海外に行ったとしたら必ず利用しなければならないもの。
それはタクシーではないでしょうか。
日本ほど交通網が整備されている国は少なく、なかなか徒歩移動もままならない、治安が不安で気軽に出歩けない。
様々な場合、タクシーを移動の足として頻繁に利用することになるでしょう。
日本に比べると安価に利用できる国が多いので、それほど価格も懸念せずに利用することができます。
ところが海外のタクシー利用、めんどくさい・・・と感じた人もいるのではないでしょうか。
10~20年ほど前であればタクシーを利用するときに付きまとってきたのは、価格交渉。
メーターがないタクシーが多数あったり、あったとしてもきちんと確認しないと使わない、みたいなことがあったりして、とにかくめんどくさかったように覚えています。
また、行先の説明もなかなか苦労したものです。
細かなルートや、詳細な行き先までの説明がなかなかに難しいので、近くにある誰でも知っているような場所を目的地としていうしかなかったようなことも多々ありました。
そんなタクシー事情ですが、ここ数年で劇的に変わってきています。
スマホを通して、予約から配車、行き先の細かい指定からクレジットカードでの決算などなど、かなりタクシーの利用が便利になってきたように思います。
ところが、タクシーの利用が非常にしやすくなってきた昨今ですが、そこには新たな好敵手が現れてきたのです。
今回はそんな近年のタクシー事情についていろいろと書いていきたいと思います。
というわけで、今回のわきみちは、
タクシーを使うということ

海外に行くととにかくタクシーを利用する機会が頻繁にあります。
日本のタクシーは非常に高額であり、なかなか使うことに躊躇してしまいますが、海外ではそうではないことが多いと思います。
それもそのはず、日本ほど鉄道やバスなど公共交通機関がきめ細やかに設定されている場合はほとんどないため、タクシーを使う方が一般的な場合が多いわけです。
ところが海外のタクシーを使う場面、特に発展途上の国々でタクシー使う場合、かつてはいろいろと心配な点は多かったわけです。
かつて当たり前だったタクシー事情

では、かつてタクシーを利用する際にどのような懸念点があったのでしょうか。
料金交渉
タクシー利用の心配な点としてトップに上がるのはこれでしょう。
日本のようにメータータクシーが当たり前ではありませんでした。
そのため、乗る前にきちんとした料金交渉をしないと、到着したときに相場よりかなり高い料金を請求される・・・。
ほとんどの場合であったのではないかと思います。
またメーターを積んでいるのに、こちらから言わなけらば使わなかったり。
自分の経験ではメーターを使っていたものの、到着したとたんメーターを消去して、別のメーターに理高額な料金が表示される・・・みたいなこともあったりしました。
ズケズケと交渉できる人は苦にならないかもしれませんが、これが毎回毎回となってくると、さすがにしんどくなってきます。
行き先の説明

海外ではなかなかに行き先の説明が難しいのです。
とくに細かな場所の指定や、メジャーじゃない場所に連れて行ってほしい時などは、説明に一苦労し、苦労した割に伝わらないことの方が多かったりします。
そのために、誰でもわかるような近場の場所を指定したものの、そこからまた目的地まで結構歩く・・・なんていうことも多々ありました。
さらには、海外でタクシー運転手が誰しも道を知っているというわけではないのです。
さっぱりわけのわからない遠回りな道をされてしまい、その分を請求・・・なんてこともザラでした。
安全性

安全面でも懸念点はありました。
特に女性一人とかでタクシーを利用するとかなれば、いったん車に乗ってしまうとその後どうにもできなくなってしまいます。
そのため、有名な大手がやっているタクシーを探したり、誰か同乗者を見つけて利用したりと、とにかく大きなトラブルを避けるために必要なことが多かったのです。
支払い
支払い面も地味にタクシー利用ではもやもやするところでした。
現金払いで支払う場合、おつりがなかったり、高額紙幣が拒否されたりといったことは多々あったのです。
とくに新たな国に入ったばかりであるとその国のお金はそれほど持ち合わせていません。
そのようなときに、小さな支払いトラブルになるようなことも多かったのではないでしょうか
では、こういったかつてのタクシー利用に関する懸念点は、昨今ではどのように解消され、タクシー利用の利便性向上に寄与しているのでしょうか。
昨今のタクシー事情

