544【インドネシア紀行】世界最大のイスラム教大国インドネシア。しかし、ここに至るまでは、そう単純なことではなかったのです

インドネシア(Indonesia)
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世界で最もイスラム教徒の多い国は
どこと答えますか??
イラン?イラク?エジプト?
おそらく、中東の国々の名前が出てくるのではないかと思います。
しかし、実はそうではないんです。

じゃあパキスタン?ウズベキスタン??
いやいや、南アジアでも中央アジアでもないのです。

じゃあどこ???
となると、実は東南アジアのインドネシアが世界最大のイスラム教徒がいる国なのです。
その数なんと2億人!!
意外と日本から身近なところにあるのです。

日本に住んでいるとなかなかイスラムの国の雰囲気がわからず、テレビなどの多少偏った情報によって、イスラム教=怖いという印象を持つ人々が多いことも確かです。
しかし、実際にイスラムの国に行ってみると、最初は驚くことが多いかもしれませんが、宗教が人々の生活に当たり前に根付き、それまでもっていていた固定観念など吹き飛んでしまうことでしょう。

では、インドネシアがイスラム教最大の国という印象がなかなか思いつかないことには、おそらく理由があると思います。
そうというのも、インドネシアの地域で古い時代からイスラム教が根付いていたのかというと実はそうではありません。
様々な世界の主要な宗教がこのインドネシアの地域にやってきて、長い年月をかけて勢力図を塗り替えていき、今現在に至るわけです。
では今回はそんなインドネシアの宗教の変遷について書いていきたいと思います。

というわけで、今回のわきみちは、

【今回のわきみち】
  • 世界最大のイスラム教国家インドネシア。しかし、実際にインドネシアに行ってみると、これまでの主要な宗教の変遷の跡が、いたるところに見られるのです。

インドネシアの宗教に関する記事です。

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日本人にとってはこの毎日礼拝をおこなうことがどんなものなのかなじみがないですが、もちろんその礼拝のやり方にはきまりがあるのです。そして、そのきまりを子どものころから学んでいくための教材がイスラム教国家にはたくさんあるのです。今回はそんなイスラム教の礼拝について、紹介していきたいと思います。

インドネシアの宗教

インドネシアには2021年現在、約2.5億人もの人々が住んでいます。
日本の約2倍ですね。
そして、そのうち約2億人、大体90%の人々がイスラム教を信仰しています。
そのほかには、約10%ほどがキリスト教を信仰しており、数%がヒンドゥー教を信仰しています。
仏教や儒教を進行しているものも若干名いるそうです。
逆に、インドネシアでは無信教の人はいません。
なぜかというと、宗教を推奨しない政治体制は共産主義思想の人々です。
インドネシアでは無信教であるということは共産主義者であるとみなされてしまい、ひどく罰せられれることもあるそうなのです。

といったように、インドネシアでは様々な宗教が信仰されています。
では、それぞれの宗教は、いつ、どのようにインドネシアの地域にやってきたのでしょうか。

仏教優位時代

インドネシアではその位置関係から、紀元前後ころからインドや中国とのやり取りがありました。
そのため、インドが発祥であるヒンドゥー教、そして仏教がまずはインドネシアにやってきて多くの人々に信仰されるようになります。
その中でも、仏教がまずはインドネシア地域では優位に立つことになりました。
そのため、5世紀ごろから9世紀ごろまでは仏教を国教とした小国がインドネシア地域内にたくさん興ります。
このころに建造されたのが、仏教寺院として世界遺産にも登録されているボロブドゥール遺跡なのです。
しかし、そんな仏教優位の時代も次の新たな宗教が入り込んできたことによって移り変わってゆくこととなります。

ヒンドゥー教優位時代

次に優勢になったのが、同じくインド発祥のヒンドゥー教でした。
最初は仏教がインドネシア地域では優勢だったものの、やがてヒンドゥー教が優位に立つ時代がやってきます。
この時代に造られたのが、ジョグジャカルタにあるボロブドゥール遺跡と並ぶ世界遺産であるプランバナン遺跡です。
しかし、このプランバナン遺跡はヒンドゥー教遺跡であるにもかかわらず若干の仏教的要素も持っていることから、インドネシアに当時仏教的な要素が根付いていたこともうかがえます。

インドネシア地域で優勢になったヒンドゥー教でしたが、その勢力は徐々に東へ東へ進んでいきます。
そして、バリ島に伝搬数ると、ヒンドゥー教の中心はバリ島に移り、バリ・ヒンドゥーとなっていきます。
ヒンドゥー教の中心となったバリ島。
しかし、その他の地域には、また新たな勢力がやってくることになるのです。

イスラム教優位時代

14世紀後半もなるといインドネシアの地域は、遠く西にあるイスラム商人との貿易が盛んになります。
そして彼らが貿易として持ち込んだものと同じくして、イスラム教の教えをインドネシアの地域に持ち込むことになるのです。
イスラム教への改宗の動きは驚くほどの勢いを持ち、あっという間に90%もの人々がイスラム教である現状を作り上げてしまったのです。

イスラム教が全盛となるまでは、ヒンドゥー教が優勢だったインドネシア地域。
しかし、イスラム勢力の力は大きく、ヒンドゥー教勢力はバリ島に逃げ込み、現在でもバリ島だけにとどまらざるを得ない状況になってしまいます。
そのため、インドネシアで信仰されているヒンドゥー教は、バリ・ヒンドゥーと呼ばれ、ヒンドゥー教の教えとバリ島の土着の信仰とが融合した教えとなっているのです。

欧州勢力が持ち込んだキリスト教

その後の大航海時代を経たインドネシア地域の植民地時代になると、欧州からのキリスト教の教えがやってくることになります。
ところがインドネシア地域ではイスラム教の信仰が根強く、その勢力範囲を変えるまでには至りません。

インドネシア地域の大部分を抑えたのがオランダ勢力。
ところが、ティモール島の東半分だけはポルトガル領になります。
このティモール島の東半分、現在の東ティモールにはキリスト教の教えが深く入り込み、玄座でも東ティモールの人々のほどんどがキリスト教信者となっています。

いかがだったでしょうか。
世界の主要な宗教が興亡を繰り広げたインドネシア。
こういった宗教の変遷を経て、今のインドネシアが出来上がっています。
そのため、インドネシアには様々な宗教のイメージが若干感じられるのではないでしょうか。
そんなインドネシアは今では敬虔なイスラム教国家。
もちろん日本とは異なる生活様式がそこいらにあるわけなのです。
インドネシアを訪れる際は、インドネシアの人々の生活をしっかりと尊重し、イスラム教のルールをしっかりと知ったうえで、オタ元朝できるような国と国との付き合いができるようにしていきたいですね。