山から見える日本の絶景夜景スポットといえばどこを思い浮かべますか?
日本三大夜景にも数えられているほどの長崎県の稲佐山から見える夜景は忘れられない思い出になるそうです。
また、兵庫県の神戸の街を見下ろす麻耶山からの夜景も、遠く海をバックにした夜景が何とも言えないですね。
そして、日本の北の端にも日本を代表する夜景を見ることができるスポットが存在するのです。
それが、北海道は函館にある函館山からの夜景です。
この函館山は陸繋島にあり、独特のくびれをもつ砂州の両側に海が広がり、その先にある半島の街の灯りと海とのコントラストが美しい、知る人ぞ知る夜景スポットなのです。
この函館山ですが、今でこそ夜景スポットとして人々から親しまれている場所なのですが、今から150年ほど前の戊辰戦争末期には、大きな戦いの舞台にもなった場所であり、その遺構が今もまだ残されているのです。
というわけで、今回のわきみちは、
北海道絡みの記事です。



















函館山
函館山は、北海道の南、函館市にある山です。
陸から突き出た陸繋ぎ島にあります。
約100万年前に海底火山の噴火による影響で島として誕生しました。
その後は長い年月をかけて土砂の堆積が起こり、砂州となって渡島半島と陸続きの陸繋島となりました。
この海に面した函館山は、周囲を見渡すには非常に良いポイントでもあります。
そのため、幕末・明治時代に勃発した戊辰戦争の最後の戦い、箱館戦争の戦いの場となったのでした。
旧幕府軍である蝦夷共和国の面々は、周囲を広く見渡し、攻撃の要となるこの函館山をいかにおさえるかは、戦況にも大きな影響を与えるものでした。
新政府軍による奇襲作戦によって函館山は占領されることになります。
新政府軍がこの函館山を抑えた後は、戦況は新政府軍が完全に有利に進めるようになり、最終的に旧幕府軍は敗戦を受け入れ、母子真相は終結することとなります。
そうして戦いの舞台となった函館山ではありましたが、明治後期に入ると、函館山への要塞建設が行われるようになり、20世紀初頭には、砲台や発電所、各方面の観測施設を備えた軍事要塞となってしまい、函館山の存在そのものが軍事機密となってしまいます。
ここから約半世紀の間は、一般の人々が足を踏み入れることができなくなってしまったのです、
そんな函館山が一般に開放されたのが第二次世界大戦後です。
函館山の要塞設備はアメリカ軍によって解体され、その後一般市民が足を踏み入れることができるようになります。
現在もまだ要塞跡、砲台跡などが残されて一部の施設は見学することもできるのだそうです。
現在の函館山には、山頂に向かう函館山ロープウェイと自動車用道路が敷設され、山頂には展望台も設置されました。
山頂から函館市が一方面を眺める夜景は絶景であり、函館山と半島を結ぶ砂州の上に広がるきらびやかな町並み。
その両側に広がる海とのコントラストは、函館山からの夜景ならではの眺めとして、全国的にも有名になっています。
アクセス
JR函館駅からは車で7分、その他市電(十字街駅)やシャトルバスなどのアクセス方法もあります。
函館山に行ってみた
それでは、函館山へ行ってみましょう。

函館山へは、市電の十字街駅から函館山ロープウェイの山麓駅へ向かいます。

ロープウェイに乗り、山頂駅を目ざします。

段々と、遠くに函館の市街地が見えてきます。

実はこのロープウェイの下にも、函館山にあった要塞関連の遺構が残されているそうです。

なお、山麓駅から山頂駅までは約3分で到着します。

函館山と、渡島半島とをつなぐ砂州がはっきりと見えてきました。
この眺めが函館の特徴ですね。

それでは法にある函館山山頂展望台にて、日の入りを待ちます。
この施設には、展望台だけではなく、レストランや土産物施設もあるのでゆっくり楽しめますが、場所取りもお忘れなく。

それでは、徐々に函館山からの夜景が変化していく様子をご覧ください。












いかがだったでしょうか。
日本に数ある夜景の中でも、なかなか特徴的な美しい夜景ではないでしょうか。
そして、町の中にはノスタルジックな建物もたくさん残る函館の街。
少し札幌を中心とすると移動が難しいエリアではありますが、北海道の中でもかなりおすすめの街ですよ。
首都圏からは、新たに開通した北海道新幹線で訪れるのもよいでしょうね。
そんなタイムスリップしたような街並みを眺めながら、最後のこの函館山での夜景を見ると、その日一日の函館での思い出がたくさんよみがえってきそうですね。