683【インドネシア紀行】インドネシアで話されているのはインドネシア語だけではない。ローカル言語『ジャワ語』

インドネシア(Indonesia)
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インドネシア語の話についてはこれまで数多く記事でも取り上げてきました。
世界の数ある言語の中でもとっつきやすい言語であり、数か月もインドネシアで生活をすれば少しは使えるようになります。
ところが、だんだんとインドネシア語が使えるようになってくると、自信満々に片言でも話をするようになっていきます。
ところが、インドネシアでインドネシアの人たちの会話を聞いていると、さっぱり何を言っているかわからない会話があるのです。

実はインドネシア語という言葉は、インドネシアの数多くの民族を一つに束ねるために作られたかなり新しい言語なのです。
そのため、インドネシアのそれぞれの地域では、それぞれの地域の言語を別にもっているのです。
今回紹介しているジャワ語もそんなインドネシアのローカル言語であり、中央ジャワから東部ジャワにかけて現地の人々に使われている言語なのです。

今回はそんなインドネシアで使われている伝統的な言語、ジャワ語について紹介していきたいと思います。

(※ジャワ語学習の内容ではありませんのでジャワ語について勉強を始めるきっかけ程度の意識で読んでいただければと思います。)

というわけで、今回のわきみちは、

【今回のわきみち】
  • 地域の言語であるにもかかわらず、7000万人以上もの話者がいるジャワ語について調べてみよう。

ジャワ語

ジャワ語は、インドネシアのジャワ島、中部ジャワから東部ジャワにかけて使われている言語です。
なお、西部ジャワで主に話させれている言語にはスンダ語があります。
また、首都ジャカルタのあたりでは、ほとんどの人が地域の言語は用いずインドネシア語のみを使っているのだそうです。
インドネシアは多民族国家であり、その地域地域で言語も多様にありました。
その数は300~500ほどもあるのではないかと考えられています。
インドネシアが国家として独立する際に、どの言葉を公用語にするか考えられました。
公用語として選ばれる基準としては、どの民族にも優位性を与えないことで、余計な争いを生まない言語ということで、新たにマレー語をベースとして考案されたのがインドネシア語でした。

しかし、ジャワ語圏の人々は、地元の人たちとの会話ではジャワ語を使いたがります。
日本でいうと、それぞれ地元の方言を話しているような感じでしょうか。
となるとインドネシア語は標準語(東京弁)ですよね。

ジャワ語の歴史は古く9世紀ごろからその存在が確認されているほど伝統のある言語なのです。
また、その時代から文字による記録も残っているなど、東南アジアの言語の歴史を知る上でも重要な言語と考えれられています。
しかし、ジャワ語はジャワ語であっても、12世紀以上もの歴史を持っている言語なので、言語自体が時代を経て変化を続けています。
例えば、ジャワ語は現在はラテン文字を使って書き表されますが、これは20世紀後半からなのだそうです。
本来使われていたのはジャワ文字という文字であり、今用いられているラテン文字とは全く異なる文字が用いられていました。
つい数十年前にですらこのような大きな変化が起きるほど、受け継がれながら変わるべきところは変わり続けている言語でもあるのです。

ジャワ語はジャワ島等を中心に話されていますが、公用語としてジャワ語を用いている国はありませんが、それでもインドネシア国内で約7500万人、全世界では1億人近くもの話者が存在するとてつもなく話者の多い言語です。
インドネシアの中でも総人口の45%が用いている言語であり、このジャワ語の話者が多い地域ではいまだ根強くこのジャワ語が話され続けているのです。
全世界でと書いているのは、ジャワ島だけではないという実情があるためです。
他に、マレーシアの一部やスリナムという国でもジャワ語が用いられています。

ジャワ語の特徴

ジャワ語の特徴の一つとして、日本語と同様に敬語が発達しているという特徴があります。
日本語の尊敬語・謙譲語・丁寧語にする表現があるということは、日本語とのつながりを感じざるを得ませんよね。

ジャワ語には時制がありません。これはインドネシア語とも似ていますね。
また、英語にあるような人称による動詞の変化というものもありません

同じ単語を2つつなげることで、重複語となり、複数あることなどを表します。
これはインドネシア語にもみられる用法ですね。
また、単語1つの時とは意味が違ったりするものもあります。

語順は英語と同じようにSVO型ではあるものの、英語ほど語順の縛りは強くはなく、多少前後してしまっても意味としては通じるのだそうです。
文頭に協調したいものをもってくることで強調する効果があるのだそうです。

最後に、ジャワ語を用いると、言い表したいことを細かく豊かな表現で表すことができるのだそうです。
12世紀以上もの歴史をもつジャワ語。
その歴史に裏付けられた数多くの表現がジャワ語には残っているのです。
ですから、いまだにジャワ語を主に使う人々の後が絶えないわけです。


いかがだったでしょうか。
インドネシア語とジャワ語を比較してみると、歴史の長さは言語の表現の多様性と重みにつながるということがわかるのではないでしょうか。
インドネシア語は確かにシンプルで便利ですが、より心の中で考えていることを細かく詳しく表現するためには、歴史あるジャワ語に頼らざるを得ないところがあるのです。
ところが私たち日本人にとっては、まずはインドネシア語ですよね。
インドネシア語の世界にどっぷりとつかりだしたら、インドネシアのローカル言語にも手を出していってもいいかもしれませんね。