633【奈良紀行】なぜ柿の葉に??もちろんそれには大きな意味があるのです『柿の葉寿司』

食巡り(Food/Makanan)
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寿司といえば何を思い浮かべますか??
おそらくほとんどの方が、握り寿司を思い浮かべるのではないでしょうか。
そんな握り寿司ですが、なんでこんな風になっているんだろう?と思ったことはありませんか?

例えば、なぜ酢飯じゃないとダメなんだろう?
なぜワサビを間に挟むのだろう?
なぜガリっていうものがあるのだろう?
などなど。
まあ、気にならない人は気にならないかもしれませんが、もちろんそれぞれには意味があるのです。

冷蔵・冷凍技術がなかった時代、魚を生で食べるということは命の危険を伴うことでした。
食中毒の危険もありますし、寄生虫の危険も非常に高いわけです。
しかし、そうまでしても食べたいほど、生の魚には魅力があるわけです。
そこで、大昔の人々は考えました。
どうすれば、生の魚を美味しく食べられるのか。
さらに欲深いことに、その工夫によってさらに寿司が美味しくならないか。
そういった経緯から誕生したのが握り寿司であり、酢飯やわさび、ガリの存在なのです。

話は変わって、日本には他にもいろいろなタイプの寿司があります。
今回はそんな様々な寿司の中から、近畿地方を中心に有名である柿の葉寿司というものを紹介したいと思います。
なんですそれは?となってしまうかもしれませんが、この寿司はその名の通り、柿の葉で包んだ寿司なのです。
なんでまた柿の葉で?もちろんそこには理由があるのです。
今回はそんな柿の葉寿司について紹介していきたいと思います。

というわけで、今回のわきみちは、

【今回のわきみち】
  • 日本の郷土料理柿の葉寿司。現在ではお土産としても大人気なこの伝統的な寿司を味わいに行ってみよう。

奈良県に関する記事です。

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柿の葉寿司

柿の葉寿司とは、近畿の奈良県及び和歌山県の郷土料理です。
また、石川県、鳥取県でも郷土料理の一つとして存在しています。

どのような寿司なのかというと、一口大の酢飯の上に薄く切った鯖や鮭の切り身を乗せ、柿の葉で包んだ押し寿司、そして発行の風味を味わう馴れずしの一種です。
もともとのネタは鯖だったのだそうですが、明治時代から鮭も一般的になりました。
ネタとしては主に鯖や鮭が多いのですが、奈良県・和歌山県ではそれ以外に鯛やアナゴの柿の葉寿司もあったりします。
また、石川県ではブリが、鳥取県ではマスが使われることもあるのだそうです。

そもそもなぜ柿の葉で包むのかということですが、もちろんそこには意味があります。
柿の葉は元来、殺菌効果をもっており、この柿の葉で包むことによって数日間の保存が可能になります。
実際に柿の葉の成分を詳しく研究してみたところ、柿の葉には、抗菌抗酸化作用に優れており、寿司の保存性を高める効果が実際に分かったのだそうです。
先人たちの知恵には脱帽ですよね。

それに加えて、柿の葉の香りや風味が寿司に加わり、より寿司そのものの味わいが深くなるということもあるのだそうです。
柿の葉寿司の特徴は、作られてから日が経つにつれて熟成が進み、だんだんと味が変化していくことがtなのだそうです。
現在の柿の葉寿司は、そこまで保存性を高める必要はないため、塩の使用料などはかつてに比べると少なくなってきているそうです。
そのため、一番おいしく食べられるのは、造られてから一晩寝かせた翌日に食べると、塩のとがった味が取れ、すし飯に魚のうまみが移り、柿の葉から良い香りが寿司全体にしみこみ、抜群の食べごろになるのだそうです。

そんな柿の葉寿司ですが、誕生したのは江戸時代であるといわれています。
主に、紀ノ川や熊野川、吉野川を通じて行われていた舟運を通して、海から海産物がお口に届けられ、保存食として始まったのが柿の葉寿司といわれています。
その中でも、奈良県で柿の葉寿司がメジャーになったきっかけなのですが、林業が盛んであった奈良県では、吉野川そして下流の紀ノ川を通じて豊富な木材を運ぶ航路が発達していたことから始まります。
この航路を通って奈良には海産物が送られてくるわけです。
しかし、現在のような高速な物流網や冷蔵冷凍設備のない時代。
海で取れた海産物を、海で囲まれていない奈良まで新鮮な状態で運ぶということは不可能なことでした。
そのため、海から遠方にある地まで海産物を運ぶためには、海産物にたっぷりと塩をきかせて、保存ができる状態にして運ぶ必要があったのです。
そのため、奈良県には塩漬け状態の魚などが届くことになり、そのままでは塩気が強いため、薄くそぎ切りにしたような食べ方が発達しました。
そういった食べ方が一般的になる中で、江戸の中期以降に醸造酢が普及してくると、今日のように酢飯の上に乗せるスタイルが一般化し、祭りや慶事には欠かせない郷土料理として広まっていきました。

そういった魚の切り身を飯に乗せ、全国有数の柿の産地である奈良県の柿の葉で包み、乾燥を防ぐとともに保存性を高め、挙句には味まで向上させてしまうという、一石三鳥にもなる発想を、かつての住んだ先人たちは編み出し、200年以上たってもなお、郷土料理として私たちに受け継がれているのです。

奈良県では柿の葉寿司の大手として、『柿の葉すし本舗 たなか』というお店があります。
奈良県と和歌山県では名物として有名であり、主要な駅や車内販売でも簡単に購入することができます。

柿の葉寿司を食べに行ってみよう

それでは柿の葉寿司を食べに行ってみましょう。

こちらが柿の葉寿司です。
残念ながら、柿の葉を取り除いた写真が残っていませんでした・・・。
この時は、鯖と鮭の一般的な柿の葉寿司でしたが、やはりうまいなあと感じるのは、鯖だと思います。

いかがだったでしょうか。
近畿圏では非常に一般的な郷土料理なのですが、他の地域の方々からするとまだ試したことがない食べ物かもしれません。
奈良県・和歌山県に訪れた際は、ぜひ一度お試しあれ。