパカ
アルパカは、南アメリカ原産であり、この地域では家畜として一般的に飼育されている、ラクダ科に属する動物です。
その生息地域は、ペルーの南部やボリビア、アルゼンチンなどの3000m以上にもなる高地で放牧がおこなわれています。
家畜としての歴史は非常に永く、かつてのインカ帝国時代から飼育されています。
長く人間とともに家畜として共存してきた歴史があり、人間は主にその毛を利用してきました。
アルパカの毛を活かして衣類などを創ってきたため、人間が利用しやすい毛となるような品種改良が行われてきました。
このようにアルパカはその毛の利用が主な利用方法でしたが、これ以外にも様々な生活の場面で利用されてきました。
高地でもあるインカ帝国では、限られた物資しか手に入らない中でアルパカの存在は非常に大きなものでした。
糞は燃料として、毛や蹄などは楽器として、そして食用としても利用されていました。
食用としては現在も利用されており、豚肉に味が近い肉として現在も食されています。
こういった生活面での利用に限らず、宗教的な儀式などでも利用されてきました。
アルパカの近縁類には、アルパカ同様に家畜種として品種改良され、主に人間の荷物を運搬する用途で用いられたリャマ。
野生種であり、高品質な毛糸がとれるため、一時期はかなりの個体数減に瀕していたビクーニャと、グアナコなどがあります。
この中でもアルパカとリャマは家畜主として品種改良されてきた種です。
これらの動物もアルパカ同様に、同地域に手見ることができます。
ところがこれらのアルパカ、リャマ、ビクーニャ、グアナコですが、それぞれに特徴はあるのですが、観光客がぱっと見分けるのは非常に難しいです。
今回いくつかの写真を紹介していますが、どれがどれだったか間違えていたらモウシワケゴザイマセン・・・・。
アルパカは、日本では2000年代にクラレのCMに登場したことで一気にその知名度が膨れ上がりました。
覚えていますか?
アルパカに会いに行ってみた
それではアルパカに会いにいってみましょう。

このように現地の方々と記念撮影をするときに一緒に入ってきてくれたりします。
何もしなければ非常に大人しい動物ですが、危険を感じると唾液や未消化物を吐きかけ、恐ろしいほどの異臭を放つそうなので、優しく触れあいましょう。

家畜種の動物ですので非常におとなしいです。

場所は移動して、マチュピチュです。
この大人気世界遺産でもアルパカたちは放牧されています。
ただし、上の写真の左下の動物はリャマだと思われます。

これはアルパカです。
マチュピチュの断崖絶壁にいながら、のんびりと草を食べあさっています。

アルパカ、リャマだけではなく、ビクーニャもいます。

これはリャマか、アルパカのどちらかだと思われます。

場所は一転して、観光客向けにアルパカたちが放牧されている場所に移動します。

四角く土塀に囲まれたこの場所では、飼育されているアルパカたちに餌付け体験ができます。


周囲はこのように山に囲まれています。
山岳高地にのみ生息する生き物だというのがよくわかります。

こちらの見張り台から撮影しました。

とおてもひとなつっこいアルパカがのびのび過ごしています。

ここではクイ(テンジクネズミ)も飼われていました。
かれらも立派な家畜です。
食用の・・・。
以前紹介したことがありますが、クイはお客様をもてなす最高の料理。
もし、食べる機会があったら試してみてください。
フライドチキンですよ。


これはリャマですね。
アルパカと同じく家畜種の動物です。

これらはアルパカだと思います。
アルパカの毛は非常に伸びるのが早く、2年もすれば地面に到達するほどになるそうです。

これはリャマと子どものビクーニャかな?

さらに場所は変わってペルーの山岳にある町プーノです。
写真の通り4300mオーバーのとてつもなく酸素の薄い場所にあります。
が、アルパカにとってはおかまいなし。
平和そのものです。

ここではバザーが行われており、その周りをアルパカがうろうろ。

最後は、アルパカたちの飼育・保護をしている施設です。

アルパカがいますね。
白色っぽいのと茶色っぽいのによく出くわしますが、アルパカの毛の色は細かく分類すると25種ほどにもなるのだそうです。

これはリャマかな??自信はありません。

これはリャマですね。
アルパカとは耳の形が違います。

こちらはグアナコです。
野生種の生き物であり、今まで見てきた4種の中では一番すらっとしたイメージです。

こちらはアルパカです。
耳でなんとなくわかります。

こちらでは、それぞれの絵が飾られており、これを参考にしてなんとなく見分けながら見ていました。
いかがだったでしょうか。
世界各国には珍しい生き物はまだまだいます。
そして、その生き物がその土地に根付いていることにも、歴史や文化がそこには存在しているわけです。
日本ではなかなか見ることができない生き物に、これほど近くで触れ合うことができる。
旅っていいですね。