552【福岡紀行】1cmに100年。長い年月をかけて、カルスト台地の雨水によってつくられた『千仏鍾乳洞』

九州・沖縄地方(Kyusyu/Okinawa)
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山岳地帯が多くある日本列島。
小さな国土の中に平野部が非常に少なく、険しい地形がそのほとんどを占めています。
そして険しい山々があるということは、それに伴った自然の地形もたくさんあるわけなのです。
今回紹介しているのはとある鍾乳洞です。
鍾乳洞とは途方もなく長い時間をかけて石灰岩が地下水などの水によって少しずつ浸食されてできた洞窟です。
その中では、溶解した炭酸カルシウムなどが化学反応を起こして鍾乳石が育っていき、独特の自然が創り上げた芸術品なのです。
そのような鍾乳石は100年で1cmほどしか育つことはなく、そこに見えている光景からは積み重ねられてきた時間を感じます。

そんな鍾乳洞が日本各地にはたくさんあるわけで、各地域どこでも大切に管理され、一般に公開されているところもたくさんあるのです。
今回紹介している千仏鍾乳洞もそんな鍾乳洞の一つなのですが、こちらの鍾乳洞は1200mもの長さを一般の観光客が入場することができ、途中からはひざ下ほどまで浸かる水の中を進んでいくなど、ある種のアドベンチャー感が味わえる鍾乳洞なのです。

年中気温の変わらない鍾乳洞は、避暑にも避寒にもぴったり。
今回は鍾乳洞探検に行ってみましょう。

というわけで、今回のわきみちは、

【今回のわきみち】
  • 自然の創り上げた芸術品、鍾乳洞。長い長ーい、とてつもなく長い洞窟の旅へ出かけてみましょう。

千仏鍾乳洞

千仏鍾乳洞(せんぶつしょうにゅうどう)は福岡県北九州市にある国の天然記念物にも指定されている鍾乳洞です。
この鍾乳洞があるあたりは、カルスト高原である平尾台というところにあり、何千万年もの長い時間によってつくられた自然の地形であり、数々の丸みを帯びた石灰岩が露出した特徴的な場所となっています。
平尾台には、数多くの鍾乳洞があり、その中に一般公開されている鍾乳洞が3か所存在しています。
目白鍾乳洞、牡鹿鍾乳洞、千仏鍾乳洞が公開されています。
これらの鍾乳洞内では、現在でも水による石灰岩の浸食がゆっくりと進んでいます。
千仏という名前は、ここの南にある願光寺の末寺・千仏院からきていますが、千仏院は16世紀に焼失しています。

千仏鍾乳洞は、全長数kmであるといわれていますが、入口から1200m部分までが一般公開されています。
入口部分からはコンクリートで舗装されたところを歩いていくことになりますが、480m地点からは奥の細道という部分となり、湧水があふれる場所を歩いていくことになります。
ひざ下まで湧水につかることになるので、売店にて貸し草履を借りて(無料)水の中を歩いていきます
さらに進んでいくと900m地点までは照明が設置されているのですが、残りの300m区間は照明すらなくなります。
懐中電灯を持ちながら探検家の気分で残りの区間を進んでいくと、一般公開されている1200m地点まで到着することになるでしょう。
鍾乳洞内を往復すると普通であれば約40分で往復することができます。

千仏鍾乳洞内には様々な鍾乳石を見つけることができ、その形状などから様々な名称がつけられています。

アクセス

車で小倉南ICから20分程度で到着します。

千仏鍾乳洞に行ってみた

それでは、千仏鍾乳洞へ行ってみましょう。

日本三大カルストである平尾台へと向かいます。

到着しました。
ここは、写真のように丸みを帯びた石灰岩が数多く露出しているということで有名な場所です。

それではここから千仏鍾乳洞へと向かいます。

千仏鍾乳洞内の案内断面図です。
一般公開されている全長1200m部分までの名称などが書かれています。

それでは鍾乳洞内に入っていきます。

入り口は30mもの垂直部分の階段を下りていくことになります。

なかなかの光景です。

30m降りると一気に気温が変わります。
鍾乳洞内の温度は、夏はひんやりと、冬は快適であり、年中心地よい温度になります。

入り口付近には大きく成長した鍾乳石群が多数存在しています。

鍾乳石の説明がいたるところに。
前知識がない人もこれで安心です。

照明もあるのでどこに鍾乳石があるのかしっかりと観察できます。

鍾乳洞内の気温はこのぐらいになります。
夏場だと特に心地よさそうですね。










1cmに100年!!?
鍾乳石にいたずらなどは絶対にやめましょう。

さあ、いろいろな名称が現れてきました。
こちらは羊面岩であり、その名の通りなのだと思います。

そうこうしていると、480m地点の奥の細道という場所に到達です。
ここからは湧水の中を草履に履き替えて進んでいくことになります。

洞内は今もなお岩の表面を湧水が覆い、少しずつ浸食を進めています。

それでは道内の様子を撮影した写真をご覧ください。

900m地点まで行くと照明がなくなり、そこから先は懐中電灯を片手に進んでいくことになります。
この時は、最終地点に行かず、そのまま折り返しました。

洞内の壁面に落書きを見つけてしまいました・・・。
天然記念物に対して絶対に行ってはいけない行為です。
最低限のモラルは持ってもらいたいと思います。

いかがだったでしょうか。
これまでもいろいろな鍾乳洞などには行ったことがあるのですが、とにかく見れる範囲が非常に長い鍾乳洞です。
冒険家の気分を味わうことができる特徴が盛りだくさんであるため、子どもたちもドキドキしながら楽しむことができる場所ではないでしょうか。