551【ニュースあれこれ】シンガポールに原住民!!?今はもう忘れられてしまったオランラウト族の文化は意外な形で残っていたのです

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20世紀になり、民族というものがクローズアップされ、一つの民族だということで団結し現代の国々は独立した国家運営を行っています。
しかし、日本でも単一の民族の国家ではないように、大陸に渡り、他国と国境を共有するような国々に行くと、一つの国の中に多民族が暮らす国というのは多くあるわけです。
どのような地域においても、もともとそこに根付いていた民族がいます。
台湾であれば、中国からやってきた人々が多くなった今ですが、もともとこの島に住んでいた人々の末裔がまだまだ残っています。
オーストラリアやアメリカなどでも、問題は多々あるものの、もともと住んでいた方々と共に一つの国として成り立っています。

今回はとあるニュース記事で目に留まったものなのですが、シンガポールにもともと住んでいた民族オランラウト族についての記事でした。
シンガポールというと、かつてマレーシアから主に華僑の人々が分離独立し、成立した国であるということは知っていましたが、ここの先住民族についてはほとんど知りませんでした。
そこで、このシンガポールの先住民族であるオランラウト族と、その現在についてのニュース記事を紹介したいと思います。

というわけで、今回のわきみちは、

【今回のわきみち】
  • シンガポールの先住民族オランラウト族。その受け継がれてきた文化は、現在どのようになっているのでしょうか。

オランラウト族

シンガポールには先住民族オランラウト族という民族がすんでいました。
このオランラウト族ですが、シンガポール及びマレー半島周辺で漁業や海産物の収集を行って生活を行っていた民族なのだそうです。
オランラウト族がは歴史的にこの周辺海域の王国から重宝され、海洋警備や、港の経営などを行ったことで潤っていた民族でした。

オランラウト族は伝統的に海で生活を行っていました
マングローブで採餌と狩猟を行い、川や海で釣りをしていました。
この船乗りの民族について最小に触れられた資料は、14世紀頃に中国人旅行者がシンガポールに行ったことについて書いた書籍に残されています。

オランラウト族を現代に伝える食文化

そのような重要な海洋交易などを牛耳っていたオランラウト族ですが、時代が進むにつれて、その文化はマレー文化に融合されていきます。
シンガポールの工業化によって、1960年代から90年代にかけてオランラウト族を都市に定住させ、そのほとんどがマレー人として扱いました。
彼らが拠点としていた、シンガポール南海岸沖にあるスドン島は、かつてはオランラウトが住む島でしたが、現在は軍事訓練地域となり立ち入り禁止となっています。
また、彼らが使っていた言語もいつしか失われてしまいました。

現在では、オランラウト族の文化的アイデンティティを現在に伝える物理的な場所や言語は残っていません。
しかし、そんなオランラウト族の末裔たちは、自分たちが受けついできた文化を絶やしてしまうのではなく、数少ないオランラウト族の文化をつたえるものとして、オランラウト族の食文化を通して自分たちの文化が次の世代に受け継がれていくように取り組んでいるのです。

オランラウト族の食文化の特徴

そんなオランラウト族の食文化の特徴ですが、まずはその食材となるものは、伝統的な漁業と採餌方法によって得られた新鮮なシーフードがベースとなります。
それをスパイスで調理することによってできあがるオランラウト料理は、マレー文化に融合していく過程の中で、オランラウト族の子孫たちからでさえその内容は失われていってしまいました。
しかし、その源流は今もマレー料理としてシンガポールの屋台などで提供される料理の中に息づいているものもあるのです。
そんなオランラウト料理に光を当て、シンガポールのどこでオランラウト料理に由来される食を味わうことができるのか。
オランラウト料理という貴重な人類の遺産が失われないよう、伝統と文化を尊重する在宅フードデリバリービジネスが誕生したのだそうです。
これを活用することで、現在のシンガポールの中でオランラウト料理を見つけることができるのだそうです。

伝統的な調理方法、伝統的な材料の選択、伝統的な調理方法。
こういったことをしっかりと守り受け継ぐことで、伝統的な料理を維持しようとしています。

食文化と民族のアイデンティティ

オランラウト族の食べ物は、民族としての文化を残していくだけではなく、そこにオランラウト族がいたというアイデンティティを表現する具体的な手段の1つとしても考えられています。
そこには、オランラウト族の人々の知識と経験が受けつがれているのです。
そして、食べ物は海からの贈り物であり、海そして海の生き物たちを尊重し、自分たちが食べる分だけをとって、海とともに生きていく持続可能な生き方が反映されています。
また、オランラウト族の歴史を学ぶことで、この地域におけるオランラウト族の役割を学んでいくことにもなります。
シンガポール人はもっとオランラウト族について学びたがっているのです。

いかがだったでしょうか。
人類の歴史上ではこのように人々の記憶から消えていった民族は多々あることでしょう。
しかし、どういった形であれ、その人々が生きていたという証は何らかの形で残っているのです。
それらを丁寧に探し、深め、広めていくことは、現代に息づいている私たちが過去から学び、未来へつなげていくために大切なことではないでしょうか。

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