今回は日本三大がっかり名所シリーズです。
前回はがっかり名所、札幌市時計台を紹介しましたが、三大というだけあるので、あと2か所あるわけで。
今回紹介している高知市にあるはりまや橋は、いろいろな経緯があって、全国的に有名な橋であるものの、実際に現在残されている橋を見てみると、「がっかり・・・」してしまう人が多いのです。
なぜ、がっかりなのか。
一番がっかりのポイントは、なんといってもそのサイズ。
小っさ!
というのが素直な感想です。
実のところ、現在のはりまや橋として見られる橋はレプリカでつくられたものなのです。
では、本当のはりまや橋はどこに??
あるんですよ。
それも、すごく身近に。
今回は、この日本三大がっかり名所であるはりまや橋のこれまでの歴史と、現在のはりまや橋について紹介していきたいと思います。
というわけで、今回のわきみちは、
高知に関する記事です。



はりまや橋
はりまや橋は、播磨屋橋というのが正式名称であり、高知県高知市の中心部にある桁橋です。
実際に訪れてみると、10mもないくらいの短く朱色に塗られた橋がありますが、これは実はもともとあったはりまや橋を1998年に復元したレプリカです。
では、本当のはりまや橋はというと、そのすぐ東にある道路になっている場所なのです。
当該箇所に石でできた欄干があるのですが、こちらが本来のはりまや橋なのです。
その長さは約20mであり、なかなか貫禄のある橋なのですが、現在は国道が通る道路の一部となっています。
このように、こちらの道路側が本当のはりまや橋なのですが、復元された朱色の小さい橋の方が有名になってしまい、期待してやってきたのにその小ささや、レプリカ感から三大がっかり名所に数えられるようになってしまいました。
ところが、このはりまや橋なのですが、非常に由緒ある橋なのです。
この橋が設けられてのは江戸時代であり、豪商であった播磨屋と櫃屋とを隔てていた堀川の上にかけられた私設橋でした
当時は木製の橋だったため、火事で焼失したこともありましたが、架け替えられて明治期まで使われていました。
明治時代末期になると鋳鉄製の橋に架け替えられました。
ところが、高知市内の道路整備や、土佐電鉄の営業開始や延伸などによってはりまや橋周辺は大規模に開発されます。
昭和に入って鋳鉄製のはりまや橋は撤去されます。
その後は歩道と車道との間には朱塗りの欄干が設置されます。
その頃に橋の下を流れていた堀川は埋め立てられ、はりまや橋は橋跡となります。
平成に入った1998年委はその朱塗りの欄干も撤去され、石造りの欄干が設置され、現在に至ります。
その際に、すぐ西側のはりまや橋公園内に朱色の小さなはりまや橋が復元され、その下を人口の水路がながれるように整備されて現在に至ります。
この一私設橋であったはりまや橋が有名になったのは、よさこい節にその名前が登場するためです。
また、昭和34年にペギー葉山氏が歌う「南国土佐を後にして」が空前の大ヒットとなり、その歌詞の中にはりまや橋が登場したことから、一躍全国的に有名な橋となります。
♪土佐の高知の はりまや橋で♪
♪坊さんかんざし 買うをみた♪
この功績から、ペギー葉山氏は高知県名誉県人に。
そして、はりまや橋公園内に楽曲「南国土佐を後にして」の歌碑が2012年に建てられました。
その日からは、日中帯1時間ごとにペギー葉山氏本人の歌声が流れるようになっているのだそうです。
アクセス
とさでん交通桟橋線のはりまや橋停留場から徒歩すぐの場所にあります。
はりまや橋へ行ってみた
それでははりまや橋へ行ってみましょう。

はりまや橋公園は国道を挟んで東と西に分かれています。
東側にも水路が整備されており、市民の人々の憩いの場になっています。

鋳鉄製はりまや橋のレプリカです。
はりまや橋公園の国道の東側にありますが、こちらはあまり有名ではないのかな?

そして、国道に西側に行くと、朱色の木造はりまや橋のレプリカがあります。
これがかの有名ながっかり名所のはりまや橋なのです。

これだけ見ると、期待していった気持ちはがっかりとなってしまいかねませんねん。

この時は何かイベントが行われていたようであり、橋の周囲にはキャンドルが並べられていました。
キャンドルナイトというイベントのようで、毎年GWあたりに行われているようです。

橋はがっかりかもしれませんが、橋の下の水路の周囲はきれいに整備されており、雰囲気はとても良い場所ですよ。

さあ、朱色の欄干をもう一度よく見てみましょう。

平成十年と書いてあるように、築20年ほどのまだまだ新しいはりまや橋です。

いかがだったでしょうか。
最初見に行った時は、「なーんだ・・・」と期待を大きく裏切られたように思ったのですが、よくよく周囲を見てみると、その歴史の重みを感じられるスポットでした。
ぜひ当記事や、いろいろなサイトを参考にして、事前に調べてから行くことがおすすめのスポットです。