昨今のタクシー事情は、ここまで上げてきた懸念点の解消に向けてよい方向に進んできているように思います。
たしかに、これらの問題をそのままにしておくと、利用する人が大きく増えることは望めず、結局はサービス提供側の首を絞める一方です。
では、具体的にどのような変化がみられるようになってきたのでしょうか。
料金交渉→明朗会計
国の発展に伴って、単純に大手タクシー会社によるメータータクシーは増えてきます。
大手が運営しているタクシー会社の場合、何かしらトラブルがあると会社全体の信用につながります。
そのため、大手の会社に所属してメーターを積んでいるタクシーであれば、安全に利用できることがほとんどです。
まだまだ、そうではない国もありますが、どこの国でも改善に向かっていくものなのです。
またタクシー会社が提供する配車サービスアプリの場合、最初に目的地を指定してそこまでの料金を把握したうえで利用する場合が多いので、料金交渉はもちろん、支払い作業すら不要になってきています。
行き先の説明→地図アプリの活用

これは、個々人がスマホを持ち、地図アプリを利用するようになったことでほとんど問題ではなくなってきたのではないでしょうか。
行き先の指定もそうですが、自分が今どこを走っているのかも一目でわかるようになったので、タクシーが違うところを走っていたりすると途中であってもドライバーに指示したりすることができるようになってきたのです。
この問題も配車サービスを使うと全く問題ではありませんね。
配車サービスの場合、最初に目的地を指定するので、ドライバーと話をする必要すらなくなってきているのが昨今の事情です。
安全性→大手なら安心
これも大手タクシー会社の提供するサービスを選べば、ほとんど問題はないことでしょう。
会社の信頼に関わるトラブルには大手会社であればあるほど神経をとがらせるようになっていくのです。
これも配車サービスのアプリを使うと、緊急アラート機能があったりするので、そういった面からも大手タクシー会社を選ぶと安心を得られるようになると思います。
支払い→明瞭会計・支払い作業不要
これに関しては配車サービスだと、事前クレジット払いなどが利用できるので全く問題になりませんね。
また、電子マネーの普及率も海外でかなり高まってきているので、心配事ではなくなってきているのではないでしょうか。
といったように、非常に海外タクシー利用を取り巻く環境は、急速に良くなってきています。
じゃあこれからもタクシー業界は安泰だ・・・と思っていたら、そうでもないのです。
タクシーの利便性が向上するに伴って、個人がやっているタクシーサービスが緩やかな連携をすることによって、タクシーの地位を脅かすほどの存在になってきているのです。
個人タクシー配車サービス

タクシーのとてつもないライバルとしてその存在感を高めてきているのは、やはり個人タクシー配車サービスでしょう。
具体的にはGrabやUber、Gojekなどですね。
これまでであれば個人タクシーは、大手タクシー会社が力をつけてくると太刀打ちできない存在でした。
そこに目を付けたGrabなどの個人タクシー配車サービスは、大本となる配車サービスを提供し、そこに個人でタクシーサービスを提供するドライバーたちを緩やかに連携し、大手タクシーが社に負けないサービス提供を展開するようになっています。
そして、大手タクシー会社以上の価格面での優位性や、支払いの簡易化、ドライバー評価機能に伴った安全性の提供など、決して無視できない存在になってきているのです。
タクシー利用の利便性を高めてきた新しい技術などは、新たなライバルに対してもその利便性を高めてきたのです。
こうなってくると、タクシー業界も、以前のような不明瞭会計やいいかげんな営業では太刀打ちできません。
いかがだったでしょうか。
利用者にとっては利便性の向上、価格面の向上などはウェルカムですが、サービス提供側からするとたまったもんではありませんよね。
今後のタクシー業界の心配は十分に伝わってきますが、利用者側としては安全に安価で利用効率の高いサービスを、各社競って生み出していってほしいものです。