558【ベトナム紀行】摩訶不思議な水のはられた舞台で演じられる人形たちのショー『タンロン水上人形劇場』

ベトナム(Vietnum)
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それぞれの国には伝統的な芸能がたくさん残されています。
日本でも、歌舞伎や能をはじめとした、人が演じる伝統的な芸能が長い歴史を経て今もなお受け継がれています。
世界に目を向けても、伝統的な舞踊や舞台演劇といったものがたくさん上演され続けていますね。

そんな日本には、人形を用いて演じられる文楽、人形浄瑠璃といった伝統芸能もあります。
この人形を用いた芸能ですが、日本のみならず他の国にも見られるのです。
インドネシアには人形を用いた影絵であるワヤンなどなど、いろいろと人形を使った伝統芸能は残されていますね。
今回紹介するのは、ベトナムの首都であるハノイで長く演じられ続けている水上人形劇です。
この水上人形劇なのですが、何が水上なのかというところなのですが、舞台上が水のはったプールのようになっており、人形の使い手が水中から水面にいる人形を操る人形劇なのです。
この一風変わった人形劇、いったいどういったものなのでしょうか。

というわけで、今回のわきみちは、

【今回のわきみち】
  • ハノイに1000年ほど受け継がれている伝統的な水中で演じられる人形劇を見に行ってみよう。

ベトナムに関する記事です。

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タンロン水上人形劇場

ベトナムのハノイに残る伝統芸能である水上人形劇は、多くの観光客たちから長く愛されているハノイを代表する観光スポットです。
水上人形劇というだけあり、舞台上は水がはったプールのようになっています。
そして、人形の使い手は水中から人形を操作し、水面を舞台にして人形たちが劇を繰り広げます。
この水上人形劇ですが、その発祥は11世紀ごろではないかといわれており、約1000年もの歴史を持つ伝統芸能です。
もともとは、かつての農民たちが収穫を祝う祭りのときに、水辺で演じていた人形劇から始まったといわれており、後にその農民たちの娯楽が宮廷の娯楽ともなり、伝統的な芸能として受け継がれるまでになりました。

そんな水上人形劇を見ることができる劇場が現在のハノイ中心部にあり、タンロン水上人形劇劇場と、ロータス水上人形劇場の2か所があります。
今回写真で紹介しているのはタンロン水上人形劇場であり、1956年にホーチミン氏によって建てられた劇場です。
すでに建てられてから60年以上もたつ劇場なのでかなり年季の入った建物になっていますが、何度も修繕を重ねながら今も毎日公演が行われています。

水上人形劇で演じられる物語は、どれも短いショートストーリーの物語が組み合わさった内容となっており、一般のベトナムの人々に受け継がれてきた民話や週間、神話のような話を、水面で面白い動きをする人形たちによって表現されてます。
また、舞台が水がはった状態になっているために、物語の中でもその水を生かした演出が多く取り入れられています。
タンロン水上人形劇場のすぐ南にあるホアンキエム湖に語り継がれる伝説などの演目も演じられています。

アクセス

ハノイの中心地、ホアンキエム湖のすぐ北側にあります。

タンロン水上人形劇場 へ行ってみた

それでは、タンロン水上人形劇場へ行ってみましょう。
今回はカメラの性能が良くないため、暗所の画像があまりよくありません。
しかし、なんとなく水上人形劇の雰囲気はここから感じ取ってもらえるのではないかと思います。

こちらが開園前の舞台です。
舞台上には大掛かりなセットが置かれています。

周囲にはベトナムの伝統楽器が演奏されています。

湖上で花火を使った演出です。

観客席から見た人形劇はこのような雰囲気です。
あまり後ろの方に陣取ると、人形劇なので何をしているかがわかりにくくなりそうでした。

短いお話が次々と上演されています。

複数の人形が出てきて淡々とお話は進められています。

水の中から動かされている人形たちです。

人型の人形だけではなく、動物の形をした人形も使われています。

こちらは鳥のようでした。
水の中から現れるような、水上であることを生かした演出が行われています。

今度は船も登場しましたね。
人形だけではなく、いろいろな登場人物がいますね。

そろそろ終盤です。
フィナーレに向かった演出が行われています。

最後には水中の演者たちも現れてフィナーレです。
一般の農民たちから始まった人形劇なので、見ているとなんとなくどんな内容のお話なのかがわかることでしょう。

いかがだったでしょうか。
毎日夕方から夜まで上演されているこの水上人形劇。
昼間は世界遺産などもあるハノイの街を堪能して、夜が近づくにつれてハノイに長く伝わる伝統芸能を楽しむ。
いろいろな楽しみ方ができるハノイの旅を楽しんでみませんか。